着物紹介」カテゴリーアーカイブ

お正月のきもの支度 その2

紫綸子地南天模様訪問着に金襴名古屋帯紫綸子地南天模様訪問着に金襴名古屋帯紫色に赤と白の南天、そして葉の青と、とりどりの彩が映える、すっきりとした柄ゆきと色合いが潔い雰囲気の訪問着。
裾の薮小路が、なんともいえない可愛らしさ。
現れた途端、見るひとをはっとさせるような、印象的なきものです。

辛子色の金襴の帯で、南天の模様を際立たせるように、もしくは、鶸色の輝く綸子地に大きな梅の刺繍帯で思い切り華やかに…
どちらで装うにしても、あでやかな残像を目に残してくれるに違いありません。

紫綸子地南天模様訪問着に梅に篳篥刺繍名古屋帯紫綸子地南天模様訪問着に梅に篳篥刺繍名古屋帯

紫綸子地南天模様訪問着 64800円

金襴名古屋帯 29400円 (写真上)
梅に篳篥刺繍名古屋帯 86400円 (写真下)
(帯14-12-30)

松田

お正月のきもの支度

流水に花々散らし小紋に牡丹刺繍名古屋帯初詣、新年会などなど・・・お正月は、やっぱりきものが似合う季節。
たとえ冷たい風の中でも、熱い甘酒を楽しみに、お出掛けが楽しみになります。

流水に、梅や沢瀉(おもだか)橘に笹が散らされた小紋に、大輪の牡丹が刺繍された華やかなアンティークの帯を合わせてみました。

こんなに大輪の花々が手刺繍で埋め尽くされている帯は、アンティークでしか、なかなか見られないのではないでしょうか。
眺めているだけで、とても贅沢な気持ちになり、また、締めてみれば、うっとりとした気分にさせてくれる刺繍帯。
新春の晴れやかさをいっそう、引き立ててくれるはずです。

流水に花々散らし小紋に牡丹刺繍名古屋帯牡丹刺繍名古屋帯

流水に花々散らし小紋 88560円
身丈:4尺2寸(約159.6cm) 裄:1尺7寸4分(約66.1cm)
牡丹刺繍名古屋帯 42000円

松田

春よ恋

網代文に小鳥の刺繍付下「春を待つ着物展」ではまだまだ素晴らしい着物が沢山ございます。
なかでも私がおもわず手にとり、微笑んだのはこちら。
「網代文に小鳥の刺繍付下」
一見、黒地に梅の地紋に一面の網代模様という、地味目の小紋かと思いきや、裾を広げてみると、まあ可愛らしい!!
美しい刺繍で小鳥が楽しく飛びさえずっています。
ハートの花びらの舞う中で歌っているのは、きっと恋の歌でしょう。
商品紹介の番号をクリックしていただくと、より詳しく写真がアップされているので是非ご覧になって下さい。

網代文に小鳥の刺繍付下寒さがつのるこの頃、「一年はあっという間ね~」とつい肩をすくめてばかりですが、こんな着物に出会うと
春が来て、小鳥たちのように恋におちるのも、きっとあっという間なのでは!?
なんて思ってしまいます。

網代文に小鳥の刺繍付下 着物14-12-9 151200円
身丈:4尺3寸(約163.4cm) 裄:1尺7寸7分(約67.3cm) お仕立て直し

海老沢

猫の手鞠刺繍と結城縞

猫の手毬刺繍帯と結城縞袷黒繻子に愛らしい猫と手鞠の刺繍の帯、無邪気に毬と戯れる可愛い様子が、猫好きにはたまらない一枚ではないでしょうか。
表地の抑えた色味に葡萄色の帯裏をつけていますので、大人の女性にもさらりと締めて頂きたい帯です。

結城と言えば縞は定番ですが、この着物は黒にグレーと葡萄色の縞の珍しい色合いです。
集まる機会の多いこの時期には、とても華やいでお洒落に着て頂けます。

現在開催中の「春を待つ着物展」では、他にも可愛い動物の刺繍の帯を沢山ご用意しています。
是非お店で手にとってご覧下さい。

猫の手毬刺繍帯と結城縞袷結城縞袷

猫の手毬刺繍帯  (帯14-12-22)  97,200円
結城縞袷  86,400円 
身丈:4尺3寸(約163.4cm)  裄:1尺7寸5分(約66.5cm)

田中

長羽織

枝垂れ柳に鳥の図刺繍羽織新春のお出掛けに羽織のご用意が整いました。
昔の紋綸子は、こんなに手触りのよいものかとおどろかされる質のよさ。
青藍色に亀甲と宝尽しの文様が、また、豊かな気持ちにさせてくれます。
背中で魅せる羽織にふさわしく、肩からのしだれ柳と小瑠璃鳥の配置は見事な構図。
それぞれの小瑠璃鳥の姿が、多彩な配色で繊細に刺繍されています。

昔だからこそ、こんな刺繍の絵羽織りも作れたのだろうな…と感じさせてくれる素敵な羽織。
お仕立て直しの際にアールデコの羽裏をつけましたので、魅力倍増です!

裄が1尺7寸8分と、アンティークにはめずらしい寸法。
今回の「春を待つ着物展」は、羽織物も充実しています。
ご来店の上、しなやかな羽織物、かけてお試しください。

枝垂れ柳に鳥の図刺繍羽織 (着物14-12-20) 91800円
身丈:2尺6寸(約98.8cm) 裄:1尺7寸8分(約67.6cm)

白井

江戸小紋の羽織

江戸小紋矢羽根柄羽織(一つ紋)江戸小紋矢羽根柄羽織(一つ紋)江戸小紋の魅力は、なんと言ってもその細かくて精緻な柄と、文様の多様性です。
鮫や行儀、角通しと言った基本の小紋に始まり縞、草花、道具、幾何、文字・・・ 柄行には限りがありません。

一見、無地に見えるほどの細かい柄だから、その文様が立ちすぎることなく、あくまでも控えめでありながら、実は大変にお洒落な柄、そのさりげなさが江戸小紋の魅力です。

江戸小紋羽織(三つ紋)江戸小紋羽織(三つ紋)写真の羽織はそれぞれ明治期ごろの江戸小紋の着物を羽織に仕立て直したもの。
細い糸に撚りをかけた縮緬地が、優しく着物に沿って美しいシルエットをつくりだします。
柔らかものにも、紬にもしっとり馴染む長めの丈の羽織です。

それぞれ明るく楽しい羽裏もお付けしています。
是非お店でその美しさをご確認ください。

江戸小紋矢羽根柄羽織(一つ紋) 64,800円
着丈:2尺6寸(約98.8cm) 裄:1尺6寸5分(約62.7cm)
江戸小紋羽織(三つ紋) 64,800円 
着丈:2尺6寸(約98.8cm) 裄:1尺6寸5分(約62.7cm)

江戸小紋矢羽根柄羽織(一つ紋)江戸小紋羽織(三つ紋)

田中

童子が遊ぶ羽織

童子が遊ぶ羽織年の瀬は慌ただしいですが、新春への準備も、楽しみにしていただいている方も多いことと思います。

童子が遊び戯れ、地紋は鳳凰と菊菱、福々しいお目出度さあふれる羽織。
精霊が化身となって遊んでいるかのように、梅の木をつかむ童、小さな獅子頭を手に遊ぶ童、花車を引くかたわらで、応援するかのように小太鼓を叩き、旗を振る童、何れも楽しそうに躍りまわっています。
構図も素晴らしく、新春に相応しい華やかさが満開です。

童子が遊ぶ羽織

童子の図羽織 102600円
裄:1尺7寸(約64.6cm) 袖丈:1尺9寸(約72.2cm)

松田

「浦野理一、範雄の着物と帯」展開催中!

浦野理一作 藍鉄色経節紬袷に流水に蛇籠と桜経節紬名古屋帯雨模様にもかかわらず、連日たくさんのお客様のご来場、ありがとうございます!
浦野理一、範夫作品に寄せるお客様の思いに、感銘を受けています。
11月いっぱいと思われるお客様も多いようですが、12月4日(木)までの会期でございます。
こんなに浦野作品が、展示販売される機会もなかなか、ございません。
御売約済になったお品物もお願いして、一部展示させていただいております。
まだ、お越しでないお客様もすでに御来場の皆様もまた、ぜひ、ご来店の上、見て、触れて、感じてご覧ください!

本当に多彩な手仕事の数々を生みだしてこられた浦野染織工房ですが、その中でも浦野理一といえば、経節紬が浮かぶ方も多いかと思います。
浦野作品を代表する経節紬。
経糸に節があれば、織りにくいのは、当然の事ですが、どうやって生まれたのだろう…と思っておりました所、幸運にも浦野氏にお話を伺える機会をいただけました。
試行錯誤を繰り返し、5年もの歳月を費やし、浦野範雄氏により経節紬は完成したそうです。

50年もの間、たくさんの手工芸品を生みだしてきた浦野染織工房。
何かが生まれる陰には、あきらめずに努力する想いと途方もない時間が必要なのですね。
人の手がかけられたよい物が、次世代のまた、それを愛でるだれかの手へ渡ってゆく事でしょう。

写真の藍鉄色経節紬は、藍鉄と黒の糸で織られた深い色をしています。
不思議なムードを持つ素敵な紬。

浦野理一作 流水に蛇籠と桜経節紬名古屋帯流水に桜と蛇籠の型染め帯も同じ経節紬ではありますが、小さな節の紬地。
藍型染めに黄、赤が挿され、裏地は藍で引き染されています。
表白地部分の紬の節に型染めの藍が、ほんの小さくぷっぷっと染まっている所にまた魅力が。
店主渋谷によると、このぷつぷつにも何かこだわりがあるのかもね!と、想像ははてしなく広がります。
帯のお太鼓、かいきり線と手先の線は、もちろん地色に合わせたこだわり。

「装いは着る方が、自由に楽しむものなんですよ」とおっしゃった、範雄氏の声が聞こえてくるようです。

浦野理一作 藍鉄色経節紬袷 302,400円
身丈:4尺2寸5分(約161.5cm) 裄:1尺7寸5分(約66.5cm)
浦野理一作 流水に蛇籠と桜経節紬名古屋帯 194,400円

白井

12月6日(土)より「春を待つ着物展」がはじまります!
新作は、HPの商品紹介をご覧ください!

吹き寄せと更紗

浦野理一作 吹き寄せ文様白絣経節紬袷に茜染インド更紗名古屋帯吹き寄せ模様の紬は、赤い色絣によって、いっそう可憐な印象。
浦野氏も、更紗柄を多く製作されていますが、この茜の更紗は、インドネシア向けに作られた、インドのもの。
日本の伝統的な文様にしっくりと、異国のエキゾチックな魅力も感じさせてくれます。

浦野氏の著書を読んでいると、「装い」について、鋭い洞察が随所に溢れていますが、一貫しているのが、「似合うものを身に着ける」ということ。
絣に関しても、「よく、かすりは誰が着ても似合うとか、着こなしがやさしいきものだとかいわれますが、今日では常着としてよりも趣味のきものとして好まれるようになりましたから、無造作な選び方や、着こなしは避けたいものです」、とあります。
「自分を知る」という、一番難しいことです…

浦野理一作 吹き寄せ文様白絣経節紬袷に茜染インド更紗名古屋帯
「吹き寄せ」は、日本人の繊細な感性が生み出した情緒あふれる文様。
紅葉の季節真っ盛りですが、私も先日、山に赴いてみました。
高く積もったやわらかい落ち葉ふみしめて、かたちさまざまな葉が道路に散るのを眺めていると、この吹き寄せ模様を描いてみたくなった人々の気持ちを、つくづくと理解できるような、しみじみした気分になりました。

浦野理一作 吹き寄せ文様白絣経節紬袷 (着物14-11-11) 345000円
茜染インド更紗名古屋帯 75600円
鈴(白檀)帯留 24840円

松田 

あでやかな藍型

浦野理一作 蝶と四季の花尽し縮緬地袷に小格子名古屋帯色数をおさえながらも、華やかさを失わない縮緬の藍型。

古典柄のようでありながら、更紗風の雰囲気を持ち、着るひとを一段上のお洒落さんに見せてくれる不思議な小紋です。

浦野氏の着物は、これ以上柄が大きくても小さくてもいけない、というような、絶妙な大きさとバランスでデザインされているように感じます。

浦野風にすっきりとした無地の帯も素敵ですが、小さめの格子の帯なら藍型の大胆さをそこまで邪魔しません。
お太鼓を少し高めに小さめに結びあげて、あでやかに軽快に、浦野氏の作品だからこそ許されるモダンな着こなしを楽しめたら、素敵ですね。

浦野理一作 蝶と四季の花尽し縮緬地袷 (着物14-11-10) 280800円
 身丈:4尺2寸(約159.6cm) 裄:1尺7寸5分(約66.5cm) 

浦野理一作 小格子名古屋帯 (帯14-3-16) 126000円

松田