着物紹介」カテゴリーアーカイブ

夏は金魚

琉金の図絽小紋に朝顔に波千鳥刺繍紋紗開き名古屋帯梅雨の晴れ間に覗く太陽は、すでに真夏の輝き。
湿気を含んだ葉が熱にさらされて緑はより濃く香り、アスファルトから立ち昇る匂いと混じり合うと、銀座に夏がやってくる、と、なんとなくわくわくとした心持ちになります。
13日には、山王まつりの祭礼行列が銀座を練り歩き、夏祭り気分も、次第に高まってきました。

これからの季節、冴えわたるブルーの中を泳ぐ琉金のきものが、いっそう涼しそうに見えます。
鮮やかな青には、白い紋紗の華やかな朝顔の刺繍帯を合わせて、目に涼を与える夏がやってきます。

琉金の図絽小紋に朝顔に波千鳥刺繍紋紗開き名古屋帯
琉金の図絽小紋(着物13-5-13) 86400円
身丈:4尺7分(約154.7cm) 裄:1尺7寸7分(約67.7cm)
朝顔に波千鳥刺繍紋紗開き名古屋帯 68250円

松田

夏の花ざかり

アールデコ文様絽小紋に萩模様名古屋帯織りの着物につい目が向いてしまうこの頃ですが、染めの着物も充実しております。

色とりどりに染められた絽ははなやかで本当にかわいい。
帯も夏らしくぱっと華やかです。
どの着物とどの帯があうかしら…と悩むのも楽しみのひとつ。

今日は気持ちを明るくするような組み合わせにしてみました。
いかがでしょう。

流線に水玉文絽小紋に石榴綴れ名古屋帯アールデコ文様絽小紋(着物14-6-10)70,200円 
身丈:4尺2寸(約159.6cm) 裄:1尺7寸5分(約66.5cm)
萩模様名古屋帯 32,400円

流線に水玉文絽小紋(着物13-5-11) 48,000円
身丈:4尺2寸(約159.6cm) 裄:1尺7寸3分(約65.7cm)
石榴綴れ名古屋帯(帯13-5-23) 30,000円

海老沢

さらり上布

さらり上布全国的に梅雨入りし、じめじめした季節が続いています。
お店では夏展は終わりましたが、まだまだ素敵な上布や小千谷縮など、これからの季節を涼しく快適に過ごせる着物が沢山揃っています。
なかでも上布は宮古上布、越後上布、八重山上布、能登上布とそれぞれの特徴のある細密な図柄美しく、目を見張るような精緻な技術で織りあげられています。
写真のような自然布と合わせるとぐっと着こなしがアップします。
まだまだ、大きなサイズもありますので、是非手仕事の美しさを肌で感じて下さい。

八重山上布 宮古上布 越後上布 


八重山上布 147,000円
身丈:3尺9寸5分(約149.5cm) 裄:1尺6寸8分(約63.6cm) 

中央
宮古上布 399,000円
身丈:4尺2寸8分(約162cm) 裄:1尺7寸8分(約67.4cm)


越後上布 151,200円
身丈:4尺2分(約152.3cm) 裄:1尺7寸3分(約65.5cm)

田中

物語のように着こなす

宮古上布に絽名古屋帯梅雨空の毎日ですね、いかがおすごしですか。
こんな時期にはお部屋で読書もいいものです。
本棚に並んでいる日本文学の中に、着物が描かれているのをお探しになってみませんか?

例えば先ほどの夏きもの展でも、皆様をとりこにしていた宮古上布。
まえは薩摩上布と呼ばれていました。
ご存知のように、かつては税として厳しい管理下の元に織られていたものです。
明治末期になると締機が導入され今日の製法が確立して生産量が増えました。
その美しさは、世の女性ばかりでなく文豪といわれる作家たちの心をも捉えたようです。
夏目漱石、菊地寛、織田作之助など、名作のなかの登場人物とともに薩摩上布は描かれています。

「白い面長な顔に、黒い長髪を獅子の立髪か何かのやうに、振り乱してゐた。が、頭は極端に奔放であるにも拘はらず、薩摩上布の軸物に、鉄無地の組の薄羽織を着た姿は、可なり流洒たるものたった」
菊地寛『真珠夫人』より
さてさて、物語の世界から目をあげると外の景色は
紫陽花や緑の色がにじむように美しいです。
時には小説の主人公のように着こなしてみたくなりませんか。

たとえば、こんな取りあわせはいかがでしょう。
粋な黒の男縞の宮古上布に、刺繍も華やかな川景色の名古屋帯・・・
しっとりしたこの時節、私の中のとっておきのヒロインが立ちあがります。

宮古上布 97,200円
身丈:4尺1寸3分(約156,5cm) 裄:1尺7寸5分(約66,3cm)  
絽名古屋帯 59,400円
丸ぐけ 3,990円
絽帯揚げ 2,310円
露芝刺繍柄絽半衿 9,450円

海老沢

「夏きもの」展’14、終了いたしました!

モスグリーン無地小千谷縮5月31日(土)~6月8日(日)までの「夏きもの」展’14にご来場いただきありがとうございました。
初日の早い時間から、また、週末は大雨にもかかわらずお着物姿で大勢のお客様にいらしていただき、スタッフ一同心より御礼申し上げます。
皆様、ありがとうございます。
会期は終了いたしましたが、季節の染や刺繍帯、宮古、越後の上布、芭蕉布、また、夏の羽織など取揃えております。
どうぞご来店ください。
梅雨入りし、日本列島これから雨のシーズンですね!

モスグリーン無地小千谷縮に笹と蛍名古屋帯自然の恵みを受け、四季のある国に生まれたしあわせに感謝して、夏への前奏曲を心静かに楽しみたいものです。

夏着物をよりお気軽に楽しみたいというお客様へのご提案!小千谷縮と絽名古屋帯。
夏のお襦袢をしっかり着こまずとも、衿付の半襦袢と麻縮の裾除けをつけて、浴衣を着る風にお召しください。
お家での水洗いもできますので、少々の汗も心配ありません。

お手頃価格の麻着物、夏の名古屋、半幅帯も取揃えてございますので、どうぞご来店ください。

モスグリーン無地小千谷縮 お仕立て直し 59,400円
身丈:4尺1寸5分(約157.7cm) 裄:1尺7寸5分(約66.5cm) 袖丈:1尺2寸(約45.6cm)
笹と蛍名古屋帯 46,000円
蜻蛉玉帯留 8,640円

琉球の夏きもの

首里上布白浜の浅瀬のような、美しい碧色の絣が入った、オーガンジーのように透ける首里上布。

上布とは一般的に麻を指しますが、この琉球の夏絣はハリのある感触から、絹上布と呼ばれています。

ざっくりとした自然布の帯を合わせて爽やかに装うのはもちろん、ここは灯屋風に、ちょっと個性的なアンティークの染帯で楽しむのも、おすすめです。


首里上布に朝顔絽名古屋帯

首里上布 37,800円
身丈 4尺1寸5分(約157.7cm) 裄 1尺8寸(約68.4cm)
朝顔絽名古屋帯 48,000円

松田

大正~昭和初期の夏衣装

露芝に秋草 蜻蛉の単衣付下この時代の着物が、なぜ、これほどまでに素晴らしかったのでしょう。
そこには3つの大きな要因があったと考えられます。

まず一つに、着物自体の需要が大きかったこと。
ほとんどの女性が和装だったことと、今に比べて娯楽自体が少なかったため、着物の美しさが追求されたと思われます。

第二に、一流の職人が着物の世界に数多くいたこと。
現代のように芸術分野の幅が広くなく、才能が染色の世界に集まっていたことも挙げられます。

露芝に秋草 蜻蛉の単衣付下最後に、原料の繭や自然糸を生産する産業構造が確立されていた。

これらの理由から、着物そのものが贅を極め美を追求した時代でした。

今、私たちが目にする着物は、ほんの一部の上流階級の女性のための着物です。
特に夏物はデザインはもちろん、素材の素晴らしさにも目を見張るものばかり。

当店ではそれらの着物を、洗い張りや仕立て直しをして、きれいに、寸法も大きくし、すぐにご着衣用頂ける状態にして多数取り揃えております。

どうぞ、ご来店いただき、お手に取ってご覧ください。

露芝に秋草 蜻蛉の単衣付下明日は夏展の最終日。今日に比べて天候も落ち着くようです。
ご紹介の着物は、今日出来上がってきたばかり。
明日渋谷が、アトリエから直接銀座にお持ちします。

皆さまのご来店、心よりお待ち申し上げます。

露芝に秋草 蜻蛉の単衣付下 129600円
身丈:4尺2寸(約159.6cm) 裄:1尺7寸7分(約67.3cm)

南の島の自然布

宮古上布宮古上布、八重山上布と芭蕉布。

これらの布たちは、それぞれに沖縄の文化と歴史を背負って歩いてきました。
自然や生活に根ざした美を絣に込め、島の風土に適した糸を作って織物にいそしんできました。

八重山上布そして今、それが日本のむし暑い盛夏の着物としてなくてはならない存在になっています。
ところが、近年生産量が減って、呉服屋さんに行っても気軽にはお目にかかれない状態になってきています。

当店では、昭和中頃の生産力旺盛な頃の上質な着物をお仕立て直しして、ご試着して頂けますよう、ご用意しております。
  

芭蕉布

写真上から
宮古上布・下地恵康(しもじけいこう)図案 892,500円
身丈:4尺2寸5分(約161.5cm) 裄:1尺6寸5分(約62.7cm) 

八重山上布 260,000円
身丈:4尺2寸(約159.6cm) 裄:1尺7寸8分(約67.6cm) 
袖丈:1尺2寸(約45.6cm)

芭蕉布 378,000円
身丈:4尺1寸(約155.8cm) 裄:1尺6寸5分(約62.7cm)

薄羽織

生成り色紫陽花の図夏羽織生成り色紫陽花の図夏羽織夏に羽織を着るおしゃれ。
昔の夏羽織は、羽衣のように軽く、お召しになる方の思いが伝わってきます。

また、それに応えた職人さん達の仕事を見てとれるまさしく、ヴィンテ―ジ羽織。
元々は男性のお召し物でしたが、お顔が見えない後姿のメッセージ、「粋な女は、背中で語る」でしょうか。


飛翔燕の図紗羽織飛翔燕の図紗羽織

生成り色紫陽花の図夏羽織   81000円 
身丈:2尺6寸(約98.8cm) 
裄:1尺8寸(約68.4cm)
飛翔燕の図紗羽織 (着物14-6-16)     172800円 
身丈:2尺5寸(約95cm) 
裄:1尺6寸8分(約63.8cm)

夏のお約束

越後上布単衣着物憶えてますか? 雪ざらしに出した上布たちを。
今、ぱりっと仕立て上げられてぞくぞくと銀座店に集まってきています。
店内では、皆様に会えるのをドキドキしながら待っている、沢山の布のさざめきが聞こえてきそう。
世界中の布が並んでいるなかで雪国生まれのもち肌美人の越後上布は、ちょっぴりはにかんでいるようです。
そっと触れるとやっぱりひんやり。
ぜひ袖を通して、広々とした雪原を想ってください。

南国の上布単衣着物他にも、南国生まれの宮古上布、八重山上布などお国自慢の美しい織りが揃っています。
夏といえば上布、今年もお気に入りの装いを楽しんで下さいね。

「夏きもの」展
5月31日(土)~6月8日(日)
ご来店を心よりお待ちしております。

越後上布単衣着物(写真左上)
 左 身丈:4尺1寸2分(約156cm) 裄:1尺7寸5分(約66.3cm) 切り繰越仕立て  91800円
 中 身丈:4尺2分(約152.5cm) 裄:1尺7寸3分(約65.5cm) 切り繰越仕立て 151200円
 右 身丈:4尺5分(約153.5cm) 裄:1尺7寸5分(約66.3cm) 切り繰越仕立て 151200円

南国の上布単衣着物(写真右下) 
 左 八重山上布   身丈:4尺5分(約154cm)  裄:1尺7寸5分(約66.3cm)  240000円
 中 生成り宮古上布 身丈:4尺2寸(約159.6cm) 裄:1尺6寸8分(約63.8㎝)  210000円
 右 藍色宮古上布  身丈:4尺2寸(約159.6cm) 裄:1尺7寸8分(約67.5cm)  240000円

海老沢