月別アーカイブ: 2016年3月

縞の結城紬と絣帯

縞結城紬、浦野蝶文様絣帯結城の中でも縞の結城は、現在では中々目にすることができません。
この結城は男物を仕立て直したシックなものとは違い、経糸に明るい臙脂と青、黄を使い横糸に藍の糸を使ったとても珍しいものです。
袖を通すと明るい縞がとても華やか。
結城独特のハリと柔らかい質感があり、そっと肌に馴染みます。

縞結城紬、浦野蝶文様絣帯縞結城紬合わせた帯は浦野さんの蝶柄の絣帯。
春らしい図柄が愛らしい帯です。

縞結城紬 259200円
身丈:4尺(約152㎝) 1尺7寸(約64.6㎝)
浦野蝶文様絣帯 (帯16-2-17) 108000円


田中

ご挨拶

退職のご挨拶銀座店スタッフの松田です。
代々木で9年銀座で4年、合計13年、古株のアルバイトとして灯屋2で働かせていただきました。
この度、3月をもって退職することになりました。

直接ご挨拶できなかった方々には、この場をかりて、今まで勉強させていただきましたこと、お世話になりましたこと、心より御礼申し上げます。

私自身、勤めはじめた時から今もこの先も、ずっと変わらず、みなさまと同じ灯屋2の大ファンです。
おそらく不定期に出没するとは思いますので、そのときは、またどうぞ宜しくお願いいたします。

簡単ではありますが、ご報告まで…
また皆様にお会いできることを、楽しみにしてます!!

写真:名物店長と記念撮影。
 
松田千穂

自由に楽しむ散歩着

立涌絞りにアールデコ薔薇刺繍小紋、グリーンアドラス名古屋帯桜の先端のつぼみが、ちょっとずつほどけはじめました。満開もいいですが、数輪だけ咲いているすがたも、かわいいですね。

灯屋2オリジナルの散歩着風刺繍小紋がまた新しく入荷しました。
戦前の紗綾型地紋、絞りの立涌文が斜めに流れるモダンな小紋に、アールデコ風の薔薇模様を刺繍しました。
ハートと王冠を模したようなモチーフのアドラスの帯と、飴玉のように翡翠の帯留。
無国籍に、思うままに、自由なコーディネートが楽しめる、灯屋2だけの、世界でたった一枚の新しいきものです。

立涌絞りにアールデコ薔薇刺繍小紋 151200円
身丈 4尺1寸(約155.8㎝) 裄 1尺7寸5分(66.5㎝) 
グリーンアドラス名古屋帯 59400円
翡翠玉つなぎ帯留 24840円

立涌絞りにアールデコ薔薇刺繍小紋、グリーンアドラス名古屋帯立涌絞りにアールデコ薔薇刺繍小紋

松田

桜の帯留

そろそろお花見の時期を迎えます。
日本人は古来より、梅の木でもなく桃の木でもなく、桜の木の下で宴をひらいてきました。

桜珊瑚帯留桜珊瑚帯留ご紹介の帯留は、珊瑚の枝から彫りだされた満開の桜。
重なり合った桜が細かく彫られ、こぼれ落ちそうに咲いた満開の桜を思わせます。
桜珊瑚帯留 26000円

花見酒珊瑚帯留花見酒珊瑚帯留瓢箪に桜があしらわれた「花見酒」と銘のついた帯留。
瓢箪の肌の滑らかさ、結ばれた紐の動きまで表現され、可憐な中に凝縮された技をみることができます。
花見酒珊瑚帯留 27000円

徳永

牡丹の帯

桜の便りが届き、季節は確実に春に向かっています。
桜の次は牡丹やアヤメ。
お着物や帯のモチーフも代わっていきます。
5月は「百花の王」牡丹でしょうか。
牡丹は大輪の花を咲かせ、中国や日本で古くから愛されていて、日本には薬用として奈良時代に入ってきたのが最初ではないかと言われています。
「枕草子」「蜻蛉日記」などに牡丹の花がえがかれているところから、平安時代には花を観賞していたと思われます。
鎌倉時代からお寺や庭園に植えられていたようです。
本格的に栽培されて、たくさんの品種ができたのは江戸時代にはいってから。

牡丹染名古屋帯牡丹染名古屋帯牡丹染名古屋帯 43200円

薄いピンクのぼかし地に大輪の牡丹が描かれた美しい帯。柔らかな線が華やか。
明るい色の着物に合わせて頂きたい帯です。

牡丹刺繍名古屋帯牡丹刺繍名古屋帯牡丹刺繍名古屋帯 70200円

こちらもお太鼓は大輪の牡丹の刺繍。
前柄は桜と蝶の刺繍。
光沢のある刺繍糸が豪華です。

田中

単衣遊び

浦野理一紅唐桟単衣にインドチカンカリ刺繍名古屋帯そろそろ、日によっては単衣の綿や紬もいいかな、という気分。
ミントグリーンに、白い糸のぷっくりと盛り上がるような縫いは、インドのチカンカリという手刺繍。
ペイズリーにの中にステッチされた花柄はジャスミンでしょうか、爽やかな色に甘い香りが添えられたようです。

紅唐桟はとてもしなやかで、まるで綿薩摩のような手触り。
縞だからできるちょっと外した遊びを、暖かくなっていく陽気に乗って楽しんでみてはいかがでしょうか。

浦野理一紅唐桟単衣にインドチカンカリ刺繍名古屋帯

ミントグリーン インドチカンカリ刺繍名古屋帯 54000円
浦野理一 紅唐桟単衣 86400円
身丈 4尺2寸(約159.6㎝) 裄 1尺7寸8分(約67㎝)

松田

灯屋オリジナル創作帯

灯屋オリジナル創作帯灯屋では古い江戸小紋や時代を経た海外の生地をコラージュした創作帯を製作しています。

縞の紬地は、早蕨と遠山の風景をモチーフにした早春らしい帯。
縞の紬地の色合いも優しく、古布を使った早蕨が遊び心溢れる帯です。

ブルーの紬地はヨーロッパや日本の古布を使って海中の生物をコラージュしています。
キラキラ輝く水の流れをビーズで表現しました。
こんな楽しい創作帯がまだまだたくさんございますので、是非お店で手に取って見てください。

「早蕨に遠山の風景」創作帯「海の中の世界」創作帯

「早蕨に遠山の風景」創作帯 105000円  
「海の中の世界」創作帯 (帯11-5-10) 74000円

雪晒し

雪晒し「古い上布を雪晒しに出してみたら、真っ白になって帰ってきたの!」と、驚き喜ぶ店主の話を聞いたのは、2年か3年ほど前でした。
「雪に布を晒して自然の力で漂白する」
言葉ではわかっていましたが、実際に反物を出して、仕上がり具合の実感を得た話を直に聞くと、普段都会で生活していると忘れがちな自然の力の底知れなさに、不思議な感動を覚えたのを思い出します。

この3月、そんな神秘の雪晒しの現場を皆で見に行こうと、灯屋2の越後上布を三反抱え、新潟へ行かせて頂くことが叶いました。
ほぼ一日かけて、中田屋織物の社長で伝統工芸士の中島清志氏とそのご家族に案内していただいた今回は、雪晒しの他に、一番重要とされる苧績み(おうみ)と呼ばれる手績みの糸づくり、そしてそれをいざり機で織る姿を拝見させていただき、最後は時間の許す限り店主から中島さんへの質問攻め…という行程で締めくくりました。

暖冬は新潟も例外ではなく、いつもはまだ白いという山も、低い部分は茶色い肌を見せていました。
持ちこんだ反物をお湯でもんで、水に色がつかなくなるまで汚れを落とした後、車で向かった雪山。
山の平らに、雪晒しのための真っ白い世界がありました。

雪晒し

雪晒しは2月から3月の雪解けの頃の作業で、化学的に説明すると、雪から蒸発した水分に強い紫外線が当ることでオゾンが発生し、このオゾンの酸化作用で生地が漂白されるそうです。
そしてこの作業は布の汚れが落ちるまで、何日かかけて行うとのことでした。
この作用は、植物繊維だけに効果を発し、絹などの動物繊維には適用できないそうです。

白の眩しさに目を細めながら、スタッフも皆でお手伝いさせてもらって、布の両端を持ち、雪の上に置いていきました。
置かれた布は、日をうけて発光するようにきらめく雪の上で、みるみる力を取り戻していくように、雪とともに輝きはじめていました。
その美しさを見ているだけで、私自身も、背中の重さがすっと抜けて、身体が軽くなるような気持ちの良さに満たされていきます。

雪晒しのために越後に戻ってきた布たちは、「里帰り」というそうです。
生まれた場所に戻って英気を養い、また、きものとしてお勤めするため奉公に送り出す。

そんな呼び方で布の世話をしている、と、最初に湯で上布を足踏みでもみながら、中島さんが話して下さいました。
実際に、雪に晒した布がぐんぐんエネルギーを吸収して糸に生気をみなぎらせていく様子を見た後は、まさにその通りの言葉だと思いました。

家計の貴重な現金収入であり、地元の人々はほぼ着ることはなかったという越後上布。

長い長い手間をかけて作りあげた布が里帰りをして、充分に休息させてまた送りだす雪晒しという作業は、職人さん達にとっても、尊く嬉しいことなのではないでしょうか。
丁寧に、時間をかけて案内して下さった、雪山の清い雰囲気を纏った中島さんご一家に、心から感謝を申し上げます。

松田

枝垂れ柳に梅と小鳥の帯

よろけ縞縮緬袷に枝垂れ柳に梅と小鳥の帯春分を迎え本格的な春の到来です。
日増しに暖かくなる陽射しに気持ちまでゆったりとします。

写真の帯は白地に手描きで柳と梅を描いたもの。
そこへ一羽の小鳥が一瞬枝にとまったところを捕えています。
柳の枝が触れ合う音まで聞こえてきそうな春らしい光景です。

山鳩色の縮緬に梅色のよろけ縞の袷を合わせてみました。

よろけ縞縮緬袷に枝垂れ柳に梅と小鳥の帯枝垂れ柳に梅と小鳥の帯よろけ縞縮緬袷

枝垂れ柳に梅と小鳥の帯
よろけ縞縮緬袷(ジュサブロー作) 43200円
身丈:4尺1寸(155.8㎝) 裄:1尺6寸(60.8㎝・68.4㎝まで直し可能) 

田中

水色のアドラス

砂色無地紬に水色アドラス名古屋帯暖かい風に、季節の移り変わりを感じます。
どことなく青いような、芽吹きの香りがして、少しずつ着る物が軽くなっていくのが今から楽しみです。
まだ寒い日もあるとは思いますが、一回でも暖かい日があると、気持ちは先の季節へ進んで、戻れないものですね。

水色アドラス名古屋帯と貝殼陶器帯留ちょっと気温が上がってくると、目が向くのが涼しげな色。
さざなみのような、水色の絣柄の帯は、ウズベキスタンのアドラス。
先日、社員研修で新潟に行かせていただきました。
晴天に恵まれた雪山では、きらきらと光る雪解け水が流れていく透明な音が絶えずしていました。

水色アドラス名古屋帯 59400円
砂色無地紬  50400円
貝殼陶器帯留 17280円

松田