志村ふくみ作 「紫白段」
志村21-12-06
銘あり
ご売約済み
身丈:4尺2寸(約159.6cm)
裄:1尺6寸8分(約63.8cm)
志村さんの紫は1970年代、嵯峨に移って、染色家の吉岡常雄さんから教えを受けたと言われています。
紫紺は愛染と双璧と言われるほど、難しい染色と言われており、向こうからは来てくれないで常にこちらから追い求めていく色のようだとおっしゃっています。
そのような紫に満身総意で向かっていった時代の作品のようです。
大きな横段が熨斗目の模様のように、横に厳かに伸びています。
そして裾と袖下の段の紫の幅が広くなっているところ、に静けさを伴った高い格調が見て取れます。
また経の絣足が伸びて、横線のラインを緩やかにしています。
能舞台にでも立っていただきたい衣装です。