月別アーカイブ: 2021年4月

女性らしさを象徴する花、藤の帯

東京で藤の名所と言うと、亀戸天神があります。

私が、この場所を知ったのは、大正から明治の新版画の浮世絵師、川瀬巴水(かわせはすい)の作品からでした。たっぷりの藤棚の下に、丸くカーブした橋があります。有名な太鼓橋だったのですが、その時は知らなかったので、大変驚きました。さらにノスタルジックな雰囲気に引き込まれ、絶対に行かねばと決心。

そして、着物仲間3人を誘って行ったのが、数年前のゴールデンウィーク。ちょうど今頃ですね。大勢の人で混んではいましたし、多少ピークは過ぎていましたが、藤の花が咲き乱れる美しさは、圧巻でした。

藤棚の下で、藤の花の香りをフワッと感じた時の驚きを、今でも覚えています。池にはかわいい亀がたくさんおり、そこに太鼓橋がかかっている。ちょっと不思議なその景色との一体感が、藤の花の美しさを、より味わい深いものにしていました。

今年は桜も早かったように、藤の花も、早めに咲いてしまったようですね。でも、5月の花は、何と言っても藤なのは変わりません。藤の花の帯で、優美さを纏われては、いかがでしょうか。

吉祥文の雲紋が、絞りで施され、鼓が、金駒で刺繍されています。藤の花に、さらに優雅さが加わりました。

前柄の藤は、オレンジ色なので、藤色系の着物にも合せやすいです。

 

摺箔されたように市松で織られている地に、黒のしっかりとした枝振りが、生命力を感じさせます。元は丸帯だったものを、開き名古屋にお仕立て直しましたので、付下げや訪問着にも合せてご着用ください。

前柄にも豪華な藤が、織られており、藤色ともう一色の図柄を出すことが出来ますので、いろいろなお着物の色と合わせやすいです。

価格は消費税込み

21-04-26

鼓に藤の花文様 60,500円

20-04-10

銀地藤枝文様織り名古屋帯 55,000円

 

 

 

ご来店お客様の装い~清明の頃

4月中旬は、二十四節気、七十二候の中では、虹始見(にじはじめてあらわる)という時節のようです。

あたかも虹が、花々と楽しく歌っているかのように大きくかかる。

夢のような場面ですね。

灯屋2銀座店にご来店頂いたお客様の装い、それぞれの個性が、光る素敵なお着物姿です。

 

 

縮緬の江戸小紋に蕨刺繍帯が、モダンエレガント

美しい色合いの引き染め暈しに双葉葵が浮かんでいるようです

ツバメの飛来、華やかな藤の盛りも待ち遠しい季節になりました

柳に燕、藤と言葉で聞くだけで、新緑のイメージが浮かんできますね

 

 

 

 

 

 

 

珍しい桐の付下げと柳に燕の単衣羽織、色も素敵ですね。

★週末には、HPで新入荷商品のご紹介も予定しています。

5月の営業は、水曜定休日。

午前11時より午後18時までの営業となります。

ご来店お待ち申しあげます。

新緑の季節に

緑が一番美しい季節がやってきました。

繊細な糸で地紋が織り込まれた単衣着物は、この季節だけの楽しみです。

ご紹介の着物は、芥子の花や秋草が優雅に描かれた単衣着物です。

透かしおりになった地紋に目を凝らして見入ってしまうくらい繊細です。

願わくば、美しい単衣着物を纏って街を歩きたいものです。

 

 

芥子の一つ紋単衣付下   88,000円(税込) (着物21-04-12)

身丈:3尺9寸5分(約150.1cm)

裄:1尺7寸(約64.6cm)

絽地有職文様織名古屋帯 27,500円(税込)

翡翠帯留 79,200円(税込)

 

緊急事態宣言を受けての弊社対応について

2021年4月24日に発出された緊急事態宣言を受け

灯屋2銀座店では以下のように対応させていただきます。

何卒、ご協力のほどお願い申し上げます。

      ★当面の間水曜定休、18時閉店
★東京都の要請により、ご来店人数の制限をさせていただきます。
ご来店前に、一度お電話(03-3564-1191)で混雑状況をご確認ください。

 4月26日現在(変更がある場合は、随時更新いたします。)

爽やかな青紅葉、竜田川柄の帯はいかがでしょうか?

 

青地に白の流水と青紅葉が爽やかな竜田川柄の帯

こちらは単衣用の着物だったものを帯に仕立て変えたのでとっても軽い素材。銀糸も見えます。

袷か単衣か、悩ましいこの時期

季節を捉えたこんな素敵な帯で上手に乗り切りたいですね!

 

青紅葉の竜田川柄帯 44,000円(税込込み)

当面の間水曜定休、18時閉店
東京都の要請により、ご来店人数の制限をさせていただきます。
ご来店前に、一度お電話(03-3564-1191)で混雑状況をご確認ください。(4月26日現在)

うつくしい鯉の羽織

うつくしい単衣羽織のご紹介です。

柳の下、伸びやかに泳ぐ鯉。

それは細密なロドンワークのたまものです。

柳の葉の銀、朱、緑も、絶妙な色合い。

黒地の紗には、地紋としても水と鯉が織り込んであります。

透けるなかで浮かびあがる、単衣ならではの贅沢なアンティーク羽織です。

 

 

柳に流水と鯉の紋紗単衣羽織
77,000円(税込)
着物20-04-23
お仕立て直し

身丈:2尺5寸5分(約96.9cm)
裄:1尺6寸5分(約62.7cm)

通信販売可

かぐわしき筍の帯

皆様、今年の筍はもう味わいましたか?

掘りたてのかわいらしく美しい姿。

自然の恵みをそのままとどめた名古屋帯のご紹介です。

松葉、シダ、ワラビ、丸いのは青梅でしょうか。

黒生地に豊かに配分良く描かれています。

松葉仕立てになっているので、前柄も自由に、たっぷりの巾でどうぞ。

この季節ならではの喜びが、またひとつ増えました。

 

筍の松葉仕立て名古屋帯  税込価格44,000円

 

 

初夏に向けて

爽やかな風が吹く季節になりました。

花々が美しく咲いていく様子を眺めながら過ごしています。

ご紹介の着物は、菖蒲の小紋です。

本手刷りの型友禅で染められた図柄は、手がこんでいて味わい深い印象です。

ジョーゼットのように柔らかく体にまとわりつく昔の単衣着物は、今はなかなか味わえない質感で涼しい着物です。

帯は、菖蒲の花の上を鳥が舞う様子で合わせてみました。

初夏の景色を纏う気持ちで、楽しんではいかがでしょうか。

 

簾紋に菖蒲の単衣小紋  88,000円(税込)     (着物18-6-51)

身丈:4尺1寸5分(約157.7cm)
裄 :1尺6寸8分(約63.8cm)

 

流水に鳥の織名古屋帯  22,000円(税込)

翡翠玉帯留  16,500円(税込)

おもしろ柄のモスリン帯とすっきり久留米単衣

おもしろ柄のモスリン帯のご紹介です。モスリンとは薄手の平織り生地のこと。日本では主にウールで織られた物のことを言いますが、子供の頃に親しんだ方もいらっしゃるのではないでしょうか?

日本では、明治から戦前頃まで広く親しまれましたが、その後、化学繊維の普及で徐々にその姿を消すこととなります。

軽くて暖かいモスリンは子供の着物にも良く使われていたそう、それでこんなに可愛い絵柄があるのですね!このモスリンに、江戸好みの縞を継いでオリジナリティ溢れる帯になりました。

深めの藍がすっきりとした、非常に糸の細い薄手の久留米をコーディネートしてみました。こちらもなかなか貴重です。

春の楽しいお出かけにいかがでしょうか?

 

久留米絣単衣 66,000円 21-4-23 身丈:3尺9寸5分(約150.1cm)
裄:1尺7寸5分(約66.5cm)

おもしろ柄継ぎ名古屋帯 66,000円 21-04-27

充実の歌舞伎座、文楽では吉田簑助さんが引退発表

新緑の季節、芽吹きを感じる色の袷の紬はいかがでしょうか。

地色は、明るい黄檗(きはだ)色で、黒い縦糸の節がアクセントになって、軽快感を生み出しています。

また、八卦は、丸ぐけと同系色の萌葱(もえぎ)色で、芽吹き感が増します。

帯は、丸帯を名古屋帯に仕立て替えたもの。

「菊は季無し」と言われ、デザインとして、いつの季節にもお召しになれます。

地色の紫に、明るい色の菊の連続模様が、華やかさえを添えます。

カジュアル感のある紬の縞に、丸帯が品を添えて、グッとお出かけ感が増しますね。

さらに、籠巾着をお持ちになるといかがでしょうか?

こちらは、浦野理一のあられ模様の江戸小紋四枚を継いだもの。

着物らしさが、増しますよね。

今月は歌舞伎座の仁左衛門、玉三郎の「桜姫東文章」の上演で、気持ちは上がりっぱなしでしたが、昨日、残念なニュースがありました。

それは、文楽人形遣いの人間国宝、吉田簔助さんが、今月の大阪公演で引退するということです。

「エッ!!」と驚きましたが、すでに87才であることを知り、また、今の状況では東京公演には参加できないので、この急な引退もいたしかたないなと・・・。

人形は三人で遣うものですが、最近は、簔助師匠の腰の辺りをささえるお弟子さんが、もう一人ついていました。

出演時間がわずかでも、師匠が出ると、客席からは大きな拍手が湧き、短い場面でも、うっとりとした特別な時間が流れます。そういう別格の方でした。

「素晴らしい芸を、今まで見せてくださってありがとうございます」という、感謝の気持ちでいっぱいです。

袷紬着物:着丈4尺2寸/裄1尺7寸 55,000円

名古屋帯:22,000円、丸ぐけ4,500円、帯揚げ、4,300円

籠巾着:28,000円 籠サイズ 17X20X5cm(価格はすべて税込)

 

 

春の陽

燕の可愛い姿に出会えるのも、もうすぐでしょう。

着物を着ているのが、ちょうど心地良い気温です。

ご来店頂いたお客様の季節の装いをご紹介させて頂ます。

店内は、お掃除の際には、畳を除菌して、営業時間中は、風を通して換気を良くしております。

ご来店の際には、除菌にご協力お願いいたします。

4月14日(水)は、定休日を頂きます。

 

銀座の柳も風に揺れてます

 

外国布を帆に波しぶきをあげて進む船をコラージュした灯屋2の創作帯。

明るい縞の紬に大空を飛ぶカモメの姿、爽快です。

笹の小紋に雀踊の帯。楽しい装いですね♪

春爛漫蝶々の羽織

浦野理一経節紬に華やかな刺繍帯

更紗という響きは、魅惑の世界です。

袖からのぞく、お襦袢の更紗も素敵ですね。

春の銀座へ、皆さまのご来店を心よりお待ち申し上げます。