着物紹介」カテゴリーアーカイブ

日々の着物

暑い日が続き、すでに夏物をお召しの方も多いことと思います。

7月を前に、いよいよ夏本番の季節です!!

ご紹介の着物は、涼しげな伊予染めの小紋に手書きの秋草柄の染め帯です。

帯はもともと丸帯だったものから名古屋帯へお仕立て直ししたので、染め帯ながらとても華やかな帯です。

帯が主役のコーディネートでさらりと装うのも素敵です。

伊予染めの小紋  33,000円(税込)

身丈:4尺5分(約153.9㎝)

裄 :1尺6寸3分(約61.9㎝)

袖丈:1尺2寸5分(約47.5㎝)

 

秋草柄染め名古屋帯  38,500円(税込)

 

次にご紹介の着物は、籠目文様に萩の小紋です。

青地に白い籠目紋様が大胆で華やかな印象です。

撫子の織り帯で、お稽古事に出かけるのも良いかもしれません。

お茶のお稽古は、この季節、炭の前ではかなり汗をかく頃ですので、目にも涼しいお色目で少しでも過ごしやすい装いで出かけたいものです。

萩に籠目文様絽の小紋  77,000円(税込)  (22-08-08)

身丈:4尺3寸(約163.4cm)
裄:1尺7寸(約64.6cm)
袖丈:1尺3寸(約49.4cm)
袖巾:8寸5分(約32.2cm)
前巾:5寸5分(約20.9cm)
後巾:8寸(約30.4cm)

 

絽地撫子の織り帯  25,000円(税込)

 

銀座の風景〜歌舞伎座公演から

6月歌舞伎の昼の部に出かけてきました。あらゆる意味で話題を呼んだ舞台ですが、前半は、現実とお話しが重なり心揺さぶられ、後半は生きる喜びに共感、まさにライブ感あるお芝居となりました。

生来言葉の不自由な絵師という役どころの主人公の中車さん。師匠に認められるべく精進するも、口下手もあってままならないその夫を助けるのが、猿之助さんの代役を務める妻役の壱太郎さん。二人は不遇を絶望し、死を決意。結果として主人公は師匠も認める絵を描きあげます。

中車さんは今まで抑えていた演技を一気に解放させ、重苦しかった舞台は一転して華やかな踊りの世界へ。描き上げた大津絵の襖から抜き出てきた演者たちが、次々に悪党を懲らしめていく様が実に美しく楽しい舞台となりました。

次は7月公演、歌舞伎座も平常運転となり一幕見も再開とのこと。ぜひ、銀座にお越しの際はお出かけ下さい。お着物でのお出かけだと一層楽しいですね。

 

 

地味(じみ)は粋(いき)のつきあたり

いきなりの豪雨、線状降水帯、などという新しい言葉が天気予報から警告されるような穏やかならざる昨今の日本の初夏、雨が続けば心も閉じがちです。こんな時は鮮やかな色彩の着物に身をつつんで・・・というのも一興ですが、口当たりのさっぱりした、モノトーンに近い色合わせのこんなコーディネートはいかがでしょう?

5000円札でおなじみの小説家・樋口一葉(187296の妹・邦子の容姿について、作家幸田文にこんなエッセイがあります。

色白にすらりとして、高い鼻と鮮やかに赤い口をもった西洋人のような美しい人、半襟は男物の黒八を重ね、下駄は糸柾の両ぐりに白鼻緒、地味は粋のつきあたりといったすっきりとした様子』。若くして亡くなった一葉の「日記は焼き捨てよ」との遺言にそむき、姉の残した原稿や小説の草稿、 反古紙にいたるまで全て保存・整理・浄書に努めたと言われます。樋口一葉の研究が量とも突出しているのは、邦子のおかげであるのでしょう一葉存命の間は、つねに苦しい暮らしに追われる日々であり、そこから『浮世の砥石にこすられて、錐の如く鋭い』そして子を持つ女のやわらかさ』を併せ持つ、たいへんセンスの良い女人であったと伝わっています。

裄たっぷりの粋な万筋の薄羽織も入荷しています。

網目模様小紋 23−05−32  絽網目模様小紋 裄1尺6寸8寸、身丈3尺9寸 60,000円

露芝に虫達の織名古屋 23−06−26  40,000円

万筋羽織  1尺8寸8分、身丈2尺5分

 

紫陽花の季節

雨模様の銀座ですが、雨がこの季節の緑をより美しく見せるようです。

灯屋2銀座店では、スタッフのお庭からつまれたグリーンで店内を設えてお客様のご来店をお待ちしております。

そろそろ紫陽花も満開の頃ですね!

白い可憐な紫陽花や半夏生など、この季節の緑を灯屋2でお楽しみください。

 

紫陽花づくし

梅雨(つゆ)五月雨(さみだれ)、字面の美しさに反して、この季節、晴れ間の少ない長雨は、どうも嫌われることが多いようです。お着物好きには外出をためらう方もいらっしゃいますね。雨コート、雨下駄‥‥いろいろ考えてメンドーになるかも。

でもでもこの一時ならではのオシャレ、アジサイづくしのお楽しみ、可憐な小物も合わせて、お気に入りの明るめの傘で思い切ってお出かけください。

インドア派は、光源氏に想いを馳せつつ、アレコレ「雨夜の品定め」。お友だちを誘って、うわさ話に花を咲かせるのも長雨の夕べの一興でしょうかしら?

紫陽花柄小千谷縮 33,000円 裄1尺7寸5分、身丈4尺3寸5分

黒地入りポジャギ風の夏帯 22-08-10  120,000円

絽紫陽花手刺繍半衿 11,000円

銀細工紫陽花かんざし 各11,000円

パール・ド・ヴェール技法の帯留 各11,000円(全て税込)

蚕起食桑、紅花栄(かいこおきてくわをはむ べにばなさかう)

七十二候によれば、5月後半は「蚕起食桑紅花栄」。蚕は元気に桑を食べ、紅花は生き生き花を咲かす、誠にお着物好きにはありがたい季節ですね。

6月に近づけば、単衣も“うすもの”に。やがて絽、紗、麻、上布・・・季節の移りに合わせて、装いの楽しみは尽きません。
盛夏を前に、柔らかで軽やかな“うすもの”のご紹介です。

着物っていいなぁ〜と女に生まれた喜びを、ぐーんと感じるなんとも繊細な美しさ!

写真上:23−05−52 縦絽筧に秋草単衣5つ紋 裄1尺7寸、身丈3尺9寸5分 44,000円

23−05−60 間垣に萩とトケイソウ名古屋帯 66,000円

写真下:23−05−12  藤紫地秋草の付下げ 裄1尺7寸3分、身丈4尺1寸 66,000円

21-08-08 花々絽縮緬名古屋帯 88,000円

ひと悲します恋をして 鈴木真砂女と銀座の柳

“銀座の柳”はよく耳にする言葉ですが、銀座の街並みに柳は少なく、灯屋2のご近所柳通りにわずかにその名の面影を残しています。この柳は少々頼りない風情で、幽霊も二の足を踏みそう!

その柳通りをちょっと入ったところに「幸稲荷」さんが鎮座しているのをご存じの方も多いことでしょう。その路地に俳人鈴木真砂女(1906〜2003)の小料理屋「卯波」があった。はず? 何度か覗いてみたが再開発されたビル群のどこにその小さな店があったか、定かではありません。老舗の大旅館の女将から小料理屋の女将へ、年中着物で通した真砂女の句には、食べ物と並んで着物の句がたいへん多いように思います。

   商売の書き入れ時や単衣帯

   夏帯や運切りひらき切りひらき

   夏帯をきりりと締めて病まぬなり

   夏帯や泣かぬ女となりて老ゆ

   衣更てこののちとてもこのくらし

そして

   羅(うすもの)やひと悲します恋をして

   羅(うすもの)や細腰にして不逞なり

「ひと悲します」恋の果て、ほぼ身一つで家を出され、俳句仲間からの借金で、銀座に小料理屋卯波を開店したのは真砂女52歳の時。2kの公団住宅に住み銀座に通い、商売に励み、句作に励んだ生涯。

   ある時は船より高き卯波かな

   己が手でひらきし運や衣更

7歳下の恋人の急死は70歳の時。一度の見舞いも許されなかったという。

   白桃に人刺すごとく刃を入れて

   秋袷悪女の汚名いまだ消えず

松屋銀座のお歳暮の宣伝に起用されたのは87歳。地下鉄にも貼られたポスターは大評判であったそうです。その写真の背景にも柳が揺れています。柳は見かけよりずっとしぶとく強靭な植物といわれますが、小柄で華奢なまさにこの人のよう。

   今生のいまが倖せ衣被(きぬかつぎ)

   かねて欲しき帯の買えたり鳥雲に

   女には欲しきもののみ柳散る

こういう気持ちは女でなくてはわからない、と真砂女も語っています。自身思いあたる方は多いのでは?かく言う私もその一人。

柳の着物、柳の帯で、さっそうと薫風の中、銀座を闊歩する・・・これも、女にしか味わえない至福。真砂女にも琉球柄の白の単衣?を着て5月末の銀座を歩く素敵な写真が残っています

写真上 水紋に枝垂れ柳の付下 23-05-16  88,000円

ベージュ燕帯 22−01−37 80,000円

写真下  絽手書き夏草着物 33,000円

23−05−45 絽柳に撫子鷺の帯 132,000円 (全て税込)

 

 

葵祭りと葵の文様

本日は葵祭にちなんで、葵を織りだした帯と葵を描いたお着物をご紹介いたします。都の平安と豊穣の祈りが込められた「葵」を身につけて、爽やかな5月の風の中を銀座にお出かけになりませんか?

5月15日、4年ぶりに「葵祭」が開催され、華やかな斎王代行列の映像をご覧になった方も多いことでしょう。

平安時代の旧暦4月、中の酉の日に、京都上賀茂、下賀茂二社に賀茂斎院(斎王=皇女王女から選ばれた)が参向し、これに天皇、皇太子、皇妃の勅使などが付き従う行列は、服装、飾馬など華麗を極め、最高のおしゃれをしたその晴れの姿を貴賎こぞって見物したということです。この時代に「祭」といえばこの賀茂祭を指したくらいで、賀茂社の御簾、冠、車、家々も葵の葉で飾られたので、「葵祭」とも呼ばれるようです。

『源氏物語』「葵」には、この祭を見物に出かけた、光源氏の正妻葵の上と、正妻候補とも言える六条御息所の名高い「車争い」事件が描かれています。その結果敗れた御息所は生き霊となって葵の上にとり憑き、ついに死に至らしめ、御息所も源氏の愛を失って、伊勢に下る・・・源氏をめぐる女君二人が物語から退場し、新たなヒロインが登場する、物語のターニングポイントとなる事件といえましょう。

葵の葉を飾るのは、賀茂社のご神紋が「二葉葵」であるから。この祭りは武家に政治権力が移った鎌倉時代(昨年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の頃)に途絶え、江戸時代に復興されていますが、徳川家の紋が「三葉葵」であったことに由来があるらしいですね。

それでは本日ご紹介のお着物です。大小の霰がぎゅっと詰まった江戸小紋の裾に、葵の蔓が流れている大彦さんのお品。葵の葉っぱは、大彦さん特有の多種の刺繍で趣が添えられています。喜多川平朗さんの葵唐草文の帯を添えています。

23-04-22 大彦作 霰文に葵の付下 100,000円(税込)

18-5-1 喜多川平朗製 葵唐草文名古屋帯 88,000円(税込)

次に鱗模様の入った透かし紋織りに擦り疋田で大きな葵を表現して、金くくりで上品に仕上げている帯。糸がしっかりしているので、紗までは行かないで、単衣用として重宝しそうです。

23-05-38 葵文様の夏帯 40,000円(税込)

最後にご紹介するのは、シャリ感のある糸で透かしを入れた変わり織りの名古屋帯。
丸帯の片割れなので、暈しの色目といい、水葵の姿といい、どこか品格が漂っています。

23-05-54 水葵文様の単衣名古屋帯 60,000円(税込)

 

 

生まれ変わる銀座

ゴールデンウィークが終わり、雨上がりの銀座はエネルギーに満ちているようです。

各国から観光客が大きなトランクを持って街を歩き、いろんな言語が飛び交います。

銀座の柳がしなやかに風になびく傍で、大きな建物が新しく生まれ変わろうとしていて、銀座の景色も変わりつつあります。

灯屋2銀座店の前の銀座通りもあちこちでシートが張られ、次の話題をさらうべく準備しているようです。


薫風水温む

連休も終わるころともなれば、風もやわらかに流れ水音も懐かしくなってきます。

今回は、この季節のお着物と帯をご紹介させていただきます。

昭和初期の単衣の中には、錦紗に変わり織や透かし文様を入れたジョーゼットといわれる薄物があり、お洒落感や特別感がひとしおです。

当店ではそれらにひと手間かけてきれいに再生して、お目にかけています。

マスクも外れ、再びの着物生活をお楽しみいただくために、どうぞお出かけください。

着物 23-04-12 青紅葉に菖蒲の単衣小紋 110,000円

帯 22-06-74 雅楽文様刺繍の絽丸帯 121,000円着物 23-05-13 投網にアユの群れの付下 66,000円

帯  22-07-05  貝尽くし文様刺繍の名古屋帯 132,000円

着物 22-05-28 投網の絽の付下げ 77,000円

帯 20-6-35 川を遡上する鮎の帯 55,000円 (全て税込)

灯屋2銀座店 - 販売ギャラリー
水曜定休
営業時間11時~19時
東京都中央区銀座2-6-5 アサコ銀座ビル2F
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