宝舟をモチーフにした珍しい文様です。
追い風を受けて舟が海を突き進む、物事がすべて順調に進行することをたとえとした非常にすっきりと縁起をよい意味を持ちます。
帆の部分には七宝繋ぎ、蓑笠、宝絵巻など吉祥文が配され、全体に手刺繍が施された非常に豪華な仕立て。
また全体に描かれた雲取り文様には吉祥文、松竹梅文がモチーフとされて振袖を一層華やかなものにしています。
大正後期～昭和初期のものだと思われますが、近年では目にすることが非常に少なくなった、手の込んだかつての職人の匠の技を随所に感じさせてくれる上質な振袖。
この時代にしては寸法も大きく、お勧めの一着です。