着物紹介」カテゴリーアーカイブ

さくら舞う

桜と楓文様小紋に雲取りに枝桜綸子染名古屋灯屋2では「花の季節の着物展」を開催中!!
一段と華やかな店内で、花々の描かれた着物や刺繍の美しい帯で店内が埋め尽くされています。
いつもになく華やかな着物をきてご紹介です。

日の光はすっかり春色で、ワント―ン明るい着物に目がとまります。
ご紹介の着物は縞に桜や楓が舞う優しい着物です。

若草色で染められていますが、染まりにくい野蚕糸を使って縞の濃淡を出しているかもしれません。
地紋にも縞、2種の糸を使って染分けて、さりげなく凝った着物です。
あわせた帯も桜。
本紋綸子に緋色で雲取りが染められ、枝桜が描かれています。
ところどころに刺繍が施され、はんなり優しい色合いです。

桜と楓文様小紋 (着物16-1-2) 151,200円
身丈:4尺2寸5分(約161.5㎝) 裄:1尺7寸5分(約66.5㎝)
雲取りに枝桜綸子染名古屋 (帯15-1-20) 43,200円

桜と楓文様小紋雲取りに枝桜綸子染名古屋

徳永

優美な紫のお散歩着

牡丹に蝶一つ紋散歩着満開になった大輪の牡丹に、ふわりと蝶がやってきました。
ロマンチックな雰囲気漂うお散歩着です。

明治のころ、江戸小紋の裾にポイントとして図案を入れた着物が流行った時代がありました。
それが少しずつ姿を変え、大正から昭和のはじめ頃、大阪船場の奥様やお嬢様のお洒落なお出かけ着として再流行したものが、こちらのお散歩着です。
全体は小紋柄になっていますが、上前の裾にだけ、刺繍や文様が付けられています。
白い曲線は、巧みな絞りで染められているようです。

小紋から付下くらいの格としてお召しいただけます。
さらりとまとっての美術鑑賞も素敵ですね。

牡丹に蝶一つ紋散歩着 (着物17-3-6) 108000円
身丈:3尺9寸5分(約150.1cm) 裄:1尺7寸(約64.6cm)
お仕立て直し

櫻井

細雪の世界

枝垂れ桜の羽織満開の枝垂れ桜。
谷崎潤一郎「細雪」のなかで、四姉妹は毎年京都の平安神宮にお花見に出掛けます。
その場面をほうふつとさせる羽織りがこちら

姉妹それぞれが、様々な思いを胸に見上げる桜。
京都府の府花でもあります。

霞のなかで、ひとつひとつが感情をもっているように咲く花。
その表現は、見事としか言いようがありません。

枝垂れ桜の羽織 (着物17-3-10)  
身丈:2尺6寸(約98.8㎝) 裄:1尺7寸2分(約65.4㎝) 
お仕立て直し

海老沢

※ご紹介の商品は「花の季節の着物展」2月25日からご覧いただけます。

更紗に春告げ鳥の刺繍帯

芝翫茶の縞結城紬に更紗に極楽鳥刺繍名古屋帯日増しに春の気配を感じられる、今日この頃。
着物に気持ちの良い季節です。
ご紹介の帯は、紫地の繻子に黒のたたきで宝尽くしと地紋を表現した上に、刺繍で更紗と鳥を刺繍しています。
鳥は極楽鳥でしょうか。
独特な色合いが魅力的です。
合わせた着物は、珍しい色の縞結城。
凛とした二本縞が都会的な印象になります。
帯によって表情を替えられる一枚です。
サイズも充分あります。
春らしい土筆の帯留を合わせてみました。

芥子の花と鳥刺繍名古屋帯 (帯17-3-19) 
芝翫茶の縞結城紬 (着物17-2-22) 172,800円
身丈:4尺3寸(約163.4㎝)  裄:1尺8寸(約68.4㎝) 仕立て直し
土筆帯留

芝翫茶の縞結城紬更紗に極楽鳥刺繍名古屋帯

更紗に極楽鳥刺繍名古屋帯に土筆帯留

田中

※ご紹介の商品は「花の季節の着物展」2月25日からご覧いただけます。

いにしえの風景をまとうよろこび

縞に四季の風景一つ紋付下に江戸裂かな文字と極市松接ぎ名古屋帯いまでは失われた風景が、着物と帯には残されています。
それをまとうことで、日本の美意識や価値観がよびさまされることでしょう。
縞に四季の風景の一つ紋付下、大きめの「三つ割五七桐」の縫い紋がついています。
のどかな情景に合わせた帯は、さらに華やかに桜咲く江戸裂の接ぎ帯。
まるで画の中でご自身があそんでいるような、そんな心持ちになりそうです。

縞に四季の風景一つ紋付下 (着物17-3-9) 70,200円    
身丈:4尺(約152㎝) 裄:1尺7寸(約64.6㎝)
江戸裂かな文字と極市松接ぎ名古屋帯 (帯17-3-2) 194,400円

縞に四季の風景一つ紋付下縞に四季の風景一つ紋付下

江戸裂かな文字と極市松接ぎ名古屋帯

海老沢

※ご紹介の商品は「花の季節の着物展」2月25日からご覧いただけます。

雛鳥の季節

菜の花の訪問着に雛鳥に土筆蕨の刺繍名古屋帯
薄いグレー地にほんわか咲く菜の花は、あくまでも優しい色。
帯に刺繍された雛鳥を、あたたかくつつみこむ世界ができあがりました。

成長するにつれて、厳しい試練も待ち受けているでしょう。

でも今は、菜の花もツクシもワラビも、ともに澄んだ空気のなかで、静かに呼吸をしています。

菜の花の訪問着 (着物17-3-7) 
身丈:4尺1寸(約155.8cm) 裄:1尺7寸(約64.6㎝)
雛鳥に土筆蕨の刺繍名古屋帯 (帯17-3-17) 

菜の花の訪問着雛鳥に土筆蕨の刺繍名古屋帯

海老沢

※ご紹介の商品は「花の季節の着物展」2月25日からご覧いただけます。

登場

漆の縞に薔薇の付下に薔薇と黒猫の名古屋帯思わず声をあげられた方もいらっしゃるかと思います。

黒猫と薔薇の刺繍名古屋帯です。
つい触れたくなる艶のある黒い毛並み、丸い頭に長いしっぽと可愛いまなこ。
耳を横に張って、少し緊張しているようです。
白薔薇の陰に何かを見つけたのでしょうか…

黒に縁どられた美しい配色の濃い緑は、常盤(ときわ)色。
「とこいわ」を語源とし、永久に変わらないという美称として用いられるようです。
持ち主は、それを知らずにこの色を選んだのかもしれませんが、愛しく、大事にした気持ちの証になりました。

刺繍も見事な腕前ですが、この帯の素晴らしさは、帯地にあります。
経糸にやわらかい黄色の絹糸、緯糸に金、銀糸、平らな形をした植物繊維が、変り織りされています。

お着物は、黒地に漆の縞が、織りこまれた薔薇の付下。
寸法もたっぷりとお仕立て上がりました。

薔薇と黒猫の名古屋帯漆の縞に薔薇の付下

薔薇と黒猫の名古屋帯 (帯17-3-14) 
漆の縞に薔薇の付下 (着物17-3-4) 
身丈:4尺3寸5分(約165.3cm) 裄:1尺8寸(約68.4cm)

灯屋2

「花の季節」

桜のお散歩着に格子織り帯あちらこちらで、花々がほころび始めました。
「花の季節の着物展」もうすぐはじまります!!

着物展にあわせて、美しい着物が仕立て上がりました。

灰白色の地に花紫と胡粉色で染められた桜。
小説で空の色に例えられる灰白色の中に浮かび上がる満開の桜は、なんとも艶やかで美しい。
所々に草花の地紋が入って、着物の華やかさを手伝っています。
上前の大輪の花には刺繍が施され、お散歩着として纏っていたのでしょう。

桜のお散歩着(着物17-3-1) 194,400円 
身丈:4尺2寸5分(約161.5㎝)  裄:1尺7寸5分(約66.5㎝)
格子織り帯 25,200円
桜の帯留 28,080円 帯揚げ 4300円

桜のお散歩着桜のお散歩着

格子織り帯に桜の帯留

※ご紹介の着物は「花の季節の着物展」2月25日からご覧いただけます。

徳永

なごり雪

生成りに青丹色の格子紬に雪中雀名古屋帯まだ雪の残るある日。
もう春を待つばかりと誰もが、心に決めていたでしょうに…
不意をつかれた天からのいたずらに思わず空を見上げ、舞ってくる雪にしばし心をうばわれたのでしょうか。
赤茶色の丸い頭とくちばしのふくらみ、地にしっかりと張った細い足。
愛らしさをたたえた黒いまなこは、決意に潤んで見えます。
自然の厳しさと豊さは、人間の想像を越えた神秘な世界。
その中にある小さな命。
巡り来る春の空を自由に飛ぶ姿が、見られますように…

日本の友禅という美しい染は、やさしくゆったりと語りかけて、心におおらかな空気を運んでくれるようです。
着物と帯とは、シンプルな形をして、自由に装う事を楽しませてくれる先人達からの贈り物かもしれません。

生成りに青丹(あおに)色の格子紬 32,400円
「に」は土の意(青黒い土のような色)
身丈:4尺2寸(約159.6㎝) 4尺4寸(約167.2㎝)可
裄:1尺7寸3分(約65.7㎝) 1尺8寸8分(約71.4㎝)可
雪中雀名古屋帯 (帯17-2-4) 
鼈甲万年青(おもと)の帯留 

雪中雀名古屋帯雪中雀名古屋帯に鼈甲万年青の帯留

白井

縞結城と本紅型帯

縞本場結城紬に松竹梅に千鳥本紅型帯立春も過ぎましたが、まだまだ寒い日が続いています。
春を待ちわびるコーディネイトをご紹介。

着物は今では貴重になった縞結城紬。
鴇浅葱(ときあさぎ)色が美しく、羽織っただけで春の装いになります。
風合いも良く軽やかな着心地が魅力。

合わせた帯は抑えた利休の鼠地に、華やかな松竹梅と可愛い千鳥が型染めされた本紅型。
ほのぼのとした雰囲気は顔料の型染めならでは。

縞のお着物に合わせた粋で軽やかなコーディネートがおすすめです。

縞本場結城紬 129,000円
身丈:4尺2寸5分(約161.5㎝) 裄:1尺7寸8分(約67.8㎝)
松竹梅に千鳥本紅型帯 (帯17-2-6)  

縞本場結城紬松竹梅に千鳥本紅型帯

田中