着物紹介」カテゴリーアーカイブ

日々の着物

毎日暑い日が続きますが、明日の立秋を迎えると季節は秋へ移り変わっていきます。

スコールのような突然の雨で暑さを凌ぐ日々の中では、秋を感じるのは難しいでしょうか。

お盆を過ぎる頃には、秋を少しづつ意識してコーディネートもいいかもしれません。

ご紹介の着物は、絽地の無地着物です。

一つ紋付がついて、きちんとした帯を締めて準礼装としてもお召しいただけます。

虫籠に秋草の染帯で、夏のお稽古にもお召しいただけて重宝です。

絽地一つ紋付色無地着物  22,000円(税込)

身丈:4尺(約152㎝)

裄 :1尺7寸(約64.6㎝)

 

菊に虫籠継ぎ名古屋帯  55,000円(税込)  (帯23-07-14)

長さ:9尺7寸(約368.6cm)
帯巾:8寸1分(約30.8cm)

 

次にご紹介のコーディネートは、駒絽の無地着物にたっぷりの刺繍の帯を主役にした装いです。

子孫繁栄の吉祥柄でもある葡萄の帯をして、ご家族と一緒に帰省するのもいいかもしれません。

茶色地駒絽絽地無地着物  22,000円(税込)

身丈:4尺5分(約153.9㎝)

裄 :1尺6寸2分(約61.5㎝)

 

ぶどうに蜜蜂文様名古屋帯 灯屋2の創作帯 130,000円(税込) (帯22-05-32)

長さ:1丈2寸(約387.6cm)
帯巾:8寸3分(約31.5cm)

 

麻の着物のご紹介です。

薄い麻に、型友禅が施されています。

桑染と思われる自然染料が、優しく白地にはない清楚な雰囲気です。

おしゃれな色使いで、ひと味違う麻着物です。

白茶地萩の麻小紋  198,000円(税込) (着物23-06-40)

身丈:4尺2寸5分(約161.5cm)
裄:1尺7寸5分(約66.5cm)
袖丈:1尺4寸(約53.2cm)
袖巾:8寸8分(約33.4cm)
前巾:6寸5分(約24.7cm)
後巾:7寸8分(約29.6cm)

 

焦茶地絽無地名古屋帯  25,000円(税込)

長さ:9尺8寸(約372㎝)
帯巾:8寸2分(約31.2cm)

 

菊帯留(黄銅)芳昭作  58,300円(税込)

 

灯屋2銀座店では、8月は皆様のご愛顧に感謝いたしまして、お買い上げ金額に対しまして10%のクーポン券をお渡ししています。ぜひ、この機会にお出かけください!!

“宮古上布”を身にまとう夏の至福! 砧打つ音は恨みと涙を秋風に乗せて、愛する人の元へ届くか?

大暑(字面さえ暑い暑い)お見舞い申し上げます。

真夏に上布姿のおしゃれな女性とすれ違うと、涼風を送られた気がいたしますね。夏のお召し物の代表、といえばやはり“上布”。細い麻糸で織られた軽く極薄のセミの羽、北の国から「越後上布」「能登上布」、南の国から「宮古上布」「八重山上布」など風合いも肌合いも違いはあっても、お着物好きにとって一度は手を通したいあこがれの一品です。

いま灯屋2では、珍しい色絣をはじめいろいろ宮古上布を取り揃えて、皆様のお出でをお待ちしております。

宮古上布の仕上げの工程で「砧うち」がされるのはよくご存知の通りです。実際見学なさった方もおられると思いますが、なかなか重労働ですね。

アイロンのなかった明治以前では、砧うちは洗濯の最後にシワ伸ばしとして、どこの家でも、女の夜の仕事としてされていたようです。

朝鮮では明治以後もこの仕事は続いていたようで、『春の海』に代表される箏曲家・宮城道雄の初期作品に『唐砧』がありますが、若い頃朝鮮に暮らした宮城は、日常、砧の音を聞いて、曲想を得たときいています。

家事の一つなのですが、俳句の秋の季語としてもつかわれるほど日本の文化にも深く影響しています。

   うちまぜて遠音かちたる砧かな  飯田蛇笏

中国の詩人白楽天の著名な『聞夜砧』、世阿弥の代表作・能『砧』、どちらも晩秋の寂しさの中で、風に乗せて、遠く離れた愛する夫の元に届け、とばかりに砧を打つ妻の静かで激しい思いを描いています。

   「今の砧の声添えて 君がそなたに吹けや風」

   「砧の音夜嵐 悲しみの声虫の音 混じりて落つる露涙 ほろほろはら

    はらと いずれ砧の音やらん」

砧打つ音はたぶんもっと重く響く音、「ほろほろはらはら」とは風に託した思いの音ではないか、と帰らぬ夫を待ち続ける妻の心情にふと思いやりたくなります。

薄物に風をはらんで、来るべき秋を待ちたい、銀座の7月です。

夏の感謝セール盛況のうち終了しました!

ご来店いただきましたお客様、通販でお問い合わせいただきましたお客様、誠に有難うございました。17日まで開催のSALEが終了いたしました。

日頃の感謝を込めてお贈りいたしましたが、お目当てのものが見つかりましたでしょうか?

灯屋2ではこの後もまだまだ新作が登場の予定です。

いよいよ夏本番、ますます暑くなりそうですが、ぜひ、引き続きお着物をお楽しみ下さいませ。

またのご来店、お問い合わせスタッフ一同お待ち申し上げます。

灯屋2銀座店 感謝セール!!

 

SALE 灯屋2 “夏のSALE”はまもなくです!

『源氏物語』光源氏の“衣(きぬ)くばり”

昔も今も衣装選びは女の勝負どころ?

7月9日(日)より、お客様に日ごろの感謝をこめて灯屋2夏のセールがはじまります。

日頃欲しかったあの着物あの帯をお手にとっていただくチャンスです。ぜひ銀座へお運びくださいませ。お待ち申し上げております(17日㈪祝日まで)。

*店内商品 着物・帯=20~30%off

   小物(帯揚げ・丸ぐけ・半衿など)・ショーケース内帯留など=20%off

《一部セール対象外商品がございます》

 

※季節外の商品につきましても20%offにいたします

(H P商品番号をご確認の上、スタッフにお尋ねくださいませ)

 

 

少なくなったとはいえ、お中元・お歳暮は日本社会の習慣やプレゼントはいただけば嬉く、

選び贈るのも楽しみ、ではないかと思います。

『源氏物語』にも光源氏がお正月の衣装を関わりのある女性たちに自ら選んで贈る、という場面があります。

どの女君にどんな衣装を贈るか? そのセンスが問われるともいえますが、女君にとっては、どんな衣装が似合う女性と思われているのか?なかなか悩ましい問題でしょうね!光君の絶頂期、広大な邸宅六条院に住まう女君たちに、贅を凝らし巧緻を極めた衣装が「あのひとにこの色、この衣」、正妻格の紫の上とともに源氏が選び贈った衣装を身につけ、元旦に源氏の訪れを待ちます。

そのひとり、明石の君には「梅の折枝、蝶、鳥、飛びちがい、唐めいたる白き小袿(こうちぎ)に、濃き(紫根)が艶やかなる重ねて」

(吉岡幸雄の『源氏物語の色辞典』に氏の考証と再現された美しい衣装が掲載されています。)

自ら贈ったこの衣装を見事に着こなして、髪がかかる風情も優美な明石の君に見とれて、目を奪われ、心も奪われて、源氏はその夜、明石の君と過ごす、帰りを待ちわびているであろう紫の上のことを心にかけながらも、明石の君に惚れ直した?ともいえましょうか。

めったに人前に顔を晒すことのないこの時代は、衣装の持つ役割が現代より重大な意味を持っていた、ともいえますが、うっかり内面まで見せてしまう衣装選びは女にとっていつの時代も“勝負どころ”、怖くもあり、楽しみでもあり・・・

おサイフにもやさしいセール期間に、日頃のお好みから少し逸脱してオシャレの冒険をなさってみてはいかがでしょうか?新しい魅力発見!になること請け合いです!


※葉書掲載の商品はセール直前に売約済となった品物が一部ございます。どうぞご了承ください。

吉田羊さんのきもの本出版のお知らせです

灯屋2のお客さまでもあるアンティーク着物を愛する女優 吉田羊さんのフォトエッセイ「ヒツジヒツジ」が、7月7日(金)に宝島社より発売されます。

「ヒツジヒツジ」に収録されている71体のコーディネートは、すべて吉田羊さんご自身がスタイリングされたまさにお着物への情熱がちりばめられた一冊。

写真のお着物結城紬と継ぎの創作帯も当店でお求め頂いたお品物ですが、他にも灯屋2でお買い上げ頂いた帯や帯留めも多数ご紹介され登場いたします。

アンティーク着物ファンにもたまらないフォトエッセイ「ヒツジヒツジ」。

ページをめくるのが楽しみですね!

 

梅雨を乗り切る麻の着物

雨が降り、蒸し暑い日が続きます。まだまだ梅雨。

そんな今を乗り切る麻の着物をご紹介します。

渦巻きのような可愛い柄がこんな季節でも気分を明るくしてくれるでしょう。茶縞の麻帯ですっきりと着こなしてはいかがでしょうか。

次にご紹介するのは上質の水紋柄の越後上布。こちらは証布があります。すっきりと合わせたのは、縦絽染帯。丸紋はよく見ると撫子になっています。

23-06-33 赤茶に渦巻きの小千谷縮  60000円 裄1尺7寸8分、身丈4尺2寸5分

22-07-03 茶縞麻帯 60000円

22-06-05 越後上布 88000円 裄1尺7寸8分、身丈4尺、袖丈1尺1寸3分(少し短いです)

23-06-54 三筋花丸紋縦絽帯 30000円

エネルギーいっぱい、創作帯と越後上布

本日ご紹介するのは、新進アーティスト制作の帯シリーズからの1本。こちらは帯に直接描いた海の生き物たち。大胆でユーモラス、まさにエネルギー爆発の作品です。

合わせているのは、縦横手うみの苧麻の越後上布。小格子がやさしい雰囲気ですが、こちらも経てきた時代のエネルギーを今解放させています。

詳細はHPでご覧下さい。ぜひ、店頭で、又は通販でご検討くださいね。

23-06-63 生成り地マダラトビエイ、イカ、鮭、キンポの帯 77,000円

23-06-42 グレー小格子本場越後上布 300,000円 身丈4尺5寸、裄66.5cm  (全て税込)

 

日々の着物

暑い日が続き、すでに夏物をお召しの方も多いことと思います。

7月を前に、いよいよ夏本番の季節です!!

ご紹介の着物は、涼しげな伊予染めの小紋に手書きの秋草柄の染め帯です。

帯はもともと丸帯だったものから名古屋帯へお仕立て直ししたので、染め帯ながらとても華やかな帯です。

帯が主役のコーディネートでさらりと装うのも素敵です。

伊予染めの小紋  33,000円(税込)

身丈:4尺5分(約153.9㎝)

裄 :1尺6寸3分(約61.9㎝)

袖丈:1尺2寸5分(約47.5㎝)

 

秋草柄染め名古屋帯  38,500円(税込)

 

次にご紹介の着物は、籠目文様に萩の小紋です。

青地に白い籠目紋様が大胆で華やかな印象です。

撫子の織り帯で、お稽古事に出かけるのも良いかもしれません。

お茶のお稽古は、この季節、炭の前ではかなり汗をかく頃ですので、目にも涼しいお色目で少しでも過ごしやすい装いで出かけたいものです。

萩に籠目文様絽の小紋  77,000円(税込)  (22-08-08)

身丈:4尺3寸(約163.4cm)
裄:1尺7寸(約64.6cm)
袖丈:1尺3寸(約49.4cm)
袖巾:8寸5分(約32.2cm)
前巾:5寸5分(約20.9cm)
後巾:8寸(約30.4cm)

 

絽地撫子の織り帯  25,000円(税込)

 

銀座の風景〜歌舞伎座公演から

6月歌舞伎の昼の部に出かけてきました。あらゆる意味で話題を呼んだ舞台ですが、前半は、現実とお話しが重なり心揺さぶられ、後半は生きる喜びに共感、まさにライブ感あるお芝居となりました。

生来言葉の不自由な絵師という役どころの主人公の中車さん。師匠に認められるべく精進するも、口下手もあってままならないその夫を助けるのが、猿之助さんの代役を務める妻役の壱太郎さん。二人は不遇を絶望し、死を決意。結果として主人公は師匠も認める絵を描きあげます。

中車さんは今まで抑えていた演技を一気に解放させ、重苦しかった舞台は一転して華やかな踊りの世界へ。描き上げた大津絵の襖から抜き出てきた演者たちが、次々に悪党を懲らしめていく様が実に美しく楽しい舞台となりました。

次は7月公演、歌舞伎座も平常運転となり一幕見も再開とのこと。ぜひ、銀座にお越しの際はお出かけ下さい。お着物でのお出かけだと一層楽しいですね。

 

 

地味(じみ)は粋(いき)のつきあたり

いきなりの豪雨、線状降水帯、などという新しい言葉が天気予報から警告されるような穏やかならざる昨今の日本の初夏、雨が続けば心も閉じがちです。こんな時は鮮やかな色彩の着物に身をつつんで・・・というのも一興ですが、口当たりのさっぱりした、モノトーンに近い色合わせのこんなコーディネートはいかがでしょう?

5000円札でおなじみの小説家・樋口一葉(187296の妹・邦子の容姿について、作家幸田文にこんなエッセイがあります。

色白にすらりとして、高い鼻と鮮やかに赤い口をもった西洋人のような美しい人、半襟は男物の黒八を重ね、下駄は糸柾の両ぐりに白鼻緒、地味は粋のつきあたりといったすっきりとした様子』。若くして亡くなった一葉の「日記は焼き捨てよ」との遺言にそむき、姉の残した原稿や小説の草稿、 反古紙にいたるまで全て保存・整理・浄書に努めたと言われます。樋口一葉の研究が量とも突出しているのは、邦子のおかげであるのでしょう一葉存命の間は、つねに苦しい暮らしに追われる日々であり、そこから『浮世の砥石にこすられて、錐の如く鋭い』そして子を持つ女のやわらかさ』を併せ持つ、たいへんセンスの良い女人であったと伝わっています。

裄たっぷりの粋な万筋の薄羽織も入荷しています。

網目模様小紋 23−05−32  絽網目模様小紋 裄1尺6寸8寸、身丈3尺9寸 60,000円

露芝に虫達の織名古屋 23−06−26  40,000円

万筋羽織  1尺8寸8分、身丈2尺5分