月別アーカイブ: 2017年5月

「立夏」

蜻蛉に秋草花紋単衣に秋草に虫籠の図絽名古屋帯暦の上では夏の始まりの時期。
ここ数日初夏を感じるような日もあり、夏着物も気になる頃です。
灯屋2では、27日(土)から夏の企画展がはじまります。
少し先がけて、夏までお召しになれる単衣をご紹介します。
写真の蜻蛉に秋草花紋の単衣は紋錦紗と呼ばれる、蜻蛉の羽根のように軽やかな生地でできています。

糸が細く透け感があるので、単衣の時期から夏着物の時期までお召しになれます。
花と花の間を蜻蛉が優雅に飛びかっている紋様は、甘くなりすぎず大人の女性がさらりと着れる夏着物です。

合わせた黒地の絽の帯は、お太鼓にも前にもたっぷりの刺繍を施しています。
お太鼓には虫籠があり、秋の気配を感じる絵柄。
ぴったりの撫子の帯留を合わせてみました。

蜻蛉に秋草花紋単衣に秋草に虫籠の図絽名古屋帯銀撫子帯留

蜻蛉に秋草花紋単衣 64,800円
身丈:4尺1寸(約155.8㎝) 裄:1尺6寸3分(約61.9㎝)
秋草に虫籠の図絽名古屋帯 54,000円
銀撫子帯留 16,200円

田中

朝顔のたのしみ

朝顔の単衣小紋に無地絽名古屋帯抑えたグレー地色に朝顔の花。
可愛らしい小紋です。

帯は無地の絽名古屋帯。
帯留は仲良く並んで泳ぐ鯉にしてみました。

夏が大好きなかたに、お似合いな組み合わせです。

べっ甲 鯉二匹帯留
朝顔の単衣小紋 (着物17-4-50) 97200円
身丈:4尺(約152cm) 裄:1尺7寸(約64.6cm)
無地絽名古屋帯 
べっ甲 鯉二匹帯留 12000円

海老沢

いずれがアヤメかカキツバタ

アヤメ柄五つ紋単衣にアヤメ開き名古屋帯綺麗に咲き揃う季節になりました。
アヤメ、カキツバタ、ハナショウブの見分け方はあるようですが、どれも素晴らしく美しいですね。
こちらの五つ紋は、水のようでも空のようでもある青に、くっきりと大輪の花。
帯も群生したようすが華やかです。
この季節ならではの贅沢な組み合わせになりました。

アヤメ柄五つ紋単衣 91800円 
身丈:4尺2寸(約159.6cm) 裄:1尺7寸5分(約66.5cm) 袖丈:1尺7寸7分(約67.3cm)
アヤメ開き名古屋帯 70200円

アヤメ柄五つ紋単衣アヤメ開き名古屋帯

海老沢

古典柄の夏帯

ゴールデンウィークも終わり、新緑の美しい行楽シーズンです。
お店に来店されるお客様も単衣の方が徐々に増えています。
写真の帯は、そんな単衣にさらりと締められる絽の染帯。
小紋などのお着物にも合わせやすい、古典柄をご紹介します。

古典柄の夏帯貝合文に貝桶の図染帯 21,600円 (写真右)

貝合わせは、平安の頃に始まった遊戯の一つで、絵かるたのようなもの。
貝に美しい絵を描き左右に分けて絵柄を合わせる遊びですが、その貝を文様化した物が貝合わせ文です。
その貝をしまっておく入れ物を貝桶といい、貝合わせと一緒に描かれることも多い。
初夏らしい淡い色合いが優しい染帯。
お太鼓部分には銀糸の糸目くくりと部分的な刺繍が施され、可憐な印象。

古典柄の夏帯雪輪と流水に草花の図

黒地に雪輪と流水紋がシルエットで描かれ、その中に可憐な草花が配されています。
春のあやめや時計草、秋の萩や桔梗、柳に菊。
黒地の帯は明るい色のお着物にもきりっと締まり、モチーフも多き過ぎず合わせやすい帯です。

牡丹に秋草の図染帯 21,600円 (写真左)

明るい珊瑚色の地に牡丹と秋草が描かれています。
ところどころに入った染疋田柄の黒が効いています。
小紋などと合わせて華やかに装って頂きたい一枚。

田中

【閲覧注意!】なほどリアルな虫の帯留

ゴールデンウィーク中に、自然と親しまれたかたも多いのではないでしょうか。
田んぼの中にはオタマジャクシ、蛙の声も聞こえる頃。
植物の繁茂にともなって、たくさんの虫達も元気に活動しています。
和服の素晴らしさは、いきいきとしたその姿をお洒落に取り入れる楽しさ。
職人達は美も醜も忠実に再現する事で、自然の尊さをあらわしました。
こちらに紹介する虫の帯留、少々迷いましたが和服の奥深さを知って頂きたく、掲載いたします。
平安期に書かれた堤中納言物語に『蟲愛づる姫君』というお話があります。
虫好きは男の子だけではありませんよ、こわがらずに愛でて下さいね。

※虫が苦手な方はご注意ください。














ムカデ帯留絵巻翅蝶帯留

メノウ蝶帯留豆に蛙帯留

左上から
ムカデ帯留 51,840円
絵巻翅蝶帯留 19,440円
メノウ蝶帯留 28,080円
豆に蛙帯留 41,040円

海老沢

初夏の佳人

久保田一竹作 夏の一竹辻ヶ花付下つよくなる陽射しに反比例するように、軽やかになる着物。
単衣着物の装いは、女らしさを表現する最たるものではないでしょうか。
そしてこちらは、さらに特別な魔法をかけてくれそうな一枚です。
初代久保田一竹 辻ヶ花 紗袷付下です。
薄い紗が2枚重なり、幽玄の美をかもしだします。
暈しの地色に施された、絞りと極細の輪郭を持つ、夢のような花。
辻が花で描かれるのは、この世にない特別な花だとか。
秘めた情熱が、うっすら見えるようで見えない、絶妙な透け感。
さあ、夏を迎える夜に一世一代の勝負をかけてみませんか。

久保田一竹作 夏の一竹辻ヶ花付下久保田一竹作 夏の一竹辻ヶ花付下

久保田一竹作 夏の一竹辻ヶ花付下 (着物16-6-34) 
身丈:4尺3寸5分(約165.3㎝) 裄:1尺7寸(約64.6㎝)

海老沢

夏の予感

流水文様単衣小紋にヨットにカモメと風景の図染帯日々陽射しが強くなるのを感じる今日この頃です。

今回紹介のコーディネートは、夏を予感させるような着物と帯。
着物は大胆な流水文の錦紗の単衣。
透け感の錦紗の地に、オレンジの糸目くくりが華やかな雰囲気を醸し出しています。
所々に入った銀通しも光にあたるときらきら輝きます。
単衣の着物ですが透け感があるので、帯によって単衣の時期から初夏までお召しになれます。
合わせた帯は避暑地の風景でしょうか。
ヨットの廻りを飛び交うカモメやヨットの影が、水面に映り夏らしく輝いています。
初夏の風景を切り取ったような手描きの美しい帯です。

流水文様単衣小紋ヨットにカモメと風景の図染帯

ヨットにカモメと風景の図染帯

流水文様単衣小紋  お仕立て直し
身丈:4尺1寸5分(約157.7㎝)  裄:1尺7寸3分(約65.7㎝)
ヨットにカモメと風景の図染帯 43,200円

田中

麻の二部式襦袢

麻の二部式襦袢5月になり、汗ばむほどの陽気の日も多くなります。
そろそろ、麻の二部式襦袢の出番ですね。
軽くて肌触りも爽快の楊柳素材。
汗にもお洗濯にも強い必需品。
着物のお出かけが一層楽しくなる事でしょう。
白の他に、薄いカーキ色、クリーム色、薄紫色に染めた物もございます。
まだお持ちでないかたは、早目のご用意をお薦めします。

麻の二部式襦袢

麻の襦袢袖 14000円
麻の裾除け 15000円
オールシーズン用 木綿半襦袢 8000円



海老沢