着物紹介」カテゴリーアーカイブ

浦野理一 絹唐桟の帯

梅に雪輪錦紗小紋と浦野理一 絹唐桟名古屋帯蘇芳のような深い赤みに、水色の縞。離れてみると、薄いグレーのようにも見えます。

浦野氏の著書に、

『この「唐」という一字は、日本人にとって「美しくて上等なもの」という意味を持っており、和ものとか島ものよりは上のもの、という気持があったようです』

とあるように、江戸の通人たちにも好んで着られた唐桟。

浦野理一 絹唐桟名古屋帯こちらの帯は、着尺から仕立てました。
絹の唐桟は、縞のカジュアルさが光沢によって品よく仕上がり、とてもお洒落です。
季節の小紋に真白い半衿をあわせれば、縞も引き立って、着慣れた雰囲気で背筋をすっと伸ばして新年のお出かけがしたくなりそうです。

染織を研究し尽くした浦野理一の唐桟、これからますます貴重になっていくのではないでしょうか。

浦野理一 絹唐桟名古屋帯  58400円
梅に雪輪錦紗小紋 64800円
身丈 3尺9寸(約148.2cm)  裄 1尺7寸(約64.6cm)

松田

浦野理一作 経節紬袷

浦野理一作 薄藤色経節紬にインドネシアカリマンタン島イカット経節が際立つ、薄藤色の紬。
浦野理一の無地袷です。
節のある経糸がざっくりとした野趣溢れる風合いを醸し出しています。
染織家浦野理一を代表する紬です。
お店でも以前から扱っていますが、無地は非常に人気です。
風合いとお召しになった時の美しさは格別。
中々写真ではこの色味が伝わりにくいので、お店で手にとって頂きたい着物です。

無地とは言え、着物に力があるのでインドネシア・カリマン島のイカットを合わせてみました。
綿のざっくりした風合いに絣の柄がすばらしい帯です。
以前浦野理一の本で黒の帯締めを効果的に使う事を薦めていたので、道明製の黒の平組の帯締めを合わせてみました。

浦野理一作 薄藤色経節紬にインドネシアカリマンタン島イカット浦野理一作 薄藤色経節紬

浦野理一作 薄藤色経節紬 291600円 
身丈:4尺2寸5分(約161.5cm) 裄:1尺8寸(約68.4cm)
インドネシアカリマンタン島イカット名古屋帯 52500円
道明製平組帯締 12600円

田中

灯屋2オリジナル創作帯

縞紬にリボン猫に毬刺繍七宝繋ぎ名古屋帯黒地に七宝繋ぎの縫いが入った生地は昔の丸帯でした。
毬の押し絵は、インドのターバンです。
黒地の七宝繋ぎの中のリボン猫が異空間の使いのようで、不思議な空気感ある帯になりました。
世界にひとつだけの帯。

お正月にお召いただきたい、刺繍のかわいらしいオリジナルの半衿も揃っています。

リボン猫に毬刺繍七宝繋ぎ名古屋帯おもちゃ尽くし刺繍半衿

リボン猫に毬刺繍七宝繋ぎ名古屋帯 129600円
縞紬 48600円
身丈:4尺2寸5分(約161.5cm) 裄:1尺6寸7分(約63.5cm) ※裄出し可
おもちゃ尽くし刺繍半衿 11000円

松田

獅子の図染帯と小格子紬

小格子本場結城紬袷に雲文に流水と鱗獅子の図名古屋帯「お正月のきもの展」は先日終了いたしましたが、会期中はたくさんのお客さまにご来店頂き、本当にありがとうございました。
お店にはまだまだ、新春を迎えるための刺繍や染めの帯、お着物が揃っています。

写真の染帯は、雲文に流水と鱗柄に愛嬌のある獅子が描かれた帯。
黒地に煎茶色、利休色、納戸色が粋な雰囲気を醸し出しています。
さらりと紬に締めて頂きたい帯です。
小格子の結城紬を合わせました。

濃藍地に灰色の格子が飽きがこない結城紬。
帯しだいで表情が変わる着物です。

雲文に流水と鱗獅子の図名古屋帯小格子本場結城紬袷

雲文に流水と鱗獅子の図名古屋帯 54000円
小格子本場結城紬袷 126000円 
着丈:4尺1寸(約155.8cm) 裄:1尺7寸5分(約66.5cm)

田中

江戸小紋の羽織

江戸小紋羽織灯屋2銀座店では「お正月の着物展」に合わせて、素敵な羽織がたくさん入荷しています。

華やかな羽織の中で、ぐっとシックで目を引いたのが鮫小紋の長羽織りです。
海松色の鮫小紋に枝梅が絵羽で描かれています。

江戸小紋は、江戸時代に贅沢な着物に幕府から規制がかけられたときに生まれた柄です。
遠目では無地に見えるように、柄を細かくしたそうです。

江戸小紋羽織規制のおかげで、染色の技術が発達して江戸小紋にといわれる染物ができたそうです。
型で染める江戸小紋は、板に白生地を貼り、型紙を置き、その上に糊をつけて染めていきます。
一反全てに柄がつくまでに数十回この作業が繰り返され、乾燥させて地染めし、蒸してから全てを洗い落としてできあがるそうです。
ほんとに手間暇のかかった、贅沢な染めものです。

今回ご紹介の品物は、そんな贅沢な江戸小紋(鮫)を使った羽織りです。
染は、人間国宝・小宮康孝氏。
江戸小紋の中でも、手にしてみたい一枚です。
また、羽裏には毬で遊ぶ仔犬たちが描かれて、羽織を脱いだときも目を引きます。

江戸小紋羽織 質感・風合江戸小紋羽織 落款江戸小紋羽織 羽裏

江戸小紋羽織 129600円
身丈:2尺4寸(約91.2cm) 裄:1尺7寸5分(約66.3cm)

徳永

水仙

水仙の訪問着珍しい、水仙だけの、散歩着のような雰囲気もある訪問着です。

水仙は「仙」という字が使われ、中国の仙人信仰にも由来があり、願いを叶えてくれる花なのだそうです。
その香りは字にふさわしく、聖域のような清らかさ。

節と節の間に霊力を宿すとされる竹の帯留は、あめ色の鼈甲で作られています。
萱の垣根は絞りで描き、青と橙を上下対比で染めて、現代のきものでは考えつかないような大胆な配色ですね。

水仙の訪問着鼈甲 竹の帯留

水仙の訪問着 59400円
身丈:4尺5分(約154cm) 裄:1尺7寸5分(約66.5cm)
鼈甲 竹の帯留 16200円

松田

冬の晴れ着

冬の晴れ着には、色を失う季節の中、花を咲かせ実を結ぶ生命力逞しい植物が描かれます。
目の覚めるような青空に花ひらいた梅や、真っ赤な実をどっさりと豊かに付けて、重そうに枝を垂れる南天。
丸帯くずしの織帯が、寒の花々を引き立てます。

枝梅の図訪問着に橙地丸帯崩し名古屋帯枝梅の図訪問着 108000円
身丈:4尺2寸(約159.6cm) 
枝梅の図訪問着裄:1尺7寸7分(約67.3cm)

橙地丸帯崩し名古屋帯 48600円


梅に南天訪問着に黒地丸帯崩し名古屋帯梅に南天訪問着 70200円
身丈:4尺(約152cm) 
梅に南天訪問着裄:1尺6寸8分(約63.8cm) 

黒地丸帯崩し名古屋帯 29400円

松田

装う楽しみ

~12月3日(木)~13日(日)まで「お正月のきもの展」を開催中~

雪持ち南天、菊、梅図の訪問着に扇面に菊、牡丹開き名古屋帯初日には、小雨にもかかわらず、皆様ご来店くださりありがとうございました!
お正月のきもの展では、新年に向けてお召しいただける美しい刺繍帯、染め着物、袋帯などを中心に展示・販売しています。
着物文化の豊かだった美しい日本の染や刺繍に触れ、装いをお楽しみください。
もちろん、今お召しいただける紬のお着物や染帯、外国布の帯も店内には、約700本の帯をご用意しております。
合わせたいお着物にお探しの帯があるならば、ぜひこの機会にお越しください。

年明けには、身につけたくなる南天。
紫と雪景色の乳白色の色使い。
訪問着といっても、きらびやかなではない、しっとりとしたお着物です。
流れるような模様の置き方が、お召しになる方をしなやかで幻想的に映します。
扇面に白い菊が印象的な帯を合わせました。

雪持ち南天、菊、梅図の訪問着扇面に菊、牡丹開き名古屋帯

雪持ち南天、菊、梅図の訪問着 (着物15-3-13) 151,200円
身丈:4尺1寸(約155.8cm) 裄:1尺7寸3分(約65.7cm)
扇面に菊、牡丹開き名古屋帯 37,800円

「外国布の帯と羽織展」へのたくさんのご来場ありがとうございました!

「外国布の帯と羽織展」へご来場ありがとうございました!お越しいただいたお客様皆様にスタッフ一同心より感謝・御礼申し上げます。
会期は、ひとまず終了いたしましたが、「もう少しこのまま、外国布展を楽しみたい!」と外国布ファンからの声もたくさんいただき、11月中は、このままご覧いただけるよう、展示、販売しています。
「まだ、見られますか?」とお電話もいただきました。
まだご来店でない方も一度いらしていただいたお客様もぜひ、どうぞお越しください!
毎年今頃は、紬が恋しくなる季節。紬は、帯しだいと昔から、言われてきました。

緻密な織りのひたむきさや自然の色からとれた素朴さが、外国布の自由な色彩とおおらかさに変化する紬の表情。
紬に外国布の帯をはじめるとその言葉にまさしく大共感。時間をかけ作られた、美しい織りの着物もぜひ、ごらんください。

帯を探したい着物が、あればお持ちくださいね。
今までに出会った事のない個性を持った帯達が、お待ちしています。

本場結城片身替わり 194,400円
身丈:4尺1寸(約155.8cm) 裄:1尺7寸3分(約65.7cm)
アフリカ・エヴェクロス名古屋帯 97,200円

異国の風

アドラス袷着物にインド更紗名古屋帯「外国布の帯と羽織展」へたくさんのご来場ありがとうございます!
天気がすぐれないにもかかわらず、「楽しみにしてたから」といらしてくださるお客様の笑顔で店内賑やかな毎日。
今回は、中央アジアウズベキスタンのアドラスの羽織もご覧いただいています。

外国布といえば「更紗」という言葉が一番に浮かぶ方も、多いのではないでしょうか。
浮世絵の中に着物と襦袢袖の重なりから、ちらりと見える素敵な更紗。
こんな昔から、インド更紗が日本にあったのか…と不思議にさえ感じていましたが、鎖国以前の貿易記録「異国渡海航路の積荷」には、シャムから輸入された品目として更紗があったそうです。

遠い異国への思いと深い茜と藍の美しい布は、魅惑に満ち、見た者の心をどれほどとらえたのでしょう。
忘れられずに夢にまでみて、胸が苦しい思いもされたかもしれません。

ウズベキスタンアドラスからお仕立てした着物に合わせた、インド更紗。
着物地ではないはずだけど、しっとりとほどよい重さがあり、体への心地よい感触にいやされるほど。とは、ご試着されたお客様の感想です。

今回は、インド更紗の帯も久しぶりの新入荷でごらんいただけます。
帯留はインドネシアのトンボ玉を合わせた着こなし、自由に着物を楽しんだ江戸の心意気を感じますね!

本日がいよいよ最終日となります。
皆様のご来店、心よりお待ち申し上げます。

アドラス袷着物にインド更紗名古屋帯インド更紗名古屋帯

アドラス袷着物 (着物14-10-15) 129,600円
身丈:4尺3寸(約163.4cm) 裄:1尺8寸(約68.4cm)
インド更紗名古屋帯 86,400円
トンボ玉帯留 8,600円
ビーズ半衿 8,600円