着物紹介」カテゴリーアーカイブ

世界布紀行5 -ウズベキスタンのスザニ-

もともとスザニは、砂色の美しいレンガと装飾タイルで造られたイスラム建築の居間を華やかにする為につくられた飾り布です。
まさか日本の女性が帯として身に着けているとは、想像していないでしょうね。
スザニは糸で刺繍するという意味があり、お嫁入りには、花嫁の母、叔母達が幸せを祈り心を込めて刺繍するそうです。
ウズベキスタンのブハラ(ソグド語のブハラック…幸福な場所)に旅した時、スザニがたくさん飾ってありました。

かわいらしさと根気のいる手仕事のスザニから、幸せを紡ごうとする女性気持ちを強く感じた事が忘れられません。
明るくやさしい色調と愛らしいモチーフは、この帯にしかない魅力。
チューリップもかわいいですね!

今回は、紬にのせていますが、柔らか物にもよく合います。
ひと巻き目は生成り木綿で仕立てておりますので、締めやすくなっています。
結城は藍色に黒が混ざって織られています。身丈、裄ともたっぷり出来ました。
帯合わせしやすいので、シンプルな無地をお探しの方にもお楽しみいただける事でしょう。

袷結城紬にスザニ名古屋帯 スザニ名古屋帯 スザニ名古屋帯

袷結城紬 147000円 
身丈4尺4寸5分(約169.1cm) 裄1尺8寸(約68.4cm)
スザニ名古屋帯 54600円

白井

世界布紀行4 ‐インドネシアのカイン・ロチャン‐

インドネシアの「カイン・ロチャン」とインドの布帯をご紹介。
「カイン・ロチャン」はバティックでも絹布で染められたもの。
この名は、青色(黒色、緑色との説もある)の絹布を意味するので、見るものは褐色の渋い色彩が多いです。
控えめな深川鼠(ふかがわねず)のようなカラー。片身替りの結城の緑になじむので選びました。
緑に見えて、実はルーペで見ると、「鉄紺、薄縹(うすはなだ)、桑茶」の色系で構成されています。
目ではわからない色のマジックですね。
先人に着こまれた紬の柔らかさは当店のおすすめ。

そして、少し気の早いクラスマスカラーの帯。
9月仕入れのインドサリーの布からの仕立です。
紅色にスパンコール入り、ライトに美しく映えます。
赤いサリーは花嫁の色と言われているので、ハサミを入れてしまって少し心苦しい気持ちです。

今月のブログは、渋谷とスタッフが日本を飛び出し探し求めた布々。

私達の「旅のあしあと」を感じて頂けると嬉しいですね。

結城紬片身替にカイン・ロチャン名古屋帯 インドムガシルク袷にインドサリー刺繍名古屋帯 カイン・ロチャン名古屋帯とインドサリー刺繍名古屋帯

結城紬片身替  168,000円
 身丈 4尺2寸(約159.6cm) 裄 1尺7寸5分(約66.7cm)
カイン・ロチャン名古屋帯 48,300円

インドムガシルク袷  189,000円
 身丈 4尺1寸(約155cm) 
 裄  1尺6寸5分(約62cm) 1尺8寸(約68cm)まで可
 袖丈 1尺2寸(約45cm)   1尺3寸(約49cm)可
インドサリー刺繍名古屋帯  58,800円

※ 帯は2点とも11月15日(木)の展示会からの販売となります。

銀座店 斉藤

世界布紀行3 -インドとの出会い-

インドの布から今、アトリエの机の上に広がっているインドの布に触れながら、数年前初めてインドへ出かけた時の事を思い出しています。
大勢の人々、車、人力車、その中に動物達が混じり騒音と共に混沌した街は遥かに私の想像以上。

ただ呆然としている最中、目を奪われたのは様々な色のサリーを身に纏った女性達の姿でした。
私の目には子供以外全ての女性がサリーを衣にしているように映っていました。
ピンク、ブルー、紫、オレンジ色等あらゆる色のサリーが、彼女達の褐色の肌に良く合い実に美しい光景でした。

インドの染め織りの歴史は、遥か遠く紀源前に遡ると言いわれます。
伝統的手仕事は悠久な時を越え、絶え間なく発展しながら今に…
刺繍、ビーズ、スパンコール等を施こされた繊細な、または大胆な模様の布から手職人の熱情、誠実さを感じずにはいられません。

今回、冬の展示会は現地で毎シーズン発表される新しい布を使って帯、羽織、コートを用意しました。
職人達の手技の熟練によって一層洒落で美しくなった布と、その布たちを長く扱ってきた当店の技のコラボを、是非皆様の目でご覧ください。

アトリエ 森

世界布紀行2 -ウズベキスタンのアドラス-

「お着物で銀座を歩くの楽しいわ」とお客様が、笑顔で来店されます。
お着物日和の今日このごろ、思わず言葉に出して言いたくなる気持、よくわかります。
文化の日、日曜日と銀座中央通りは、秋晴れの歩行者天国で賑わいました。
お知らせのページでもご紹介させていただきましたが、11月15日(木)より25日(日)までの10日間、銀座店内にて外国布の帯とはおりもの展を開催いたします。
これに先かけまして、外国布帯のコーディネイトを掲載していく予定です!
15日より店頭に並ぶ商品もございますが、現在銀座店にて販売しております商品もございます。
ぜひご来店の上ごらんください!
もちろん、ご遠慮なくお問い合わせくださいませ。

袷結城紬と縮の片身替りにウズべキスタン付け帯 ウズべキスタン付け帯 ウズべキスタン付け帯

袷結城紬と縮の片身替り 189,000円  
 身丈4尺2寸5分(約161.5cm) 裄1尺8寸(約68.4cm)
ウズべキスタン付け帯 115,500円

 

結城縮、いつも身に纏うとあまりに柔らかい着心地に、紬とよぶ事に?が浮かぶ、まるで縮緬のような紬です。
この片身替りは、昔の結城紬と縮を3種使いお仕立てしています。寒い時期にぜひお召しください。
しなやかで軽い真綿の感触が、身体を暖かく包んでくれるようで、とても気持ちがよいものです。
中央アジアシルクロードの交差点のような場所にある、ウズベキスタンの衣装チャパンよりお仕立てしたアドラスの付け帯をおいてみました。
縹色(藍染めの浅葱と藍の中間くらいの濃さの色)の丸ぐけは、帯地にやさしい着装です。
千草色の帯揚げは、灯屋2で染めた、お薦め色です。
空と緑の小物色で軽やかにお召しいただける事と。

世界布紀行1 -ラオスの縞とインドのカンタワーク-

ラオスの草木染の絹地よりお仕立てしました。
今回は特別に現地で着尺に織って頂いたものです。
薄縹、藍鼠、黄橡(きつるばみ)のようなドングリの色等々、複雑な色目。
細太さまざまな縞が大胆にも見えますが、草木染の為か、実際は落ち着いた印象です。

大島紬にも似た織り、つや。
インド刺繍の帯もブルー系でまとまり、クールな装いです。

ラオス横縞袷にインドカンタワーク名古屋帯 インドカンタワーク名古屋帯

ラオス横縞袷 120,000円
身丈 4尺2寸5分(約161.5cm) 
裄  1尺8寸(約68.4cm)

インドカンタワーク名古屋帯 34,000円
帯揚げ     4,200円
ビーズ丸ぐけ  8,400円

銀座店 斉藤

薔薇はいかがですか

季節を問わずにお召しいただける、薔薇模様の錦紗縮緬名古屋帯です。大正時代、昭和初期の錦紗縮緬は、糸がごく細く手触りもなめらか。
こちらはきものだったものを帯に仕立て直しました。萌黄色の縮緬地に、源氏香が紋織で入っておりとてもおしゃれです。
若いお嬢さんが着ていたのでしょうか、華やかな様子が目に浮かびます。
こんな鮮やかな色も、帯でしたらちょっと大人になった女性でも取り入れられそうです。
やたら縞のきものに合わせて薔薇を引き立て、衿元には蔓をモチーフにした当店でも大人気のオリジナルビーズ刺繍半衿を合わせてみました。
季節によってきものや小物の色を工夫すれば、さらに変化を楽しめるのではないでしょうか。

やたら縞お召しに薔薇文様名古屋帯 蔓文様ビーズ刺繍半衿

薔薇文様名古屋帯 29,400円
やたら縞お召し  44,100円
身丈 4尺4寸(約167.2cm) 
裄  1尺8寸(約68.4cm)

蔓文様ビーズ刺繍半衿 7,350円
帯揚げ        3,000円
丸ぐけ        3,990円

 
銀座店 松田

藍色|羽織と帯

藍は染め方しだいで、淡い色から濃い色まで美しく染まる。
日本では古来、かめのぞき、縹等々優雅な色名を付け愛されてきました。
「ジャパンブルー」とも呼ばれ、諸外国でも賞賛されてます。
羽織はそのような様々な藍色に、渋煤竹色の茶系との明治期江戸小紋を接ぎ仕立てました。
異なる柄の細かさに、感心させられるばかり。
そして顔料の為か、優しい色彩になっています。
当店でも、珍しい裂のひとつです。
もう2点帯もあわせてご紹介。
藍染め木綿地です。
瓢箪は絞り染、枠糸巻は筒描によるもの。
ふっくらした木綿糸の温かみは紬とも合い、私も好きな素材です。
やっと寒くなった今、着物のアウターを含めすぐにご着用出来そうです。
なお筒描の帯は、関西巻きになっています。

江戸小紋切継ぎ羽織 瓢箪に葉の図名古屋帯 枠糸巻に八つ手図名古屋帯

江戸小紋切継ぎ羽織 94,500円
身丈 2尺6寸(約98,8cm) 裄1尺7寸3分(約65,7cm)

瓢箪に葉の図名古屋帯 44,100円
枠糸巻に八つ手図名古屋帯 94,500円

銀座店 斉藤

「雀柄羽織」

動物好きな当店では時折ご紹介する雀。
絞りの瓢箪に枯れ草を敷きつめたような寝床になり、ちょんと雀が納まっています。
寒さにやや膨らんでいるのか、丸みをおびた姿がなお愛らしいです。
「ふくら雀」とも云われ紋所の1つとして図案化、子女の遊ぶ折紙や江戸末期の女性の髪形にもあるほど、親しまれていました。
灰茶に袂と衿と裾の黒が映え、雀の刺繍糸の渋茶が馴染んでいます。
画像では茶の結城紬にあわせより落ち着いたコーディネートにしてみましたが、
辛子色や青磁色のお着物にあわせると、また違う印象で楽しむ事ができます。

雀の図刺繍羽織 雀の図刺繍羽織 雀の図刺繍羽織

雀の図刺繍羽織 89,250円

身丈2尺6寸(約98.8cm) 
裄1尺8寸(約68.4cm)

銀座店 斉藤

プライスダウン

一部の紬、木綿の単衣を、50%オフに致しました!
9月の暑さに、つい単衣の用意も逃した方も多いのでは。
先日の暖かい日は、私も迷いながらも単衣紬に袷の羽織での外出。
歩くと体温も上がるので単衣でちょうど良く、快適に過ごせました。
この時期各美術館は展示会も目白押し。
サントリー美術館では、室町江戸期に愛読された物語の絵巻を紹介した「お伽草子」展。
根津美術館では、扇形の紙に絵画化した「平家物語画帖」、こちらは10/21(日)まで。
根津美術館は、当店の銀座から銀座線「表参道」下車と1本で行けますのでお勧めです。

色無地縮緬地と江戸小紋万筋 木綿の単衣

木綿縞単衣 48,300円 → 50%オフ 24,150円
身丈4尺3寸(約163.4cm) 裄1尺8寸(約68,4cm)
石榴柄染名古屋帯 59,850円

銀座店 斉藤

「江戸小紋・色無地のご紹介」

過ごしやすい季節となりました。
七五三、結婚式のシーズンですね。
最近ではお子様の七五三のお祝いの時にお母様もご一緒にお着物をお召しになられたり、結婚式でもお着物でご列席される方が増えているようです。
紋を付けて略礼装とすることができる江戸小紋や色無地に、袋帯や丸帯を合わせてみてはいかがでしょうか。
色留袖や訪問着ほどは気取らず、しかしフォーマルにしたい時にお勧めです。
黒地の帯は、昔の丸帯を袋帯に仕立て直しました。
現代物の江戸小紋や色無地にアンティークの帯を合わせて頂いても、違和感なくすっきりお召し頂けます。
他にも薄紫や若草色など柔らかい色目のお着物もございます。
是非、店頭にてご覧くださいませ。

色無地縮緬地と江戸小紋万筋 黒地袋帯 立涌牡丹袋帯

左 色無地縮緬地 25,200円 裄1尺7寸5分(約66.5cm) 身丈4尺1寸5分(約158cm)
黒地袋帯 67,200円

右 江戸小紋万筋 60,900円 裄1尺8寸(約68.5cm) 身丈4尺5寸(約171cm)
立涌牡丹袋帯 67,200円

丸ぐけ 各3,990円

銀座店 北島