「染織工芸家 浦野理一の仕事」のご案内

織田桂さんの取材・文・編集による、浦野理一の本格研究書が、刊行されましたので、ご紹介いたします。

この本のサブタイトルなもあるように、浦野理一というと、小津安二郎の映画とセットにして語られたり、雑誌「ミセス」の女優さんの美しい写真の印象が強いのですが、この本は、きめ細かい取材と多くの資料と写真を駆使して、作家の現場に切り込んだご労作といえます。また作家を支えた家庭、染織の職人にも光をあてた貴重なものといえましょう。

彼が明治生まれであること、平成5年まで活動を続けて続けいたことにも驚かされます。広範囲で膨大な仕事は、その作家生命の長さによるところもあると思います。

まえがきに「かつて浦野理一という染織工芸家家がいた〜」とありますが、著者に失礼であることは重々承知の上であえて異を唱えますと、灯屋2の店内には、浦野理一は「かつて」でなくいま現在存在しています。

着物、帯だけでなく、巾着、鼻緒などの中に、浦野が息づいています。浦野理一の布の素晴らしさを実感していただけますので、灯屋2におでかけくださいませ。
(katsura books発行  この本も店内で取り扱っております)