インド、タイ仕入れ日記 その1

灯屋2と十五人の趣作展には、たくさんのお客さまにご来場いただき本当にありがとうございました。
スタッフ一同心より御礼申し上げます。

展示会の商品紹介などが間に入りましたため、時期を置いての掲載となりましたが10月に店主渋谷とインド・タイに行ってきた仕入れ日記をご覧ください。

「灯屋2の外国布の帯はこんな風にして日本に来るのね~」と面白おかしくお読みいただけると幸いです。

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10月13日 初日

今年は銀座店の移転などもあり、インドへの仕入れ旅行は丸1年ぶり。
空港にいる時から、気持ちはすでに布との出会いに心を躍らせていました。

16時55分ほぼ定刻に成田を出発!

まずはバンコクまで6時間半、いつもは朝便なので夕方便はちょっと新鮮です。
今回はタイ航空を利用しているので、いつも利用する唯一の直行便エアインディアにはついていない設備があり(笑)、好きな映画を見ることができるのでちょっと得した気分。

21時25分バンコク着成田から6時間半(日本との時差は2時間)

いよいよ1年ぶりのインドへ23時45分バンコク発コルカタ行きの搭乗口に行くと「ほら、もうインドにかわったよ]と渋谷が笑いながら言います。
ふと見た私の頭の中に「チャラララ~ン♪」とインドの弦楽器が鳴り、思わずアテンダントに「ナマステ~」。
視覚、嗅覚は、一瞬に場面をかえる力がありますね(笑)。

14日AM00時45分コルカタ着(日本との時差は4時間)
ちょうど1年前の昨年9月ここに降りた時はインフルエンザが大流行で白衣を着た人に体温を検査されました。
今日は静かな空港でチェックを受け入国します。
プリペイドタクシーでチケットを購入し真夜中のコルカタ空港でタクシーを探します。

油断したつもりはないが、「OK!OK!」と言われタクシードライバーの後について行きました。
んっ? ちがう~!!「NO!NO!NO!」とスーツケースを引きながら明るい方へ戻ります。

実は、私まだこの街がカルカッタと呼ばれていたころ、はじめて空港に着いた時に魔法にかかったようにタクシー運転手について行き、10倍くらいの運賃を払わされた経験があります。
今は改築されてきれいになりましたが、14年前のあのシーンは鮮明に憶えています。
このやりとりでインドに着いた事を実感。

そうこうしながら無事ホテルへ到着したのはAM2時20分。
すみやかに就寝です。

明日はどんな布達に出逢えるでしょう楽しみです。

銀座店 白井

インド、タイ仕入れ日記 その2

羽織になるかな

10月14日 仕入初日

コルカタでの一日目昨晩は到着が真夜中、今日は、1軒に行くだけなのでスタートは11時からとゆっくりです。
以前にもお話しましたが、今日向かう所は、インドの美術工芸を志す者達を支援し手工芸で作られる美しい布達を生み出しているお店です。
ここに行く為だけに貴重な時間を使います。

1年ぶりの来店にスタッフが本当にうれしそうに迎えてくれ私達もリラックスして布との出会いを楽しみます。
ちょうどよいところにボディーがありました。羽織になるか・・・と創作中!

コルカタの町にあるこの部屋だけは、まるで別世界。
しずかに流れていく時間の中で没頭しているとランチはどうする?と普通に聞いてくれます。以前もおいしいお手製ランチをいただきましたが、空港まで余裕を持って
行きたいのでチャイをいただきながら仕事をすすめます。
そうこうしている間に迎えのタクシーがくる時間です。安心してタクシーに乗りスムーズに飛行機に乗り込むはずだった・・・

カルカッタの交通事情

外に出るとお祭りでサリーを着た人達で町は溢れていました。
タクシードライバーは、インドでは会った事のないとてもおとなしいタイプの人でクラクションの飛び交う中を消極的に走ります。
何度もブレーキを踏み、進んでは止まりもちろんスピードは出しません。
急いでください!と頼もうとしましたが、幅せまくハンドルを持つ手はぎゅーと緊張しています。
隣に乗った私は何もいえず・・・エンストした車を横で見ながら間にあうかな・・・とひとりごと。

なんとか空港に着きチェックを受けるカウンターまでたどり着くとずらりと並んだ列は止まったまま進みません。
・・・もう定刻の出発15分前です。

空港にて

この写真のあともう待ってはいられない!とインド女性達は自分のバックを高々と上げ私が先よ!!と抗議をはじめました。
まるでモーレツなバーゲン会場のように小柄な私は、もみくちゃになりました。
・・・もう笑うしかない。

無事に飛び立ち1時間近く遅れてデリー空港に到着。

明日から、2日間はニューデリーで過ごします。

インド、タイ仕入れ日記 その3

10月15日 2日目

今日から2日間デリーでの仕入れです。
今回のホテルは初めての所ですが、いつもと同じでとても便利な所。
ニューデリーのホテルは料金がとても高く、東京で宿泊するのと同じくらい・・・1泊2万円とかは意外と普通の値段です。

ビーズを売る少女朝10時にはお店が開いているので一番乗りで馴染みの店へ何件かのお店を歩く途中、ビーズのネックレスを売っている7歳くらいの少女に出会いました。
いつもなら笑顔で通りすぎるところですが、ふと友人の娘に届けたくなりじゃあ、3つね。と言うとあなたには5人友達がいるでしょう!と積極的に販売(笑)されたところです。
細い腕にビーズをいっぱいかけてもう片方の手を精一杯大人の私の肩に伸ばしています。
ちなみにひとつ20ルピー日本円で40円です。
切なくなるような私の気持ちとは逆に少女は胸を張って笑顔です。
さあ、では私達もがんばるぞ!

この日は、その後8軒ほどまわりました。
実は去年代金を払って品物を忘れてきてしまうという大失敗を私はしてしまいました。
たくさんのお店をまわる為、品物は後でとりに来るから用意しておいて~とそのまま日本に帰ってしまったのです。(お恥ずかしい)

さて1年ぶりの今日お店の人は私達を見るなり「あ~っ!!」やっと来たと大喜びしてくれました。
あの日彼はホテルにまで電話してくれたそうです。
すみません・・そして本当にありがとう!!

暗くなってからお楽しみのカレー屋さんに行きました。

ひとつ食べたいカレーがあるのよと今日1日何事もなかったかのように軽やかな声で渋谷が言います。
毎回驚かされる渋谷の方向感覚。
お店のあかりしかないデリーの町をこっちだと思うなあともう歩きだしました。

お楽しみのビールをめざして・・
デリー1日目おつかれさまでした!

インド、タイ仕入れ日記 その4

10月16日 3日目

デリー2日目の今日は車を利用してお店をまわります。

毎回新しいお店を探しますがなかなか見つからないものです。
かといってお客様のリクエストで前に買ったのと同じ物をと思っても、前買ったお店にもう置いていないので本当にその日その時の出会いです。
デリーでの仕入2日目写真のお店は今回がはじめての所、青年が2人のベテランさんから指示を出され棚から出しそれを広げてみせるという段取りです。
約50枚くらいのサリーを次々にどうだ!と見せてもらうので、こちらも集中して選びます。
誇らしげに、とてもいい品物だよ!という彼らの笑顔につられていいかなあ?と思う時もありますが、
よくよく考えてその中で3、4枚買いました。
商談の後は、おいしいチャイをいただきます。
ひと仕事後でなんだかみんなほっとしています。

余談ですが、渋谷の後ろにあるのはマネキンです。なんだかなつかしい(笑)

タクシードライバーには、時々リクエストしていないお店に連れて行かれます。
ここちがうじゃない!と言いつつも布があるとまあ、見てみようかと入ってみるのが私達。
今回はそんな風で思いがけず買えた物もあり羽織やコートがつくれました。
昨日と同じく9軒くらい行った所で、羽織に使う足りない布を探しにドライバーのタイムリミットまでの30分を急ぎます。
デリーに来るとかならず走ってます。デリーの空港にて
スーツケースを預けてあるホテルに戻ったのが、20時。
今日はバンコクまで23時30分の便なので最後にカレー屋さんによって出発です。

夜になったデリーの町をリクシャーで駆け抜けいつものようにおつかれさまでした~

タイからインディアンエアーに乗り換えた時とは逆に今度はお坊さんがいらっしゃいます。
小雨のバンコクに着いたのは、朝5時25分、軽く仮眠を取っていよいよ最後の仕入にでかけます。

インド、タイ仕入れ日記 その5

仕入の前に腹ごしらえ10月17日 最終日
今日はタイでの仕入れです。

実はタイの屋台で食べるのをインドへ行くトランジットの時から楽しみにしていました。
魚のすり身とパクチーが入ったさっぱり麺に辛味を効かせて、なんとも楽しくなるおいしさです!!
午前中ですが、並んで待つ人がいつもいる・・という事はおいしい店というのは万国共通ですね。
インドの食事も捨てがたいですが、やはり私にはタイ料理のほうがあっているのを実感します。

この中から好みの生地を探します バンコクでの移動は、BTS(通称スカイトレインというモノレール)を使います。
今日は、ジムトンプソンに行きます。

ロールになったたくさんの布を前にインドとはまた違ったスタイル。

この後有名なバンコクの渋滞にまきこまれながら、辿りついたお店で、ラオスの80年くらい前の布が買えました。
アンティークのよい物がなかなかみつからないのは、日本、外国も同じです。うれしい~!!

インドほどまわるお店はないのでこの日は3軒で終了!
楽しみにしていた大好きなタイ料理をいただきます。

ホテルの出発は、午前5時。さりげなくおいしいパンとお茶が用意されていました。
お客様への心使い私達もこうありたいと常々思っています。

タイスワンナプーム国際空港より無事成田空港に到着。
こうして現地4泊、機内1泊の弾丸仕入は終了しました。

こうして外国布の帯は日本にやって来るのだと思いながら銀座店に並ぶ商品を見ていただければ、また違った愛しさも感じられるのではないでしょうか。
まだまだ書ききれないことがたくさんありますので、お店にいらしたときにはもっとお話しさせてください。
どうぞうるさがらずにお願いします。(笑)

ご来店心よりお待ち申し上げます。

銀座店白井葉子

IGO FESTIVAL 2010

IGO FESTIVAL 2010今年も、やってまいりました。
六本木ヒルズで行われる『IGO FESTIVAL』

プロの若手棋士の方々と、囲碁の魅力を広くアピールしていこうという若い世代中心のプロジェクト「IGO AMIGO」さんの大きなイベントです。
カフェあり、芝生(?)ありで、来場者が思い思いに囲碁を楽しめる空間が作られます。

毎年灯屋2は、女流棋士の方々に衣装協力をさせて頂いています。

IGO FESTIVALの目玉イベントで「妙花」というプロ棋士の対局があるのですが、
こちらで、テレビ出演でおなじみの梅沢由香里棋士はじめ、6名様の衣裳着付をさせて頂きました。
メインステージを舞台に華麗な袴姿で碁を打つ姿は、思わず引きこまれてしまいます。

静かに向き合っていますが、棋士の方の目が…まさに知性の格闘技。
私には、火花を散らすというよりは、己の限界やもっと深いところを見つめているような、自分自身との闘いにも見えました。

ところで妙花って、何とも風流な名前ですよね。
IGO FESTIVAL 2010ホームページによると、「妙花」とは能楽の言葉で、奥が深く、様々なものを超越した芸のことを言うそうで、 言葉の意味とプロ棋士の対局のイメージがぴったりなうえ、棋士の華やかさも感じられることから、このタイトルがつけられたとのこと。
なるほど。
今年は、鈴木歩棋士が優勝したとのことです。おめでとうございます!
対局中は恐ろしいくらい静かな闘志を燃やしている棋士の方々ですが、着付中はなんとも気さくで可愛らしい方ばかりでした。来年もお会いできるのを楽しみにしております☆

代々木店レンタルフロア 冨永

「成人式振袖レンタル受付中!新入荷続々しております!」

振袖レンタルイメージふとした時に感じる風の涼しさに、季節の移り変わり、秋の深まりを感じます。

さて、来春2011年度の成人式の振袖はすでにお決まりでしょうか?
まだお決まりでない方には、是非灯屋2の振袖レンタルをお勧めさせて頂きたい今日この頃です。
というのも、かわいい振袖、帯がいろいろと入荷しており、お勧めしたいものばかりが集まってきております。

愛らしい季節の花尽くし、凛とした黒の菊文様など、アンティークの魅力溢れる振袖の品々…
今まで沢山の振袖をご試着されてもピンとこなかった方、いまいちイメージ通りの振袖が見つからなかった方、是非一度ご来店ください!

ご試着は時間に余裕をもってご覧頂くためにご予約制となっております。
ご希望の日時をお電話・メールにてお知らせください。

写真の振袖 「綸子地花籠文様振袖」 レンタル価格一式 147000円(振袖、帯、小物含む)

光沢のある桃色地に桜や牡丹、あやめなどの花々が豪華にあしらわれた花籠が描かれた華やかな振袖に、ピンクと水色の斜めストライプの帯を合わせました。アンティークならではの個性光るコーディネートです。

「七五三衣装レンタル☆イメージ撮影」

七五三レンタルイメージ先日、七五三衣装のイメージ撮影を行いました。

今年の8月にオープンした、写真スタジオ「スタジオ ポスト」に初めてお邪魔し撮影したのですが、スタジオからの眺めに驚きました!!
場所は代々木店より車で10分程の初台、山手通り沿いにあるのですが、自然光が降り注ぐ大きな窓から新宿副都心の高層ビル群が一望できまさに摩天楼という感じ!
スタジオ内には何パターンものセットがあり、とてもお洒落な雰囲気です。

今回は、7歳の女の子と5歳の男の子の撮影でしたが、いわゆる記念写真とは異なり、モデルの自然体の表情を捉えた動きのある写真が仕上がりました。

七五三レンタルイメージカメラマンの方がじっくりと時間をかけて3パターンのシーンで撮影してくれますので、型にはまった記念写真ではなく、お子様の生き生きとしたかわいい表情を写真にしたい!という方には是非オススメのスタジオです。

当店からも近いので、当店でお着付け後お出かけ頂くのにも便利なロケーションですし、スタジオでも着付け、ヘアメイクをしております。


詳しくはスタジオポストのHPをご覧ください。http://www.post-create.com/stpost.html

灯屋2の七五三衣装レンタルは、9月末にてご予約を締め切りとさせていただきましたが、7歳女児の衣装のみ10月8日(金)~19日(火)の間のみ再度ご予約を承っております。
七五三の衣装をお探し中の方は、是非お試着にお越しください!
お問い合わせ、ご予約お待ち申しあげます。

3歳女児、5歳男児の衣装につきましては、定員につきご予約終了とさせていただきました。

灯屋2の七五三 レンタルはこちらをご覧ください。

訪問着レンタルのお客様

訪問着レンタルのお客様今年の夏はとりわけ暑い日が続き、お祝いの席でもきものを着ることをためらってしまいがちであったと思いますが、そんな中、ご友人の結婚式にお出かけになったお客様をご紹介いたします。
お召しになったきものは、サーモンに近い淡いピンク色に萩だけが描かれた、絽縮緬のアンティークのもの。色白の肌にピンクがとても映え、ご自身で選ばれた水色の小物で、いっそう爽やかな姿となりました。

萩は、山上憶良が万葉集で「萩の花 尾花(をばな)葛花(くずはな) なでしこが花 をみなへし また藤袴(ふぢはかま) 朝顔(あさがほ)が花」と詠んだという、日本の秋の七草のうちのひとつです。
絽縮緬は基本的に6月から9月にかけてお召しいただける生地で、大正から昭和にかけて流行し、現代では帯揚げ、半襟などは多く見かけますが、きものとしてのものは少なくなってしまったようです。
アンティークの絽縮緬は糸が細いので、縮緬のやわらかな印象はそのままに、盛夏でも軽やかに涼しげにお召しいただけます。

8月も終りの頃のお式でしたが、この日も例外なく暑く、きもののためにも、見た目にも、なるだけ汗をかかない工夫を事前から苦慮されていらしたのですが、当日お持ちになったのは一本の腰紐。
これを、わきの下のツボに当たるようにぎゅっと締めると、顔に汗をかかない、という、舞妓さんの裏ワザを採用されました。(横で聞いていた新陳代謝のすこぶる良いヘアメイクの大野は、あまりに顔に汗が出るときには、自分でもそのあたりのツボを無意識に押す、と言っておりました)

可憐でどこか物哀しい秋草の模様と、ごく薄い生地が光に透けて揺れるさまは、ひとつの季節の終りと、やがて来る静かで涼しい風を連想させます。
暑さをしのぐための数々の智恵と様々な工夫の形を、今回のお客様の装いに対する真摯な心を通して、感じ入った日でした。

レンタルフロア 松田

袴レンタルまもなく受付スタートです。

袴レンタル来春の袴レンタル受付がまもなくスタートします!

最近お問い合わせが多くなってきた袴レンタルですが
いよいよ10月1日(金)よりご試着が始まります。

ご試着のご予約は一カ月前の9月2日(木)より開始致しますので、ご試着、下見をご希望の方は是非ご予約ください♪
ご予約方法は、9月2日(木)は午前11時から電話受付のみ、9月3日(金)以降はお電話、メールにてご希望の日時(10月1日以降の)をお知らせください。

ご試着の流れとしては、まず卒業式のお日にち、着付け&ヘアメイクの有無ををお伺いいたします。
袴の写真ファイルをご覧頂き、ご希望のものをご試着して頂きます。
着物、バッグ、袴は予め決まったセットではなく、お好きなものをご自身でコーディネートできます。
イメージに合わせて当店スタッフがアドバイスもさせて頂きますので、お気軽にご相談ください!
その後、必要に合わせて、オプション小物の草履やブーツ、バッグ、髪飾りをお選びください。
ご試着後、レンタルご決定の場合はご契約お手続き、ご検討中という場合にはお見積書をお渡しいたします。

ご来店~ご契約までは約1時間半をみて頂きますので、ご都合のよろしい日時をご予約ください。

大切な卒業式をとっておきの袴姿で素敵な思い出にしましょう!!

お問い合わせ、ご予約お待ち申し上げます。