インド更紗の帯
17~19世紀にかけてオランダとの交易によりインドから輸入され、王侯貴族の儀式のステイタスとして用いられたほど重宝されました。
オランダ側の交易の目的は胡椒だったようですが、胡椒のためにインドの南部に輸出用の更紗の街を作り上げたというから驚きです。
薄手の木綿にろうけつの手描き、手紡ぎの木綿に木版染め、染料は茜と藍というのが主たる技法です。
インド更紗はその名の通りインドで作られ各地に輸出されましたが、状態が良いものが残っているのは今ではほとんどインドネシアだけのようです。
そのことからもインドネシアの人々が、いかに布を大切にしてきたかが分かります。
今回紹介した中に2点あります「ペルシャ更紗」。もとはアラビアに輸出するためにデザインされた更紗がインドネシアに一部伝わり、アラビアではなくインドネシアに今も残るところにも面白さがあります。