着物6-21
ご売約済
表に鮫小紋、裏には菖蒲の染、裾には葦に水鳥が描かれています。
江戸小紋もこのよう二付下になると、また装いが変わるものです。
昨日(6月8日)の日テレの「深イイ話」に小宮康孝さんが出演されていました。
そのエピソードは、小宮さんが52歳で人間国宝に認定された時、
文化庁からは夕方5時まで誰にも言わないように言われたけれども、12時にお昼を食べてすぐに各デパートに電話したとのこと…
その理由は着物の値段を上げないように約束させるためだったそうです。
小宮さん曰く「発表になると人間国宝だからといって、値を上げられたらお客さんが気の毒でしょう。職人技を次の世代に残すには、誰でも買える実用品を作り続けなくてはならない。お客さんを守ることが、自分たちの技術を守ることだ。」とのことでした。
何気なく変えたチャンネルで、このような小宮さんのお気持ちを見ることができ感激してしまいました。
灯屋2で販売している小宮さんの着物は、そのほとんどが小宮染色工房に依頼して、洗い張りやシミ抜きをしていただいているものです。
最初にシミ抜きの依頼をした時に「持ち主が変わって洗い張りやシミ抜きをしてもらえるということは、本当に着物を愛してくれているということだから…」とおっしゃった小宮さん。
そんな小宮さんの職人としての誇りとやさしさが、この着物にたくさん詰まっています。