月別アーカイブ: 2008年5月

晴れの日の下準備

北島もお客様がいないときはこんな仕事をしています。

 
今日は、着物レンタルフロアの裏方部分の話です。

お客様が来店され、実際にお召しになる着物をお決め頂いた後、当日を迎えるまでに実は様々な準備をしています。

まずは、襦袢探し。着物というと全てが同じデザイン(裁断)なので、寸法も全て同じと思われている方もいらっしゃいますが、実は身幅・肩幅・裄・袖丈というように、一点一点細かく寸法が異なります。

50枚以上のストックの中から、着物にピタリとあった襦袢を探し出し(ちょっとうれしい♪)、半襟を縫い付けます。
この半襟の付け方が、着物姿の美しさに響くので、一切の妥協を許さぬ作業になります。
半襟に芯を入れ、重ね襟を縫い付けて、着物や帯の状態をチェックして、草履を磨いて、髪飾りを用意します。

そして着物から帯、帯あげ、帯締めの房などの小物に至るまでのプレス作業。
ピシっとしわのないきれいな状態にし、当日までハンガー掛けします。最後の仕上げに、念のために検針器をかけて出来上り!
一着の着物をセットするまでに費やす時間は、おおよそ3~4時間ほど。
(そのため、ご着用当日のご来店はご遠慮いただいております)

当日はどんな帯結びに…、髪型とのバランスは…、雨に備えて雨コートも用意して…、などいろいろな状況を想定して準備をします。

そして当日、お仕度を終えたお客様の笑顔を見ることが何よりの喜びであり、同時に達成感を味わえる瞬間でもあります。

古(いにしえ)の十二単衣の時代より、着物とは重ねる美をたのしむもの。
色合わせのたのしみと共に、たくさんの工程を重ねる作業もまたたのしみのひとつではないかと常々思っています。

特別な日を迎えていただくための大切な下準備…
私たちにとってお客様のご試着、ご着用当日とおなじくらい大切な時間です。

手前味噌ではありますが、レンタルの裏話をちょっとだけ披露させていただきました。

代々木店店長 カイ

衣替え

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日々、気温も上がり始める5月後半。そろそろ単衣の着物を着る方も増えてきました。

「衣替え」は、平安時代の朝廷に始まった習慣だといわれています。
当時は夏装束と冬装束が定められ、中国の風習に習い年に2回、4月1日と10月1日に着替えをすることが決められていました。
当時は「更衣」と呼ばれていたそうです。

その後、衣類以外の小物類にも及び、一般庶民もこれに従うことになりましたが、「更衣」の呼び名が天皇の着替えの野間の職名と同じ事から、民間では「衣替え」と呼ぶようになったそうです。

変化に富んだ四季を持つ日本。
その四季を快適に過ごすための知恵。
温暖化が叫ばれる今、この古来からの習慣が変わらずにあり続けて欲しいものです。

早速箪笥を開け、これからの季節のキモノたちに新しい空気を…。

この夏もヨロシクね。

 首里木綿単衣 25200円
 インドサリー名古屋帯 39900円 → 5月18日更新の帯のページにて紹介しています。

代々木本店 斎藤

少しずつですが単衣の着物を紹介していきます。
単衣の着物はアンティーク着物のページをご覧ください。

自然体で着る着物

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今日は、ご友人の結婚式にご参列されたお客様をご紹介させていただきます。

結婚式のご参列の際に度々当店のレンタルをご利用いただいており、そのたびにご自分のセンスで着物を素敵な着こなしていらっしゃいます。

今回も紅下黒地にエ霞(えがすみ)と吉祥丸文をあしらった渋めの付下訪問着を、明るい小物と大胆なヘアスタイルで優雅に着こなされていました。

着物を着るからと畏まることなく、自然体で着ていただくとその方の個性と着物の美しさが引き立てあって、とても素敵な印象になりますよ。

本日、訪問着と夏の着物レンタルの写真を追加しました。
これからはいよいよ夏着物の季節です。

詳しくは訪問着レンタルのページをご覧ください。

レンタル担当 北島
 

 

「古上布と夏帯展」 のお知らせ

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先日プレリリースとしてお知らせしました「古上布と夏帯展」のDMがいよいよ出来上がってきました。
このたびのコレクションを特に「古上布」と括り、ひとりわくわくしています。

経、緯糸ともに手績みの苧麻で織ったこの夏衣裳は、近年では既にまぼろしの繊維となりつつあります。

半世紀以上も前の着物ですので、サイズが小さかったり、状態が完璧では無かったりするものが多く、
ほとんどを洗い、工夫して仕立て直しをしました。

そして一枚一枚が着物として蘇ってくる度に、その美しさにスタッフ一同楽しく鮮烈な感動を味わうことができました。

元来、幕府への献上品であったことから名付けられた、「上布」の名に相応しい品性に溢れています。

もちろん帯も各種集め、そして制作して準備を進めておりますので、ぜひお出かけになり、ご覧いただければと願っております。

今回題字を長野の童画家、北島 新平氏にお書きいただきました。
北島氏のご厚意に心より感謝いたします。

店主 渋谷

「古上布と夏帯展」
会期:2008年6月5日(木)~8日(日)
    11:00~18:00(最終日は16時まで)
会場:銀座洋協ホール
〒104-0061
東京都中央区銀座6-3-2
ギャラリーセンタービル6階
銀座洋協ホールのホームページ

紋錦紗春麗(うらら)蝶々の図訪問着

画像をクリックすると大きなの写真がご覧いただけます。

今日は新入荷の着物をご紹介いたします。

裾には杜若(かきつばた)に流水、そしてその流水に浮かぶ花筏(はないかだ)、肩には藤の周りを舞う蝶々。

春の暖かさのなかにどこか涼しげな雰囲気を感じさせる訪問着です。

これからの季節、レストランウェディングやガーデンウェディングなどのご参列でも、さりげなくお召しいただける1枚です。

そろそろ6月のご参列に向けて訪問着のレンタルをお探しの方が増えてきました。
訪問着レンタルの詳細は訪問着レンタルのページをご覧ください。

レンタルフロア 北島

4月22日のブログにて大正更紗の切り継ぎの帯を、今週を目処に紹介予定とお知らせいたしましたが、GWの影響で帯の仕上がりが遅れております。
いつごろ紹介できるかの目処が立ちましたら、再度ブログにてお知らせいたします。
楽しみにお待ちの方、お待たせして申し訳ございません。

 

姉妹店「灯屋可ナル舎」からのお知らせ

可ナル舎イメージ

府中市にある灯屋2の姉妹店「可ナル舎」が、5月5日にテレビ東京系『和風総本家』で紹介されます。
可ナル舎のスタッフによれば、「結構可ナル舎が映っている」ということですので、ぜひご覧いただければと思います。

放送スケジュール
テレビ東京系『和風総本家』
2008年5月5日(月)20:00~ 
(野球中継がある場合は5月12日(月)に変更) 

 

灯屋 可ナル舎
東京都府中市白糸台1-26-4
TEL・FAX:042-335-5253

100坪の敷地に建つ大きな倉庫内に、明治~大正期の時代箪笥類を常時300点以上ストックしています。
その他にも、ガラス棚、テーブル、建具、陶磁器、銅器などなど、ショールームを抜けて2階の奥まで、倉庫全体をゆっくりご覧頂けます。
ぜひ、多摩方面へのドライブをかねてお出かけください。

また、5月3日(土)から5月5日(月)までの期間、平和島東京流通センターにて開催される
第123回「平和島全国古民具骨董まつり」に「灯屋」と「灯屋可ナル舎」が出展いたします。
(「灯屋2」は出展いたしませんのでご注意ください)

詳細は可ナル舎の展示会情報のページをご覧ください。