月別アーカイブ: 2015年3月

京都徒然 その3

西陣地区にある「渡文」初代渡邉文七氏の店舗兼居宅を改築し、全国の手織物や能装束、西陣織を展示している「織成館」を見学しました。

展示の中でとても印象に残ったのが、植物の櫨(ハゼ)を使った独特の染色方法で染められた糸。
太陽の光があたると色が鮮やかに変化します。中でも【黄櫨染】(こうろぜん・一番下の糸)は太陽光により金茶から赤茶へ変化するため太陽の色を象徴したものとして、平安時代初期より天皇が儀式で着用する袍(ほう)の色として定められていました。
もっとも厳格な禁色だったそうです。
昭和3年、昭和天皇の即位の礼でもこの【黄櫨染】の御袍を着用されています。

天皇側近の少数の人々以外の目に触れる機会がなく、正確な染色方法も一般には知られていないことから、約1200年にわたり幻の染と呼ばれていました。また、難易度の高い染色で、安定して色をだすことは不可能とも言われています。
現在では日本の美意識の集大成ともいえるこの【黄櫨染】を染色作家たちが研究し再現をしています。

写真糸は【黄櫨染】と同じ技法を使いいくつかの色を再現したものです。
現代の私達が見てもその色の変化に「おーっ!」と声をあげずにはいられません。
太陽の光で色が変わる魔法のような布を見て、古代の人々は唯一無二の象徴として尊んだのでしょうか。

【黄櫨染】矢印【黄櫨染】

田中

京都徒然 その2

「織成館」普段、帯の仕事に携わっている私にとって、今回の社員研修旅行は大変勉強になりました。
研修の目的で訪問した中で、特に印象的だったのは「織成館」です。
西陣織を見学し、唐織の手織り技法、というものを知りました。刺繍のように浮織した文様で、豪華な能装束や帯に使われていると聞きました。
かつて、180人ほどの職人がいたとされましたが、現在は10人くらいまで減って、大変貴重な織手となっています。

19世紀頃、フランスのリオンでジャカード式が誕生し、西陣織りの織手の3人が現地に行ってその技術を学び、日本へ持ち帰って、日本独特の繊細な技術を加えました。
それまで3~4人がかりで織られた高機などが、ジャカード式によって1人で織れるようになりました。とは言え、1cmに横糸30本もを使い、その1本1本に色糸を手でからげていく作業には感嘆と敬服を覚えます。
ジャガード式とは、あらかじめ決めたデザインに添って色糸をからげるための横糸を揃えて教えてくれる操作をする、カード式の高機の補助具と理解しましたがいかがでしょうか。

研究を重ねて、現在では世界の業界を魅了する日本の代表的な織物となりましたが、原材料となる絹糸の生産が、日本ではほぼ生産できなくなっている現状や、織り手不足によって、本西陣織の未来は色々な問題をかかえています。
しかし、今回出会った織り手達の姿勢と情熱を、西陣織を愛する私たちが後押しして、この織物が末長く続いていく事を願って止みません。

京都徒然 その1

京都徒然3月4・5日 京都へ、銀座店・アトリエのスタッフで、お世話になっている悉皆屋さん、渡文の製織り工場、京友禅の工房、紫織庵を訪ねる旅をしてきました。
京の美味しいものもたくさんいただき、胸いっぱい 頭いっぱい お腹いっぱい大満足の2日間でした。

京都徒然第一弾は日頃よりお世話になっている悉皆屋さんのレポートです
ここではシミ抜きの工程を見学させていただきました。
京都徒然手際良く作業をすすめ、きれいに補正する技術は流石で、灯屋2の繊細な補正も安心してお任せできます。
こちらの悉皆屋さんのスタッフには、日本でただ一人の女性の伝統工芸士も居て、頼もしいかぎり…
社長自らも、今年の技能グランプリで最優秀賞 厚生労働大臣賞を受賞されているという優秀な職人さんで、若いスタッフの多い元気な会社でした。

アトリエ薩摩

寄せ裂の帯を引き立てるきもの

浦野理一作 経節無地紬に更紗寄せ裂名古屋帯催事は終了いたしましたが、数々のすばらしい寄せ裂の帯は、まだまだ店頭でご覧いただけます。
個性ある帯を何でも受け入れる、無地の紬。
特別な寄せ裂の帯には、特別な無地紬を合わせると、それぞれがいっそう引き立つように思います。

浦野理一作 経節無地紬に更紗寄せ裂名古屋帯浦野理一作の経節紬のような、力と味わいのある紬が、世界中の布を散りばめたスペシャルな帯をより魅力的に見せてくれます。
浦野氏の経節の無地紬は、他にもご用意がございますので、ぜひお問い合わせください。

浦野理一作 経節無地紬 (着物14-2-19) 273000円
身丈:4尺1寸5分(約157cm) 裄:1尺6寸6分(約63cm)
更紗寄せ裂名古屋帯 (帯15-2-33) 237600円

松田

ソメイヨシノ

蚊絣結城紬に幔幕に桜文様名古屋帯そろそろ桜の季節が近づきました。
この時期の花の図柄の帯や着物は、時を逃さず粋に着こなしたいものです。
今回は、春らしく生成りの糸をベースに藍や黒の糸で絣を織りだした結城紬に、幔幕と桜、源氏香が描かれた、源氏物語「花の宴」と見受けられる帯を合わせました。
明治中ごろの振袖を仕立て直した品のある帯です。
あえて白っぽいトーンで、明るくコーディネイトして春の陽射しの中を歩きたい気分です。

桜の開花宣言の基準とされるソメイヨシノは、種子では増えないそうです。
各地にある樹は、すべて人の手で接ぎ木などで増やして今に至るそう。
美しい桜を楽しめるのも、手をかけて育ててくださる方のお掛けと思うと、また、桜を楽しむ気持ちも変わってきそうです。

蚊絣結城紬  126,000円
身丈:4尺1寸5分(約157.7cm) 裄:1尺7寸8分(約67.5cm)  
幔幕に桜文様名古屋帯 (帯14-2-1) 98,000円  
丸ぐけ 3,990円 帯あげ 2,625円

蚊絣結城紬幔幕に桜文様名古屋帯

徳永

ヨーロッパ更紗の寄せ裂帯

蚊絣紫結城紬にヨーロッパ更紗名古屋帯この帯を「帰国子女の男子」と表現してくれたお客様がいらっしゃいます。
ヨーロッパの美を存分に見聞し体験し、身につけたお洒落な美しい青年、といった雰囲気の帯なのでしょうか。
素敵な比喩をどうもありがとうございます。
帯としてはもちろんのこと、飾ってうっとりと眺めているだけで幸せになりそうです。
ヨーロッパ更紗は銅版更紗が多く、エッジのきいた細かい染が魅力です。
裂のひとつひとつ、どうぞたっぷりと愛でてあげて下さい。

ヨーロッパ更紗名古屋帯 (帯15-2-34) 237600円
蚊絣紫結城紬 58000円 
身丈:4尺1寸(約155.8㎝) 裄:1尺6寸5分(約62.5cm) 袖丈:1尺2寸(約45.5cm)

海老沢

春の企画展「寄せ裂と刺繍の美」へのご来場ありがとうございました!

赤紫結城縮に寄せ裂名古屋帯寄せ裂全通名古屋帯「寄せ裂と刺繍の美」へたくさんのお客様、また、ご遠方からもご来店いただき本当にありがとうございました。
スタッフ一同心より御礼申し上げます。

古き良き時代の布は、いくら見ていてもあきない美しさで私達を魅了します。
今回の企画は、それぞれの布が、奏でる寄せ裂の美しさをアトリエから発信出来た、灯屋2ならではの企画。
はじまる前から、スタッフである我々もドキドキと胸がときめいたのを思い出しています。
会期は終了いたしましたが、今週もホームページにて新作ご紹介の予定。
まだまだ、ご覧いただきたいお着物や帯がございます。
ぜひ、お店にお越しください。

梅も盛り、春の足音もきこえてまいりました。
三寒四温のこの季節だからこそ、お着物が心地よくお召しいただけます。
珍しい赤紫の結城縮と寄せ裂帯。
着心地の良さにファンも多い結城縮、寸法もたっぷりお仕立て上がり、赤紫というお色に早春のあたたかさを感じます。
小花や更紗文様縮緬江戸の型友禅と格子、瓢箪、トンボや蝶などの織りを寄せ裂した名古屋帯は、美しい全通です。
こうなると、お襦袢や半衿も色を重ねて着こなしを楽しみたくなりますね。

赤紫結城縮 151,200円
身丈:4尺4寸(約167.2cm) 裄:1尺8寸(約68.4cm)
寄せ裂名古屋帯寄せ裂全通名古屋帯 216,000円

寄せ裂名古屋帯寄せ裂全通名古屋帯寄せ裂名古屋帯寄せ裂全通名古屋帯

灯屋2

「寄せ裂と刺繍の美」終了しました。

結城縮に縮緬と黄八丈切継ぎ名古屋帯春の企画展には多数お越しいただきました。
最終日はあいにくの雨にもかかわらず、見ておかなくては!と駆け込みでおいでになるかたも。
皆様ありがとうございました。

催事中はなかなかブログを更新できず申し訳ありませんでした。
まだまだ素敵な商品がございます。
これからも季節替わりに向けて入れ変えつつも、暫くはお客様の目を楽しませます。
ご興味をお持ち頂ければ、ご連絡下さいませ。

縮緬と黄八丈切継ぎ名古屋帯繊細に描かれた冬の情景、縮緬の美しさにすいこまれるようです。
物語の一場面、まるで挿絵のよう。
主人公はもちろん、貴女。
黄八丈の明るさが心を弾ませます。
暖かな結城縮みがぴったりの素敵な帯です。

縮緬と黄八丈切継ぎ名古屋帯 108000円
結城縮 お仕立て直し 120000円 
身丈:4尺2寸(約159.6cm) 裄:1尺7寸8分(約67.5cm) 

海老沢