からすの図名古屋帯
ご売約済
帯19-10-37
アイボリーのような白の正絹地にカラスの図案が描かれた名古屋帯です。
墨絵のような染めでシンプルながら力強く、印象的な図案。
すっきりとした作風なので、グレーや茶系など淡色の紬と合わせ、帯を主役にしたコーディネートが良さそうです。
カラスは古来、吉兆を示す鳥であり、神武天皇の東征の際には、3本足のカラス「八咫烏(やたがらす)」が松明を掲げ導いたという神話があります。
この言い伝えから、八咫烏やカラスは縁起の良い家紋としても知られています。
また、カラスは神の使いとして古くから人々の間で智恵のある動物の象徴として信仰されてきたそうです。
都会では厄介者とされるカラスも、時と場所が変われば縁起の良い動物とされてきたのですね。
前柄は烏瓜(カラスウリ)が描かれています。
苦い味から「カラスくらいしか食べない実」と形容されますが、種子はその形から打ち出の小槌に例えられていたそうです。
そのため財布に入れて携帯すると富みに通じる「縁起物」として扱われることもあるそうです。