お客様の装い〜サリーの着物で

本日はサリーのオーダー着物でお出掛けいただいたお客様をご紹介いたします。

オーナーがインドから持ち帰ったサリー。デザインに苦心し、とっても素敵な着物になりました。

こちらのサリー着物はお一人お一人の雰囲気に合わせたカスタムメイド。素材は勿論、シルク。今の季節にぴったりの軽やかな着心地です。

帯も含めて一枚の布から作りました。

ぜひ、皆様もお着物でお出掛け下さい。

 

美貌は“罪”か?(前) 在原業平のDNAは『光る君へ』の政争に至る

天皇家の愛子内親王が伊勢へお一人で参拝され、「斎宮歴史館」(三重県明和町)にも立ち寄られた、というニュースが流れたのは3月の頃でしたでしょうか。

その時「斎宮の恋愛はタブーですか」というご下問があったとか、案内者の答えが「未婚の内親王ですから‥‥」うろ覚えなので正確ではありませんが、もしそうならこれは間違いではないけれど不十分、簡単に言えば「斎宮だから」ではないかしら?

もともと未婚の内親王(天皇の娘)、女王(親王の娘)からしか斎宮選ばれません。斎宮とは、天皇に代わり神の御杖代として伊勢神宮に仕える斎の王伝説の時代を経て鎌倉時代中期まで660年間続いた制度、斎宮は66人を数えます。

愛子様の質問は平安時代初期の「業平(なりひら)と恬子内親王(てんし/やすこ 文徳天皇皇女)との禁忌の恋」を指してしているのでしょう。

伊勢物語の主役、和歌の名手として六歌仙に名を残す業平は、美男の代表としても有名ですね。その根拠は?−−なんと国が選定した公式歴史書『三代実録』に「業平、体貌閑麗、放縦不拘」。国が認めたイケメン、その上「自由奔放で法度に拘らない」‥‥美男で歌の才があり、荒魂の持ち主、ヤワなイケメンではありません。

業平・恬子の後朝の別れののち交わしたとされる和歌

  君や来し 我や行きけむ おもほえす 夢かうつつか 寝てか覚めてか(女)

  かきくらす 心の闇にまどひにき 夢うつつとは 今宵(世人)さだめよ(男)

「伊勢物語」六十九段を基にする伊勢斎宮寮を舞台にしたこの“禁忌の恋”の物語は名歌を生み、のちの絵画や芸能にも大きな力を与えますが、何より業平・恬子の“ひと夜の契り”(いま一度の逢瀬は業平が公用に多忙で果たせなかった)の結果、恬子は懐妊、密かに出産してその子を高階氏に養子として預け、子は長じて高階師尚となったという‥‥伝説?風聞?が平安の宮廷貴族にまた“世人”に語り継がれた、という驚くべき事実があります。

時代が降って、平安中期藤原道長全盛の時代‥‥古き氏族大伴氏、紀氏、賜姓の源氏や在原氏は中央の政治権力から遠ざけられ、藤原氏の一党支配が確立した時代です。

道長が我が娘彰子の生んだ一条天皇の第二皇子を皇太子にのぞみ、亡き中関白道隆の娘定子所生の第一皇子を排除しようとする画策が進んでおり、その理由にこの業平・恬子の伝説が政治に利用された!

藤原行成(道長派)の日記『権記』に「皇后定子の外戚高階氏は斎宮の事によって、伊勢と和せず いま皇子のために怖れるところなきにしもあらず」とあります。

業平・恬子の恋によって生まれた高階師尚が高階家の祖であることから、高階家は伊勢神宮に参宮しない、天皇家の祖である伊勢に対して畏れ多い、ということでしょうか。

現代のフェイクニュースもビックリ!!まさに言いがかり、それがまことしやかに数百年にもわたって密かに(公に)伝わっていたとは!

業平・恬子の物語はなんとも魅力あり、もし二人の間に子があったら?そうであればなんと素敵なことでしょう!

定子の母は高階貴子、百人一首にもその歌(忘れじの行く末まではかたければ今日を限りの命ともがな)はとられている才ある人、その娘定子は大変魅力的な女人であったらしいことは、一条天皇の思いが定子と第一皇子に有ったことでもよくわかります。

伊周、定子、隆家は、高階貴子と道隆との間に生まれた実のきょうだい。伊周は美貌の貴公子でモテ男、隆家は、大陸からの襲撃(刀伊の入寇)に対して総司令官として九州でそれを迎え撃ち、撃退するという、肝の座った人物、業平の荒魂の血を受け継いでいるのかもしれません。

紫式部はこの政治情勢の中で『源氏物語』を書き続けてゆくのですから、恋愛と政治の色濃い関係は現代では考えにくいですね。光源氏は臣籍降下した賜姓の源氏、藤原氏でなく天皇の子が政治の最高権力者に上り詰めるストーリーを当時の宮廷人はどのような気持ちで眺めていたのでしょう? フィクションだから? と物語りを楽しんでいたのかも知れません。光源氏を取りまく恋の物語というだけでなく、実はなかなか政治的な要素の濃い物語なのですが。

もっと降れば、鎌倉の源頼朝を手玉にとった後白河上皇の寵姫・丹後局高階栄子に至るまで業平のDNAはつづいているのかも知れません。

 

初夏を愉しむアジサイコーディネート

5月も半ば。
初夏の気持ち良い空と、梅雨を予感させるどんより雲がせめぎ合うようなお天気が続きます。
梅雨も間近でしょうか。

雨の季節に彩りを添えてくれる花、アジサイが、そろそろ蕾を膨らませています。
灯屋2銀座店には、少し早く紫陽花が咲き始めました。右:孔雀にアジサイ文様の名古屋帯 60000円(税込) 24−05−12    左:アジサイに蝶々の型絵染め名古屋帯 88000円 24-04-18

紫陽花をあしらった2本の名古屋帯。
孔雀とアジサイの帯は刺繍の文様が立体的で、光の具合で色が少しずつ変わって見えます。
型絵染めのかわいらしい1本は、カラフルな花に蝶々が誘われるように飛んでくる様子が賑やか。

着物:本場結城紬単衣 55000円(税込) 24-04-07

大きな羽根が印象的な帯は、しっとりとしたグリーンの紬にやわらかい色の帯締めと帯揚げを合わせてシックに。

着物:久留米絣 66000円(税込)

楽しそうな柄に藍色の久留米絣を合わせたら、粋でキュートなコーディネートの出来上がり。水色の帯締めとピンクの帯揚が全体の印象を軽やかにしてくれて、初夏のお出掛けにぴったりです。

いずれも、6月初旬くらいまでのおしゃれにお使いいただける帯。単衣と合わせてお楽しみください。

夏を先取り〜一枚欲しいはじめての上布

まだ5月、といいながら「真夏日」の予報がだされるほど、地球は歳毎に暑くなって行くようです。そうなると夏のお召し物はやっぱり麻が定番、その中でも着心地は“上布”に勝るものはありません。

はじめて上布を手になさるお客様へのご紹介、真夏を前にいま手に取っていただけるお品をご紹介します。

白地の越後上布、紅葉と亀甲を絣で織り出した逸品です。帯は青紅葉の上に2羽の鳥を刺繍した夏帯。最高級の組み合わせです

着物:154000円 21−7−7     帯:100000円 23−05−15

証紙付の越後上布、涼しげな色目に水が織り出されています。白地にオコゼを描いたユーモア溢れる絽の染帯、夏を乗りきれそうな気分?

着物:88000円 21−06-05    帯:66000円

白地にトーニとトウイグアーを織り出した八重山上布。憧れの八重山上布に帯は辛子色に泳ぐアヒル、可愛いらしく暑さを忘れる取り合わせ

着物:110000円 23−05−18    帯:33000円

 

銀座の美味しいもの #1

銀座の美味しいもの

灯屋2のお客様より、すぐお隣、大人気の和菓子屋ヒガシヤさんの節気餅をいただきました。ヒガシヤさんは二十四節気にちなみ、オリジナルの朝生菓子を提供されているとのこと。立夏のお菓子「鮎焼き」は本日1日限り、美味しかったです。

ぜひ、灯屋2にお越しの際にお楽しみ下さい。

お客様の装い〜浦野理一、綿唐山

今は気温的には本当に端境期。本日はその日の気温に合わせて浦野理一、そして唐山を上手にコーディネートされてお越しのお客様です。

波濤が砕けて、岸には大きな網干と反物が干してある、そんな海辺の風景を紅型で表現した浦野理一の逸品は諸紬で薄手、意外とさらっと着ていただけますね。

浦野理一の単衣のみじん格子の着物には、白に藍の大人バティックですっきりと初夏まで着られますね!少し色の入った綿の半衿をして可愛いさをプラス。

珍しい水色の綿唐山着物は色合いも質感も今ぴったりですね!唐山とは古く江戸時代に東南アジアから渡って大流行した縞の高級綿の着物のこと。少しくすんだピンクのインドバティックの帯が優しい雰囲気ですね。

こちらのお客様も唐山の着物に春爛漫、咲き誇る花の帯。渋さプラス華やかさで大人の可愛らしさの表現です!今ではなかなか良質な唐山は手に入らない、貴重なものとなっていますね。

お客様の着こなし、いかがでしたでしょうか?

皆様もぜひ、お着物でお出掛け下さい!

肩に軽く、目に爽やかな単衣のオススメ

本格的な夏の到来を前に、新緑の美しさに負けないスッキリした単衣のご紹介です。この季節ならではのオシャレなお品をご用意してお待ちしております。

 

濃いネズの万筋小紋に、高山寺の「鳥獣戯画」を写した薄緑の絽の帯。毅然としたきれいさに溢れた格高い組み合わせ。

着物:20000円 身丈4尺3寸 裄1尺8寸 帯:100000円23−07−16

同じ万筋ですがこちらはやさしいグレー。波にツバメ飛ぶなんとも素敵な絽の名古屋帯

着物:25000円 身丈4尺2寸5分 裄1尺7寸8分 帯:55000円24−04−36

元気ある鮎に青紅葉の染小紋に同じ青紅葉の刺繍帯を合わせた初夏の取り合わせ

着物:44000円20−8−3  帯:88000円21−08−19

外国裂の会、サリーの着物でお出掛け②

引続き、先日開催した外国裂の会をご紹介いたします。

店主のインド買い付けの旅に皆様興味津々。

お料理も美味しくいただきました。

会場の素敵な洋館の階段でパチリ。こちらのお客様は以前当店でご注文いただいたサリーのお着物をお召しになっています。

こちらはベナレスシルクの着物と帯でコーティネート。帯はアンティークのお着物にも合わせられ、大変重宝されているとのこと。

こちらのお客様もお手持ちのお着物に、豪華なベナレスシルクの帯。訪問着や付け下げにも合わせることができる帯ですね。

こちらはアンティークの単衣のお着物に、外国布の帯とバッグでコーディネートされ、ドレスコートに合わせて参加して下さいました。

今回買い付けの大変古い貴重な布から作った帯。動物柄を透かし織してあり、青い帯地が透けて見えているのです。こちらはまだお作り可能です!

こちらはやはりサリーで作った羽織、後ろ姿が華やかですね、帯も実はセットになっています。

そして最後になりましたが、今回はご参加が叶わなかったものの、出来上がったお着物でご来店いただいたお客様。帯まで全てセットでのトータル・コーディネートです。素敵過ぎます!古くはインドから始まったという絹糸の世界、やはり日本の着物にも大いに通じる所がある様ですね。店主も今回、渾身の力で着物と帯に作り上げました。

インドからの素敵な買い付けの商品、帯を中心にまだまだ店内にございますので、ぜひ皆様お出掛け下さい。

雨に唄えば “singin’ in the rain”

今夏もとても暑くなりそう!という困った天気予報が出ていますね。その前に…梅雨はいつ頃からでしょう?街にはアジサイの緑の葉が目立っていますね。

“singin’ in the rain”は1950年代のハリウッドミュージカルですが、いまでも耳にすれば気持ちが軽くなる曲、最近TVで放映された「シェルブールの雨傘」は1960年代のフランスのミュージカル映画、オープニングの色鮮やかな雨傘が次々ひらく印象的な画面、カトリーヌ・ドヌーブの可憐な美しさ…雨もこういうのは心楽しいですが、お着物でのお出かけは、“ウーン、ちょっと”という方へ、雨のお出掛けをちょっと楽しくするアイテムをいくつかご紹介いたします。

単衣の頃のお出掛けを華やかに。心もウキウキする「兎にアジサイと萩の単衣付け下げ」 154,000円

襟元を明るく彩る季節の「刺繍半衿」 各11,000円

*紫陽花 *柳にカエル *蓮の葉にアメンボウ

 

鬱陶しい空の下でも枇杷の実は爽やかです「枇杷の麻の帯」

60,000円 22-06-37

「絹の二部式コート」 防水をしていただければ軽い雨にもお使いいただけるチリよけコート 16,500円

外国裂の会、サリーの着物でお出掛け①

先般、店主がインドで直接買い付けて来た貴重なサリーたちは、お着物や羽織になってお客様の元へ。

出来立てほやほやのサリーをお召しいただいて、外国裂の会と称し、青山にある素敵な洋館のレストランにてお食事会を開催いたしました。

まずは皆様で勢揃いして集合写真。

そして皆様で乾杯!

それでは皆様の装いをご紹介いたします。1枚のサリーから帯と着物を作りました。明るい黄色が楽しいですね!

次のお客様はインドの刺子、カンタワークで作った着物。お手持ちの明治期の麻の帯と。

 

こちらのお客様は黒地に金と青が効いた豪華なサリーまるでドレスのように華やか。可愛い籠をお持ちになって。

こちらのお客様の藍色のパンジャビスーツから作ったものですが、花織と通じるものがありますね。店主はターバンで作った帯。

こちらのお客様も素晴らしいカンタワークで作った着物は、まるで継ぎ着物の様に凝ったものになりました。

灯屋2店長が着ているのは小紋柄の様な味わいのサリー。

いかがでしたか?サリーでのお出掛けご紹介、まだまだ続きます。お楽しみに!