月別アーカイブ: 2009年5月

タイ・インド仕入旅行 その3

これもインドらしい風景

カルカッタのお店で随分と長居をしてしまったので、デリーまでの飛行機の時間まであまり余裕がなくなってきました。
いそいでお店を出てタクシーを拾い空港へ…

インドでは国内線を乗る時も出発時間の2時間前に行かないとゲートが閉まることが珍しくないのです。
(あまり定刻で出発することはないのに、ゲートだけは時間どおり2時間前に閉まるという不思議な現象が起こるのですが…)


以前もぎりぎりの空港到着で冷や汗をかいた経験があったので今回は余裕を持て行くつもりでしたが、結局いつもと同じく時間との勝負をする羽目に…
渋谷は以前のフィリピン仕入でも国内線に乗り遅れ、フライトと日程の変更を余儀なくされたという経験があるにもかかわらず、なぜかいつも呑気なもの。

急いで拾ったタクシーは、これまたエアコンの代わりに熱風を吐き出す走るサウナ。
車内の温度は40℃を超えているはずなのに、緊張感で暑さを感じなかったのは私だけだったようで、渋谷は道沿いで販売していた水を購入するために車を止めさせ、おいしそうに冷たい水を飲んでいました。

なぜかずっとカメラ目線のこの店の主人デリーでは何件ものお店を梯子しながら仕入れを行いました。
すでにお互いに顔を覚えていて積極的に色々な布を見せてくれたり、いろんな説明をしてくれたり、和やかなムードの中で良い布を探してくることができました。

以前のブログでも菊池が書いていましたが、サリーにもその年その年の流行があるため、毎年新しい生地が出回って新鮮さを感じさせてくれます。
多くの女性がサリーを着る国にふさわしくいろんな素材、色、模様のサリーがあります。
薄いシャツ一枚で汗を流している私達の目には彼女らの涼やかなサリー姿が不思議で仕方がないのですが、様々な種類のサリーを身にまとい爽やかに動いてる姿はとても優雅で幻想的。
サリーこそがインドの魅力の一つと言っていいのではないでしょうか。

インドの布を帯に仕立てる作業中灯屋2の外国布の帯はこんな風にして日本にやってきて、着物や帯に姿を変えて、皆様のもとに届きます。

そう考えると皆様がお持ちのインドやウズベキスタンの帯も、いつもよりちょっとだけ愛おしく見えるのではないでしょうか?

今回 仕入れたサリーや、インドシルク、カンタは今、単衣の着物、羽織、帯に仕立てている真っ最中。
何点かは既に出来上がり、皆様にご覧いただくのを今か今かと待っています。

5月下旬には店頭に並べることができる予定ですので、皆様にお見せできる日を楽しみにしています。

余談ですが、帰国後私は1週間ほど体調を崩し、なかなか本来の状態に戻ることができませんでした。

インドは優雅で、幻想的で、そして何より過酷です…

アトリエ担当 森

タイ・インド仕入旅行 その2

カルカッタの人の波

チェンマイからバンコクを経由して、インド東部の町カルカッタに着いたのは夜2時。
とりあえず眠い目をこすりながら、何とかホテルにチェックインしたのはすでに3時を回ったころ…
もうほとんど早朝と言っても良い時間です。

やっとベッドにもぐりこんだのも束の間、7時には起きて朝食を取ってカルカッタの街に出発。
カルカッタでの目的のお店はたった1軒。
その1軒を目指して行くものの…


渋滞でなかなか動かない車いたるところ人、ひと、ヒトだらけ、そして長い長い車の列。
ホテルからそう遠くないはずのお店まで、日本では想像もつかないような時間がかかります。
この強烈な人と車の多さに、何よりインドに来たことを実感させられます。

インドで一番体力を使うのがこの移動。
外を歩けば40℃を超える暑さと陽ざしに、タクシーに乗っても壊れているのか、エアコンらしきものから吐き出される熱風に体力をどんどん奪われます。


至福の時間 カルカッタでの仕入1時間余りの移動ののち、やっと目的のお店に到着。
いざ仕入れが始まってしまえば、エアコンも効いているし、チャイも出してくれるし、何より素敵な布を探すことができる至福の時間。
さらに、もう何年もこの店に通っている渋谷は、カウンターの中に入って好きなように布を出してみることが許されています。
現地の人ですらカウンターの外側から店員に布を取ってもらわなければならないので、他のインド人からは不思議そうな目で見られていますが、そんなことはもちろんお構いなし。時間の許す限り布を探します。

このお店は時代の流れの中で失われつつあるインドの伝統的産業を復興させるべく、優れた職人達を集め伝統の技術を現代に調和するように教え、良いモノを作らせて正当な値段で売ることで大勢の職人達の生活を支えている女性活動家が経営するお店です。

織物、染め物、数々の布を広げ、眺めていたらその美しいさにため息が出ます。
国内はもちろん世界の有名なデザイナー達のニーズに応える製品を作り上げるまでの道のりは平凡ではなかったでしょう。
現在は布だけでなく音楽、演劇、踊り等文化全般に力を入れているそうです。

どの国も自国の伝統文化を愛し、守り、育てていくための運動が行われていることを頼もしく思い、そしてその恩恵にあずかれることはとても幸せなことだとつくづく感じます。

カルカッタでの滞在時間は約20時間。再び機上の人となり、インドの首都デリーを目指します。
 
アトリエ担当 森

タイ・インド仕入旅行 その1

ラオスの布を体に巻いて喜ぶ2人

先日、店主渋谷に同行してタイのチェンマイ、インドのカルカッタ、デリーの2国3都市を4泊7日という日程で回ってきました。
灯屋2の仕入旅行はいつものことですが、今回も弾丸トラベラー並みのタイトなスケジュール…

まず、最初の目的地であるタイ第2の都市チェンマイ。
去年のタイ、ラオス研修旅行で仕入れた竹籠が大好評であっという間に売り切れ。
その後もお客様からのお問い合わせが多く、それではということでチェンマイを経由することに。

成田を朝10時に出発して、バンコクに到着したのが午後2時。すぐさま国内線に乗り換えてチェンマイに到着したのが夜8時。それからすぐに仕入開始です。

今回チェンマイで仕入れた竹かご今回の目的は、前回の仕入れで籠を買い付けた店の本店に行くこと。
昨年の仕入れとはまたひと味もふた味も違った素敵なデザインの籠と会いました。
着物にはもちろん洋服にも似合うよう一点一点丁寧に選んだ籠←をご覧ください。

7~8年前に初めてチェンマイに行った時、町は数々のアンティーク店が多くありましたが、今はずいぶん減っていて古き良き時代のモノがだんだん少なくなってきているのを実感せずにはいられませんでした。

またアンティークショップの店長によれば、一連のタイの騒動で観光客は激減。
チェンマイ名物のナイトマーケットも、随分店が少なくなっていました。

そんな中、数少ないアンティーク店で素敵な竹かごとラオスの布に出会えたのは何よりの収穫です。

チェンマイは1泊(滞在時間はほぼ24時間)で仕入れを終え、日本を出て2日目には深夜便でカルカッタへと向かいました。
「明日はカルカッタに到着します」。まさに世界の車窓からの気分です。

タイ・インド仕入旅行 その2 につづく

アトリエ担当 森

今回仕入れたラオスの布で仕立てた帯は、5月下旬から店頭で展示いたします。
また、5月20日ごろ帯の仕上がりが遅れているため25日ごろ灯屋2の帯のページでも紹介予定です。

ご結婚おめでとうございます。

婚礼衣裳レンタルのお客さま

先日、灯屋2の婚礼衣裳をレンタルいただき、ご結婚式をされたお客様からお便りとお写真を頂きました。
お客様は今イギリスに在住で、日本とイギリスの両方で結婚式をされ、日本ではご新郎、ご新婦両名ともに伝統的な和装で結婚式を迎えられました。

お客様からいただいたお手紙には

『主人の着物は地元の貸衣装屋さんで借りた紋付袴ですが、
なかなか似合ってますよね?!
坊さんかスターウォーズ?とか言われつつ、
本人も「仮装行列の気分。。」というコメントで(笑)
当日は緊張のあまり、「借りて来た猫」状態でしたが、
なんとか無事に結婚式をできてホッとしました!』

とのことでしたが、紋付袴がとってもお似合いです。
素敵なご主人でうらやましいです。

『私の地元商店街の呉服屋の娘さんが幼なじみで、私と彼の着付けを彼女のお母さんにしてもらえた事が感慨深かったです。
商店街をあの着物姿でそぞろ歩きしたのはかなり違和感ありで注目の的でした(笑)

その他にもヘアメイクも地元のいつもお世話になっている美容院のご夫婦にお願いして、 素敵に仕上げて頂きました。(前日にエステもプレゼントでしてくださいました!)

更に地元の神社(住吉大社など)で写真撮影をしに行き、自宅で団らんしてから家族で披露宴会場へ向かうことができ、あたたかで、幸せな一日でした。

イギリスでの結婚式&披露パーティも同じく、いい人達に恵まれて助けられて、
すばらしい一日となったのですが、ありがたいことです。

ただお金をかけて豪華にするのでなく、
みんなで気持ちを込めてもらったおかげで
あたたかい結婚式&披露宴にすることができたと思います。』

とっても素敵な結婚式だったのでしょうね。その様子が目に浮かぶようです。
周りのみなさんに祝福されて幸せな結婚式を迎えられたお2人。
私たちも幸せな気持ちにさせていただきました。

ご結婚おめでとうございます。いつまでもお幸せに。

レンタル担当 佐田

婚礼衣裳レンタルはこちらをご覧ください。

癒す着物

着物レンタルのお客様
先日ご友人の結婚式にご列席されたお客様をご紹介します。
はんなりとした総絞りの地に、藤、桔梗、橘、菊など四季の花々が、刺繍の丸紋として施された訪問着です。かしこまり過ぎず、くだけ過ぎず、披露宴からレストランウェディングまで幅広くお召し頂ける一着です。

お客様は、医療系の人を癒すお仕事をされているそうですが、作りすぎないヘアメイクに、市松模様の帯を締めたモダンな着こなしがとてもお似合いでした。
この日はいつもと違う着物姿で、周りの方々を癒されたのではないでしょうか。

(手首を痛めているスタッフへテーピングの差し入れまで頂き、お心遣い本当にありがとうございました♪)

レンタルフロア 松田



灯屋2の訪問着レンタルはこちらをご覧ください。