着物紹介」カテゴリーアーカイブ

春を待つ

結城紬にヨーロッパ更紗名古屋帯本日ご来店のお客様が、「娘にお店を見てきて」といわれて…と足を運んで下さいました。
娘さんが、最近お着物に興味を持たれて、お召しになるようになったのでとのこと。
着物をご紹介している私達としては、とても嬉しい言葉でした。

春色のコーディネイトをご紹介します。
着物は、結城紬。
なんといってもこの時期、あたたかく着れます。
春を待つ気持ちで、綺麗色で装いたいです。
帯は、ヨーロッパ更紗。
色合いが優しくて、綺麗色の紬に良く合います。
帯留を象牙の薔薇にして、少しアンティークな雰囲気にしてみました。

春色の装いで、お出かけしてみてはいかがですか?

ヨーロッパ更紗名古屋帯ヨーロッパ更紗名古屋帯と薔薇の帯留

・結城紬 86000円
 身丈:4尺1寸(約155.8cm) 裄:1尺7寸(約64.5cm)
・ヨーロッパ更紗名古屋帯 89250円
・薔薇の帯留(象牙) 37800円

徳永

ウズベキスタン・アドラスの帯

ウズベキスタン・アドラスの帯シルクロードの中継地であるウズベキスタンには、<アドラス>と呼ばれる日本の絣と同じような方法で作られた色鮮やかな布地があります。
あらかじめ部分的に染分けた縦糸の模様に従って織りあげます。大正から昭和にかけて日本でも普及した銘仙のルーツとも言われています。
<アドラス>は原色をふんだんに取り入れた民族衣装として、砂漠の太陽の光を浴びてカラフルに輝きウズベキスタンの女性を引き立てています。

灯屋ではそんな美しい縦絣のアドラスを帯に仕立て、大島や結城などの紬と合わせることで新たなアドラスの魅力を提案しています。
殆どのものは、伝統的な絣柄を復元した布。
写真の白と緑のアドラスは100年も前のアンティークアドラスです。
縦糸が絹で緯糸が綿と光沢があり柔らかく締めやすい帯です。

白と緑アンティークアドラス名古屋帯赤水玉アドラス名古屋帯ペイズリーアドラス名古屋帯

白と緑アンティークアドラス名古屋帯 (帯14-10-15)  97,200円 
赤水玉アドラス名古屋帯 (帯14-10-12)  59,400円
ペイズリーアドラス名古屋帯 (帯14-10-13) 59,400円

田中

紫根染の帯

唐桟袷に麻の葉絞紫根染帯紫根染は多年草ムラサキの植物の根からとった染料で染め上げたもので、遠く中国春秋時代から伝わる草木染めです。
天然染料で染め上げた紫は、落ち着いた深みのある色で、古代紫と呼ばれています。
日本には小野妹子ら遣隋使により伝えられたとされ、古来より高貴な者のみ許された「禁色」でした。

明治時代に入り染色技法が複雑な上、高価な紫根は化学染料ににより必要とされなくなり途絶えてしまいましたが、大正時代に入り国内の染料技法を復活改良しようという事で「南部紫根染研究所」が設立され復活しました。

紫根染めの特徴は色の濃淡。草木染めは何度も何度も染色を重ねるため、濃淡の微妙なムラが出来独特の美しさを醸しだします。
手絞りを施しているので、完全に一点もの。
年を経るごとに少しずつ色が変わって行くのも味わいの一つです。

写真の綿唐桟と合わせた紫紺帯は麻の葉の絞り柄が美しい帯です。
紫の色目が味わい深く変化しています。
この他にも写真の「立涌絞り」や「網目絞り」など紫紺染の帯がいくつかあります。
ぜひ、古来より高貴な色とされてきた紫の味わいをお楽しみ下さい。

麻の葉絞紫根染帯立涌絞紫根染帯網目絞紫根染帯(絹)

唐桟袷(仕立て直し) 62640円 
身丈:4尺1寸5分(約157.7cm) 裄:1尺7寸5分(約66.5cm)

左:麻の葉絞紫根染帯 97200円
中:立涌絞紫根染帯 129600円
右:網目絞紫根染帯(絹) 126000円

田中

早春賦

袷ぜんまい紬にぜんまいとシダ刺繍名古屋帯春までは、まだ時間がありますが、雪に覆われた大地の下で、春を待っている草花達もたくさんいます。
生成りに茶色のぜんまいが織り込まれた、ぜんまい紬に草色の帯。
なんだかとっても自然な感じで素敵です。

草色に手刺繍したモチーフは、シダとぜんまい。
無意識でしたが、ぜんまいづくしになっていました(笑)

でも本当に素敵な色合いでこのお着物と帯なら、他の色にも合わせやすいという長所もありますね!
おまけにぜんまい織りは、箪笥に入れておくと一緒にいれたお着物にも虫がつかないほど、防虫効果もあるそうです。

春に向けて明るいお色をお探しでしたら、ぜひ一度ご来店の上、お試しください。
当店は、お仕立て上がりのお着物が多いのでご試着すれば、感じがよくわかるのも長所です。
ご来店心よりお待ち申し上げます。

ぜんまいとシダ刺繍名古屋帯ぜんまいとシダ刺繍名古屋帯

袷ぜんまい紬 126000円 
ぜんまいとシダ刺繍名古屋帯 84000円

白井

これさえあれば!

深緑無地道中着寒い毎日が続きますが、お着物は本当に暖かい!と実感します。
この時期、お出かけに重宝するのが、道中着!
羽織の華やかさとは、またちがう着こなしをお楽しみいただけるかと思います。
足元から見えるお着物の分量もあまり多くないので、お写真のような無地道中着でしたら、柔らか物の上にでも無理がありません。

表地は、深い緑色のおとなしめのひげ紬、そしてなんと言ってもこの裏地には、かぶ、とうがらし、竹の子、くわい、大根、蓮根、茄子、人参のお野菜と葡萄、スイカ、りんご、柿、なんとパイナップル!果物がおしゃれな色合いで染められています。

シンプルな形ですので、お太鼓の膨らみがつくる雰囲気のある後姿は、他にはない美しい女性らしさです。
もちろん、寒い時期だけではなく、幅広くお召しいただけます。
紬地ですので、急にお天気がくずれても水にも強く、身体を包むように守ってくれます。
外出の際、着物の衿元に薄いスカーフをしていただくと冷たい風も入ってきませんので、その上にショールをかけると、とても暖かくてお薦めです!

深緑無地道中着深緑無地道中着

深緑無地道中着 94500円
身丈:2尺8寸(約106.4cm) 裄:1尺8寸2分(約69.2cm)

白井

本紅型帯と格子袷

格子生紬袷に紅型帯本紅型の特徴は染料ではなく顔料を使う事。そのため染料と違い、重みのある温かみのある表現になります。
デザイン、型彫り、染めまでをひとりの人またはひとつの工房内で一貫して行っています。

写真の紅型は紬地に霞に山々が連なる景色を配したもの。
柳鼠色の落ち着いた色合いで都会的に気軽に紅型を締めたい方にはぴったり。

合わせた着物は、枯野色に象牙色、茶や黒など数えきれないほどの色で複雑な格子を表現しています。
紬の紅型と合わせてほっこりしたコーディネートにしました。
帯留も珊瑚五連を二列にした繊細なもの、珊瑚はパワーストーンの一つなので、是非身に着けたいですね。

紅型帯格子生紬袷と珊瑚五連二列帯留

紅型帯 25200円
格子生紬袷 64800円
身丈:4尺2寸5分(約161.5cm) 裄:1尺7寸2分(約65.3cm)
珊瑚五連二列帯留 19440円

田中

春の小紋

クローバー模様袷小紋に格子名古屋帯春に向けての、柔らかい小紋をご紹介します。
早春の香り漂うクローバーにポピーの小紋や、新芽ような模様が可愛らしい、シックなアンティークのお仕立て直しの小紋。
雪輪と結晶の染めが珍しい帯は、オリジナルで白うさぎを刺繍しました。
これからの季節は、春の雪…というイメージで締めていただいても素敵です。

先日、嬉しい機会に恵まれ、数年ぶりに着物で歌舞伎を見に行きました。
新春大歌舞伎だけに、豪華な役者陣に華やかな舞台。
夜の部、番町皿屋敷では「好きなら殺さないでー」と心中で叫び、女暫では玉三郎さんの光り輝く姿に釘付け、黒塚では鬼物の楽しさを花形の役者さんで贅沢に味わい、久しぶりに江戸の世界を堪能しました。

錦紗地格子に若葉文様小紋に雪輪にうさぎ刺繍名古屋帯紺屋の白袴と言うのか、着物で観劇にお出かけになる時に寄って下さるお客様がたの楽しそうなお話を、いつも伺ってばかりいる方が多かったのですが、久しぶりに、やわらかな錦紗の小紋で歌舞伎座へ出掛けるというのは、やはり心が躍りました。
今年はもう少し、そんな機会が持てればと思います。

クローバー模様袷小紋 (着物14-4-19) 64800円
身丈 4尺4寸(約167.2cm) 裄:1尺7寸2分(約65.4cm)
格子名古屋帯 29400円

錦紗地格子に若葉文様小紋 (着物12-11-2) 89250円
身丈:4尺3寸(約163.4cm) 裄:1尺7寸5分(約66.5cm)
雪輪にうさぎ刺繍名古屋帯 (帯14-12-21) 78840円

松田

藍袷新機結城紬、水色袷結城紬と波間に兎の名古屋帯季節の頃は大寒。
ここ数日、凍えるような寒い日が続きますが、真綿の紬なら冷える感じがなく、室内なら着ていて身体を動かすとすぐに”ほかほか”してくるほどです。
帯になった手紡ぎの木綿糸は、手触りもやさしく温か。
藍に筒書きされた白の線が、活きいきと印象的な帯になりました。
海外ではJapan Blueとも呼ばれる藍は、日本の女性によく似合います。
身に纏うと深くやさしい、それでいて、すっきりと穏やかな心持ちにさせてくれます。

波間に兎の名古屋帯 帯14-4-16 97200円
帯巾:7寸8分(約29.6cm)
左・藍袷新機結城紬 64800円
身丈:4尺1寸5分(約157.7cm) 裄:1尺6寸8分(約63.8cm)
 <4尺3寸5分(約165.3cm) 1尺8寸2分(約69.2cm)可>
右・水色袷結城紬 91800円
身丈:4尺6寸(約174.8cm) 裄:1尺8寸2分(約69.2cm)
木彫鈴の帯留 24840円

波間に兎の名古屋帯波間に兎の名古屋帯に木彫鈴の帯留

白井

大津絵の染帯

薄胡桃色本場結城紬に大津絵横段染帯大津絵とは、今からおよそ340年昔(江戸初期)東海道五十三次の大津の宿場で軒を並べ、街道を行き交う旅人に縁起物として神仏絵を描き売ったのが始まりです。

大津絵には代表的な画題がありその護符には様々な意味が込められています。
例えば写真の帯には「釣鐘提灯」「藤娘」「雷と奴(やっこ)」、三つの画題が描かれています。

それぞれ「釣鐘提灯」重んずべきものを軽んじ、道理が転倒している世の中を風刺したもの、「藤娘」愛嬌加わり良縁を得る、「雷と奴」普段は威張り散らしている奴を、その雷鳴でおびえ挿している様は雷神の面目躍如。
まさしく民衆に隈敬されていた天上の神。
それぞれの画題の意味や風刺を考えながら締めて頂けたら、二倍も三倍も楽しくなりそうです。

大津絵横段染帯薄胡桃色本場結城紬

大津絵横段染帯 27,000円
薄胡桃色本場結城紬 108,000円 
身丈:4尺2寸(約159.6cm)  裄:1尺7分(約64.6cm)

田中

うわさのカシミール

カシミール羽織今年の人気をさらったカシミール羽織の新作も今年最後の商品です。
縦縞に小さいドットと変わり十字が、並んだ明るくやさしい羽織。

ブルー、グレー、赤紫、黄緑、ピンク、オレンジ…もっと多数の可愛い色が経緯混じり合って織りなす色のハーモニーがとってもキュート。

たくさんのお色が入っているので、合わせやすく、何より今年の寒い冬に軽くて暖かくておしゃれ!
ごきげんな羽織物がお仕立て上がりました。

サイズもMとLの2サイズございますので、お問い合わせください。

カシミール羽織カシミール羽織

カシミール羽織 (着物15-1-12) 97200円

白井