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釣り提灯に火が灯り、バッタが近づいてきました。
バッタの鳴き声はあまり聞きませんが、メスにアピールするために頑張るようです。
緑のカラーが爽やかです。

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水草生い茂る川辺、大きな水車が周り水を攪拌している所、跳ねる魚を求めてサギの群れがやってきました。
美しい情景が織り出された夏の袋帯です。
黒漆と銀糸とが、格を引き立てています。

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沢の朽木に止まって眼光鋭く獲物を探しています。
白い羽根が川面に反射して、虹色に輝いています。
前柄共に見事な描写力で、デッサンの素養を積んだ刺繍士さんになる仕事なのでしょう。

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川岸のお舟に漁を待つ鵜が遊んでいます。
川辺の萩も花が咲き、秋も近いと教えています。
刺繍のタッチもかわいいです。

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漆の色糸と刺繍の手を駆使して、錦鯉の美しさに迫ろうとしているのでしょうか。
虹色に輝く超絶技巧ともとれる作風は、どなたか作家さんが展示会に出品された作品のようにもみてとれます。

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友禅に、洋画の技法である染彩を取り入れて、タッチを油絵風にしています。
その上から、抜き地引きをして菱掛けの刺繍、そして銀糸を含めた数本の糸をゆるゆると絡めた刺繍糸でコマ止めをしています。
大胆で活力に満ちた月華の揺るぎない世界をご堪能いただけます。

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カワセミの帯です。
沢瀉という格調ある水草の上に止まって、獲物を待っています。
カワセミは翡翠と書き、ヒスイと同名なので、龍村さんも掛けたのでしょう。
手が少し短くなりますが、一重にも二重太鼓にもなります。

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唐花の糸と刺繍がスワトウの菱紋と重なって西洋的な美しさを感じさせてくれます。
市松の薄紫とクリームの合わせ方もスッキリと都会的な趣となっています。

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夏意匠に見る虫籠は全て御所の中でのお楽しみ用でした。
これも金銀を施された高貴な虫籠なので、雅な趣を楽しめる庶民派としては、今の時代で良かったと、いつも思うのです。

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岩辺に春蘭は、庭先なのか深山なのか、いずれにしても涼しげな想像を掻き立てられます。
単衣から夏場まで普段着から礼装まで巾広くご使用ください。
手が少し短いけれど、一重にもニ重太鼓にもなります。

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小さな市松は織りで、4つを合わせて大きな染めの市松となったオシャレな名古屋帯です。
朝顔の透かしの刺繍が涼しそうな効果を発しています。

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トンボは前にだけ進むので、勝ち虫として親しまれました。
沢山の勝ち虫が、元気を運んで来ますでしょうか。
波文が透かしで入っているので、波間を飛んでいるという表現なのでしょう。
上布にも合いそうですね。

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富士山だけの珍しい刺繍帯です。前には駿河の荒波の勢いがすごいです。
どなたかの注文品だったのでしょうが、オシャレの世界には多くの発想が生まれるものだと感心しますね。

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引き抜き帯をお直ししていますので、このままご使用いただけます。
地紙に桔梗の刺繍が、風を受けて爽やかです。

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単衣帯というものは、近年ではあまり見られなくなりましたが、昭和初期のは良く見かけます。
所がそのほとんどが引き抜き結びで手が短いので、当店ではお直しして対応しています。
染めの上に桔梗の縫いが艶やかです。