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「浦野の古布を帯にする」その10 千鳥とツバメたち

数いる野鳥の中でも、我々人類の愛すべきは千鳥とツバメ。

特に千鳥は、古くは万葉集に読まれ、謡曲に謡われてきました。

その鳴き声や歩き方はとてもおもしろくて、いっぱい群れて飛んでいる所から千の鳥となったそうです。
じゃあどんな姿で、どんな風に歩くのか、千の鳥がどこに群れているのか、不思議なことに案外イメージできていませんよね。

カモメに比べて数が減っちゃったのでしょうか。
でも、ここに、浦野さんは、たくさんの千鳥を型染めで残しています。
波千鳥という固有名詞があるほどに、波に遊ぶ千鳥のかわいい様子をご覧ください。

又、ツバメは逆にその姿を知らない日本人はいない程に、近年まで、軒下の人気者でした。
その飛翔する姿は本当に絵になります。
しかしあのシャープな線は型染めでは少し出しにくいのかもしれません。
したがってこの4枚は貴重な作品です。

 

 

このように命あるものを入れることによって動きが出て、ストーリーが生まれてきますので、ぜひこれらを帯作りの中に入れてあげることをお勧めします。

次回からは、過去に作られたお客さまの作品をご紹介していきます。