着物紹介」カテゴリーアーカイブ

紫紺染帯

立涌に丸紋絞帯と幾何柄紫紺染帯艶やかな紫色の絞りの紫紺染は、春になると身に纏いたくなる着物です。
紫紺染は多年草ムラサキの植物の根からとった染料で染め上げた物で、古くは中国春秋時代から伝わる草木染です。
天然染料で染め上げた紫は、落ち着いた深みのある色で古代紫と呼ばれています。
紫紺染めの絞りは全て手作業でとても贅沢な染めの一つ。
写真は春のお着物にお勧めの帯。

立涌に丸紋絞帯と幾何柄紫紺染帯幾何柄紫紺染帯(写真左)

幾何柄が市松のように並んだ絞り柄。
絞りの文様が細かいので小柄な方にもおすすめです。

立涌に丸紋絞帯(写真右) 86400円

着物から帯に仕立て直したもの。
経年変化で紫が味わい深く変化しています。

田中

紅花の染め

春色紅花紬に浦野藤鼠色経節紬名古屋帯白々と明けていく空のグラデーションを見ると、いつも、紅花染めを思い出します。
「紅花栄う」とは、5月の小満の次候。
紅花を摘むころです。
紅花染の色の美しさには、着物好きだったら一度は魅了されたことがあるのではないでしょうか。

春色紅花紬に浦野藤鼠色経節紬名古屋帯こちらの紅花紬は、とても淡い黄色とピンクのスイートピーをあつめて花束にしたような、ほんわりと優しい色合い。
浦野氏の無地の経節シリーズは、皆様ご存知のとおり、色の美しさで大変な人気です。

たくさんの色が見比べられる今、ぜひご覧になってください。

春色紅花紬(証紙付)108000円 
身丈:4尺2寸(約159㎝) 裄:1尺6寸8分(約63㎝)
※裄出しできます。
浦野 藤鼠色経節紬名古屋帯

194400円

松田

わくわくする紬

丁子色経節紬に横段縞切継ぎ名古屋帯

丁子色の名の通り、ふくよかな香り高さを感じる色。赤い変わり井桁に、絣のブルーが効いています。
裂織のように、幾色もの糸をからめて織り上がった帯は、きものの雰囲気をがらりと新鮮にする、わくわくするような面白さ。
小物の色は、季節によって、もしくは、どのような色でも受け入れてくれる帯なので、ぜひ、ご自身に一番似合う色をお選びください。

十字絣

亀甲に十字絣経節紬浦野理一・範雄展は今月で終了致しますが、まだまだ沢山の浦野作品があります。
引き続き3月に入っても展示しておりますので、是非ご覧になりにいらしてください。

写真の着物は象牙色の節のある経糸に、黒い横糸でシャンプレー(霜降り)のような地を表現したもの。
亀甲柄の中に十字絣が織り込まれた、とてもモダンな柄です。
サイズもたっぷりしていますので、身長のある方でもお召しいただけます。
合わせた帯はこっくりとした朱赤の経節紬。
帯をかえれば、ちょっとしたお出かけにも素敵です。

亀甲に十字絣経節紬 237600円 
身丈:4尺4寸(約167.2㎝) 裄:1尺8寸2分(約69.1㎝)

亀甲に十字絣経節紬亀甲に十字絣経節紬  

田中

縞紬

浦野理一滝縞紬藍地に白の縞は、定番的な着物柄。
縞はランダムに入った滝縞で、経節が定番柄に変化をつけています。
帯は、春らしさを締めるように若葉色の無地帯。
どちらも定番的なものですが、糸味を楽しむ着こなしは長く愛用できていつまでも飽きのこないものです。
何気ない着こなしも糸味が良いものを着ると、また一味違った装いになって、嬉しくなります。

浦野理一 滝縞紬 194400円 
身丈:4尺2寸(約159.6cm) 裄:1尺7寸7分(約67.3cm)

浦野理一滝縞紬浦野理一滝縞紬  

徳永

浦野理一縞袷と辛子色経節紬帯

浦野理一縞袷何色もの経糸を使ったランダムな縞が美しい着物です。
浦野氏らしい色の掛け合わせが昭和の時代に作られたとは思えないほど、洗練されています。

合わせた帯は経節紬の無地帯。
こっくりした辛子色の帯が着物をひきしめます。

浦野理一縞袷 280800円
身丈:4尺1寸(約155.8㎝) 裄:1尺7寸5分(約66.5㎝)

浦野理一縞袷浦野理一縞袷

田中

桃色づくし

浦野作立涌模様紬に桃色無地経節紬名古屋帯黒と絹鼠色が経緯交互に織り込まれた生地に、うっすらと立ち昇る桜色のような立涌の色は、近くでよく見ると橙のような糸。
グレイに橙が溶け込むと、ピンクのように見えるという、視覚の不思議です。

先日立ち寄った、鎌倉の八幡宮内にある弁財天社には、もう桜が咲いていました。
染井吉野よりもう少し緋色がかっていて、寒桜に続いて早くから咲く河津桜。
もう少し先だと思っていた桜の、とても美しい色を見ることが出来て、嬉しくなりました。

そんなピンク色を見たあとだったので、桃色の帯に珊瑚色の帯揚げ、手作りの眠り猫の帯留の三分紐は薄桜と、ピンク尽くしにしてしまいました。
(着物の八掛も桃色です)

浦野作立涌模様紬に桃色無地経節紬名古屋帯眠り猫帯留

浦野作 立涌模様紬
身丈:4尺4寸(約167㎝) 裄:1尺7寸2分(約65㎝)
桃色無地経節紬名古屋帯
眠り猫帯留 16200円

松田

揺らぐ麻の葉

麻の葉模様紬に霰絣切継ぎ半巾帯麻の葉は魔除けの模様。
様々なバリエーションで描かれている文様ですが…
浦野氏の麻の葉繋ぎは、静かな水面にうつしたような趣き。
モノトーンの色目に麻の葉が揺らいでいる様子は、一時代を先んじた浦野氏の、色褪せることのない前衛的な感性に触れるような気がします。
同じく絣の帯で、絣模様の面白さ、楽しさを堪能し尽くしたくなります。

麻の葉模様紬に霰絣切継ぎ半巾帯
麻の葉模様紬 172800円
身丈:4尺4寸(約167㎝) 裄:1尺7寸2分(約66㎝)
霰絣切継ぎ半巾帯

松田

桜の花びら

瑠璃紺色桜模様羽織瑠璃紺に桜の花びらが舞う羽織は、合わせやすい、すっきりとした柄つけ。
花の数がそれほど多くない分、余白の風が見えるようです。

満開の桜の木から花びらの舞い落ちる姿は、ひらりひらりと風に乗るもの、降りしきる雪のようにとめどないもの、さまざまにどれも優雅です。

瑠璃紺色桜模様羽織今年桜が咲いたら、はかないと惜しむよりも、ひとときの美しさを目にする幸せな気持ちで、眺めてみたいなと思います。

瑠璃紺色桜模様羽織 86400円
身丈:2尺7寸(約102.6㎝) 裄:1尺7寸5分(約66.5㎝)

松田

春駒に梅刺繍帯

小菊に縞縮緬袷と春駒に梅刺繍帯春駒は張り子などで馬の形をつくり竹に刺し、下端に車をつけ子供が蹴って遊ぶ玩具です。
正月には獅子舞と同じように春駒をもってお目出度たい言葉をいいながら家々を廻る風習のある地域もあることから、縁起物の飾りとして浮世絵や歌舞伎の演目などにも登場します。

写真の帯は辛子地の紬に、春駒と可憐な梅を刺繍した帯。
灯屋のオリジナルです。
昔の刺繍に負けないくらい繊細に一本一本針を刺しています。
前柄はこちらも吉祥柄の鼓。
鼓はその雅な音色が邪気を払うとされ、また豊かな音にちなみ見事な実がなるとして豊作の吉祥文様として愛されてきました。
お太鼓も前柄も華やかな刺繍です。

灯屋では他にも春らしい刺繍の帯をご用意しています。
ぜひお店でその美しさをご覧ください。

合わせた着物は縮緬地に小菊と縞が染められた可愛い着物。
軽くて着やすく、帯が映える着物です。
小菊に縞縮緬袷と春駒に梅刺繍帯小菊に縞縮緬袷

春駒に梅刺繍帯 129600円
小菊に縞縮緬袷 48600円 
身丈:4尺1寸5分(約157.7cm) 裄:1尺7寸3分(約65.7cm)

田中